パイオニア、i.LINKマルチ出力対応のSACD/DVDオーディオプレーヤー
―対応AVアンプと既存アンプのアップグレードサービスも発表


DV-S858Ai
11月下旬発売

標準価格:オープンプライス

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 パイオニア株式会社は、i.LINKでデジタル音声のマルチチャンネル伝送を可能にした「アドバンスド・レゾリューション・デジタル・オーディオ・インターフェイス」を初採用したプレーヤー「DV-S858Ai」を11月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は10万円の見込み。

 同時に、アドバンスド・レゾリューション・デジタル・オーディオ・インターフェイスに対応したAVアンプ「VSA-AX10i-N」も発売する。価格は46万円。なお、現行モデルの「VX-AX10」をAX10iと同等にする有償アップグレードサービスも行なわれる。

 DV-S858Aiは、108MHz/14bitのビデオDAコンバータを搭載したSACD/DVDオーディオ/ビデオプレーヤー。DVD-RWのVRモードや、ビデオCD、音楽CD、DTS-CD、CD-R/RW、MP3の再生にも対応している。

 最大の特徴は、i.LINKケーブル1本でDVDオーディオやSACDのマルチチャンネル音声をデジタルで出力できる「アドバンスド・レゾリューション・デジタル・オーディオ・インターフェイス」を採用したこと。通常、DVDオーディオやSACDのマルチチャンネル再生では、出力のために6本のアナログケーブルを必要としていた。これを1本のIEEE 1394ケーブルでデジタルのまま伝送するのが同規格で、同機能のものにデノンの「DENON Link」などがある。

 また、DVDオーディオやSACDの著作権保護技術「DTCP(Digital Transmission Content Proteciton)」に対応し、CPPMで保護されたコンテンツをデジタル伝送できる。さらに、新開発のジッタ低減技術「PQLS」(プレシジョン・クォーツ・ロック・システム)を搭載。i.LINKの持つ相互コントロール機能を利用し、アンプ側のクロックでプレーヤーの送り出し信号を制御する。

 再生時には、素材を問わない2-3プルダウンと、3次元動き適応処理のどちらかを自動選択する「ピュアシネマ・プログレッシブスキャン回路」が作動する。「オリジナル映像に迫るプログレッシブ映像を再現する」としている。また、30p記録ソフトにも対応。高精度なノイズ検出を実現するという「コンポーネントフレームDNR・PRO」や、モスキート/ブロックノイズリダクションも使用できる。

 音声面では、全チャンネルに192kHz/24bitの音声DAコンバータを搭載し、フロント2chにBurr-Brown(バーブラウン)のDAコンバータ「PCM1738EG」を採用。さらに、独自のハイビット回路を設けている。また、音声信号を192kHzまでアップサンプリングする「レガートレンクコンバージョン・PRO」も装備している。SN比は118dB、ダイナミックレンジは108dB。

 i.LINKは2系統を搭載。i.LINK以外の映像出力は、コンポーネント、D2を各1、S2映像、コンポジットを各2系統搭載。音声出力は、光デジタル、同軸デジタル、アナログ2ch、アナログ5.1chを各1系統備える。外形寸法および重量は、420×278×103mm(幅×奥行き×高さ)、5.1kg。

VSA-AX10i-N
 VSA-AX10iは、同社のフラッグシップAVアンプ「VSA-AX10」にアドバンスド・レゾリューション・デジタル・オーディオ・インターフェイスに対応させたもの。THX Ultra 2に準拠し、自動音声補正システムの「MCACC」や、Analog DevicesのDSP「SHARC」を採用する。出力は200W×7ch。

 AX10からの強化点は、i.LINKによるデジタル伝送、PQLS、MCACC用ユーザーメモリ数の増加(2から4へ)、距離補正の精度アップ(10cmから5cm単位に)、ハイビット・ハイサンプリング、サウンド・ディレイ(リップシンク機能)など。i.LINKは2系統を搭載している。

 また、従来モデルのAX10をAX10i相当にするバージョンアップサービスが行なわれる。期間は12月15日から6カ月間で、料金は5万円。販売店、または同社サービスセンターで受け付ける。

□パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.pioneer.co.jp/press/release351-j.html
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(2002年9月30日)

[orimoto@impress.co.jp]

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