◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
ソニー、36型ワイド新FDトリニトロン管採用モニタ
-カラーフィルター一体の蛍光体を新開発


Q015-KX36
6月24日受注開始

標準価格:130万円

連絡先:QUALIAコールカウンター
     Tel.0570-09-0099
     Tel.0466-38-4920


 ソニーは、QUALIAブランド製品の1つとして、36型ワイドのFDトリニトロン管を搭載するCRTモニタ「Q015-KX36」を6月24日から受注を開始する。価格は130万円。専用リモコン、スピーカー、フロアスタンドが付属する。

従来のFDトリニトロンパネル(右)とCF(カラーフィルター)付きFDトリニトロンパネル(左)
 Q015-KX36は、新開発のスーパーファインピッチFDトリニトロン管を搭載したCRTモニタ。テレビチューナは搭載していない。

 蛍光体とカラーフィルターを同時に成形する「CF(カラーフィルター付き)スーパーファインピッチFDトリニトロン管」を採用。蛍光体とカラーフィルターを層状にフィルムに印刷(Fine Image Transfer Film)し、それをブラウン管の前面パネルガラスに直接熱転写する方式で、熱転写フィルムと熱転写装置も新たに開発した。これにより「36型ながら、全面に均一なカラーフィルター付き蛍光面を形成できた」という。

 また、赤と青の蛍光体の前面にカラーフィルターを設け、外光反射率を50%低減。引き締まった黒を再現し、暗部の階調性もなめらかだとしている。加えて、カラーフィルターの透過特性を蛍光体それぞれの発光色にあわせて選ぶことで、赤と青の色純度を高めることに成功。とりわけ、赤色の深みが増しているという。

 さらに、熱転写方式では蛍光体の厚みを容易に制御できるため、発光効率と画面全体の均一性も向上している。また、熱転写方式のアルミ反射膜を採用することで、カラーフィルターの輝度低下を最小限に抑えたという。

CF(カラーフィルター)付きスーパーファインピッチFDトリニトロンの解説 蛍光体とカラーフィルターを一体化したFine Image Transfer Filmを採用 赤と青の色純度が向上し、特に深い赤の再現性に優れるという

 画質処理面では、新開発の1チップデジタルIC「SFCデジタルコンバージェンス回路」を搭載。コンバージェンスとランディングおよび画歪を高精度で補正し、「色ずれや歪みの少ない画像を再現する」としている。また、同社のベガシリーズにも搭載している高画質化回路「ベガエンジン」も搭載する。

アルミ製の専用リモコン
 本体はアルマイト処理済のアルミフレームによる「高剛性フレーム構造」を採用。各フレーム間にパネルを張り込む設計で、十分な強度と素材の高級感を出したという。なお、付属の専用スタンド設置時には画面が10度上向きになるため、床置きが基本となる。本体の外形寸法および重量は、938×661×656mm(幅×奥行き×高さ)、96kg。専用スタンド設置時は938×697×783mm(同)。専用スタンドの重量は29.5kg。

 映像入力は、S映像/コンポジット×4、D4×2、コンポーネント(RCA)×1、AVマルチ×1を装備。S2/コンポジットの映像出力も1系統備えている。そのほか、メモリースティックスロット(PRO対応)を備え、JPEG、MPEG-1を再生できる。

 付属のスピーカーは取り外しが可能。ユニット構成は8cmウーファ×2、3cmツイータ×1のバスレフ型2ウェイ3スピーカー。スピーカー部の外形寸法は、139×138×572mm(同)、重量は4.2kg(1本)。音声入力は本体部に搭載。各映像入力系統ごとにアナログ入力を装備し、デジタル入力はない。

 なお、Q015-KX36は同社のCRTモニタ「プロフィールシリーズ」の後継ではなく、「プロフィールシリーズ自体もすでに終息している」(高篠静雄副社長)という。同社製の民生向けCRTモニタとしてはQ015-KX36が唯一の存在だが、「あくまでもQUALIAブランドに共鳴するユーザーに向けたものだ」としている。

背面の接続端子部 画質設定メニューの一部

□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200306/03-0610D/
□製品情報
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/QUALIA/
□関連記事
【6月10日】ソニー、「感動創造」に向けた新ブランド「QUALIA」
-HD対応プロジェクタや、高級SACDシステム、36型カラーモニタなど
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030610/sony1.htm
【2002年8月21日】ソニー、プラズマテレビをはじめベガシリーズ9機種を発表
-「ベガエンジン」を新採用、初の30型液晶ベガも
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020821/sony.htm

(2003年6月10日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.