ポータブルオーディオ百景

ハイスペックを安く、オリジナリティも追求「CAYIN N3」+「僕クロ」+「final組立イヤフォン」

 ポータブルオーディオ百景とは?

 ポータブルでも趣味のオーディオ。「高音質にこだわりたい」、「コストパフォーマンスの追求」、「カッコイイヘッドフォンで注目を集めたい」など、こだわり方は人それぞれ。そんな皆のポータブルオーディオ環境を募集、紹介していきます。

左からCAYIN「N3」、fixer「僕はクロストークが少ない」、final組立イヤフォン
  • 【投稿者】六条れうた (TwitterID:@reuta6)
  • 【現在愛用しているヘッドフォン/イヤフォン】
     finalの組立イヤフォン(MMCXリケーブル対応D型)
  • 【愛用プレーヤー】
     プレーヤーCAYIN「N3」、ポータブルアンプfixer「僕はクロストークが少ない」
  • 【選んだ理由。気に入っている点、よく聴く音楽】

     「ハイスペックなものを安く揃えたい」、「加えて、自分の環境にオリジナリティを求めたい」。

     それらを追求していくうえで、最近特に気に入った組み合わせができました。それがCAYIN「N3」と、組立キット「僕はクロストークが少ない」(以下、僕クロ/※編集部注 サークルfixerさんのアンプキット)、そして、finalの組立イヤフォンの組み合わせです。

     昨今、DSD対応デジタルオーディオプレーヤー(DAP)は低価格化が進んできました。対応する音源の幅が広がりつつ、価格面で手ごろになってくるのは非常に歓迎すべき傾向だと思います。

    そこで2万円以下でDSD 11.2MHzまでのネイティブ再生に対応したのがN3。小さいのにパワーもあります。USB出力、Bluetooth送受信も可能で、機能面でも充実。

    CAYIN「N3」


     一方、単体では3.5mmのアンバランス出力オンリーという内容。価格帯からして難しいとは思いますが、やはりバランスにこだわる人にとっては手を出しにくい側面もあるかもしれません。

     実際にN3単体のアンバランスで聴いてみると、手持ちのfinal組立イヤフォンでは、どうしても音場に一定程度の限界を感じました。

     N3は、解像度の面では価格帯からすると驚くべき高さなのですが、女性歌手のアニソンなどはどうしても息苦しさを感じてしまいます。しかしアンバランスだからといって、切り捨てるのはもったいない!

     そこで僕クロの登場です。

     僕クロは組立キットで、はんだ作業が必要になりますが、ケースなどの調達も含め2,000円もあれば完成できてしまいます。とにかく魅力なのは、疑似的にバランス化できてしまうこと。それと、入力がアナログなのでどんな機器でも対応できてしまうという点。

     携帯性を重視する場合は電源もケースに搭載し、充電できるようにする人が現れるなど、音質面含め、さまざまな工夫が考案されています(私の場合はUSBモバイルバッテリで対応しています)。

     出力のジャック部分は2.5mmとして組みましたが、巷で噂のIE Matchのために3.5mm 4極で作ってみるのも面白いと思いますし、3.5mm×2で運用するようなイヤフォンでも問題なく対応可能と思います。

    2.5mmバランス出力とした「僕クロ」、右がfinalの組み立てイヤフォン


     そして、この僕クロのバランス化によってfinalのMMCX対応組立イヤフォンの真価が発揮されます。

     この組立イヤフォンは複数のチューニング箇所を持っていて、ある程度の範囲であれば自分の好みになるように操作できます。勿論、リケーブルによる音の傾向も変更できるため、潜在的な可能性は実質無限です。

     N3は低音に一定の厚みを感じられる一方、音場の制約、特に中高音のキレがもう少し欲しいという印象であるため、イヤフォンでこのあたりを強化するチューニングを施します。

     するとアンバランスの単体再生で感じていた息苦しさのようなものがなくなり、とにかく音の広がり・開放感が感じられる爽やかな音になります。解像度もさらに高くなり、キレのある音になります。アニソンに限らず、クラシック系、特にピアノ曲については、ペダルを踏む音が生み出す空気感がとにかく絶妙です。ポータブル機器の組み合わせですが、ついつい静かな環境で味わいたくなるほどの仕上がりです。

     これらの組み合わせ、携帯するにはちょっと厚みが出てしまいますが、この音であれば多少重くても我慢できてしまいます。むしろ、この厚みがオリジナリティーの追求の象徴を示す一種の満足感になっています。

     確かに高級DAPを1つ手にしてしまえばそれで済む話かもしれません。しかし、仕様や外観を見ただけでは気づかない魅力的な製品や組み合わせがもしかすると、いろんなところで未発掘なのかもしれません。




【あなたのポータブルオーディオ環境、見せてください】

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  • 投稿者名(ニックネーム可): (例:AV Watch太郎)
     (記事で公開可能なTwitter ID、ブログなどがあれば記載してください)
  • 現在愛用しているヘッドフォン/イヤフォン
     (複数お持ちの場合は特にお気に入りの1機種に厳選してください)
  • 愛用プレーヤー
     (ハイレゾプレーヤー/スマホ/スマホ+ポータブルアンプ他)
  • 選んだ理由。気に入っている点、よく聴く音楽
     (気になっている製品などを書いていただいても構いません)
  • 機器の写真
     (1~3枚、サイズは横1,280ドット程度、Web掲載可能なもの)

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AV Watch編集部