松下、青色レーザー対応片面2層50GBの光ディスクを開発


10月15日発表



 松下電器産業株式会社は15日、青色レーザーを使用した次世代DVD技術に対応する、片面2層50GBの書き換え型光ディスクの開発に世界で初めて成功したと発表した。

 今回開発されたのは、2層変化記録技術を利用した12cmの片面50GB 光ディスク。次世代DVDに使用される「青色レーザー」に対応し、映像ビットレート25Mbpsの場合、片面に4時間以上の映像記録が可能になるという。また、DVDの3倍以上の記録速度、1万回以上の繰り返し記録性能、DVD同様の長期保存性を実現したとしている。

 次世代DVDは、400~450nmという短波長の「青色レーザー」を使用した光記録方式で、高NA(開口度)レンズとの併用により、現在のDVD(赤色レーザー、650~700nm程度)に比べて高密度の記録が行なえるというもの。

 今回発表の技術では、青色レーザーと高NA(開口)レンズによる面記録密度の向上に加え、第1記録層に「半透光性の超薄膜記録層技術」と「透過率バランス製造設計技術」を投入。これらにより、大容量化を実現したという。

 半透光性とは、照射した光の半分程度が透過してしまう特性のことで、残り半分は信号として検出されるというもの。これを第1記録層に使用。また、透過率バランス製造設計により、第1層の透過率を結晶の状態でも非結晶の場合でも同じ透過率に保つ。これにより、第2層に情報を記録/再生するときに、第1層の状態(記録済み/未記録)に左右されないという。

CEATEC 2001で参考出品された50GBの次世代光ディスクと対応レコーダ

 加えて、記録層の相変化材料として、複数相に結晶化する「共晶系相変化材料」ではなく、単一化合物相に結晶化する「化合物系層変化材料」を採用している。

 同社では、50GBという大容量の光ディスクの登場により「映画館並みの高画質・長時間映像を家庭で手軽に楽しめるようになるなど、新たなAVエンタテイメントの世界を広げる」としている。

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【10月11日】日立と旭光学、次世代DVD用ピックアップレンズと補正技術を開発
―両面2層100GB、HD映像の8時間録画が実現可能に
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【10月3日】CEATEC 2001会場レポート その3
~松下/日立編:2層式で50GBの光ディスクレコーダ、ほか~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20011003/ceatec3.htm

(2001年10月15日)

[orimoto@impress.co.jp]

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