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ソニー、IEEE 802.11a/g/b対応、最大レート15Mbpsの新エアボード
-旅行先から自宅のハイブリッドレコーダを視聴可能


LF-X1(ディスプレイ部)
3月12日発売

標準価格 オープンプライス

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 ソニーは、ハイブリッドレコーダなどの録画内容を外出先でも見ることができる「エアボード」の新製品、「LF-X1」を発表した。発売日は3月12日で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は148,000円程度と見られる。

LF-X1
 LF-X1は、解像度800×600ドットのTFT液晶ディスプレイと、無線LAN内蔵のベースステーションからなるワイヤレス液晶テレビ。テレビ視聴に加え、インターネット機能やメール機能を搭載し、各種操作はタッチパネルで行なう。

 今回から、ディスプレイとベースステーションの接続に5GHz(IEEE 802.11a)と2.4GHz帯(IEEE 802.11g/b)を採用した。同社では「デュアル伝送Hi-Bitワイヤレス」と呼んでいる。5GHz帯で4ch、2.4GHz対で3chの最大7chの環境を切り替えることができ、「電波の悪い環境でも安定した状態で映像を楽しめる」という。なお、従来モデル(IDT-LFL1など)は、IEEE 802.11bを使用していた。

 また、外出先からテレビや家電製品の映像をリアルタイムで視聴できる「NetAV」機能を新たに搭載した。ベースステーションを自宅に待機させたまま、ディスプレイ部を持ち出し、外出先ではディスプレイ装備のEthernet経由でブロードバンド環境に接続する。すると、ベースステーション内のテレビチューナや、ベースステーションと接続したハイブリッドレコーダなどの映像をインターネット経由で視聴できるという仕組み。旅行先でレコーダ内部の映像を見る、海外で国内番組を見る、といった利用法を提案している。

 ソニー製品ではPSX、スゴ録などのレコーダに対応する。

 同社ではこのシステムを「ロケーションフリー」という名称でアピールし、今回のLF-X1を「ロケーションフリーテレビ」と呼称している。

例として大阪-東京間での視聴を提示 AVマウスでハイブリッドレコーダなどを遠隔操作できる
ディスプレイ側のソフトウェアリモコンの例
付属のAVマウスは従来品と同等

 ハイブリッドレコーダなどの外部機器は、AVマウスによる赤外線経由で遠隔操作する。ディスプレイ部にはハイブリッドレコーダ、DVDプレーヤー、STB、AVアンプなどのリモコンコードがプリセットされており、ディスプレイ上のリモコンを模したGUIで操作する。ただし、接続できるAVマウスは1つだけ。

 ベースステーションとディスプレイ部は機器認証を経て接続。伝送データも暗号化される。映像はMPEG-4。400kbps程度で満足できる画質が得られるという。なお、ダイナミックDNSに対応するかなど、接続面での詳細は後日エアボードの製品情報ページで発表される。

 画質面では、新たに3次元YC分離、斜め線補正回路、動き適応型IP変換回路を採用した。また、伝送レートも映像のみで最大15Mbpsと引き上げられている。そのため従来モデルと比べ、「ワイヤレステレビとしては、かなり自然な画質になった」としている。

 ディスプレイ部にリチウムイオンバッテリを内蔵し、ある程度輝度を抑えた状態で「2~3時間程度の駆動が可能」(同社)。最大輝度なら「100分以上」としている。バッテリ、ACアダプタの別売も予定し、価格はバッテリが15,000円程度、ACアダプタは5,000円程度になる見込み。

ディスプレイ部右側面 ディスプレイ部上面 ディスプレイ部左側面
ディスプレイ部背面 持ち手は幾分角張っている 付属のスタイラス
参考出品のカスタムパネル。ディスプレイ部に取り付ける オプションのお風呂ジャケット。価格は未定

 また、ディスプレイ部にメモリースティックスロットを装備し、静止画(.bmp、.png、.gif、.jpg)の再生が可能。画面のキャプチャも行なえる。さらに、現行ベガやメモリースティックビデオレコーダ「PEGA-VR100K」などで録画できる「モバイルムービー」(.mpg、.mqv)の再生に対応する。

 ディスプレイ部の外形寸法は365×31×240mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.4kg(バッテリ含む)。Ethernetやメモリースティックスロットのほか、入出力端子としてコンポジット入力×1、アナログ音声入力×1、ヘッドフォン×1、USB×1を装備する。USB端子にはキーボードを接続可能。28×40mmのスピーカーも2つ備えている。製品にはリモコンも同梱する予定。

 ベースステーションは58×180×222mm(幅×奥行き×高さ)、0.55kg。Ethernet、AVマウス端子以外に、VHF/UHF端子×1、S映像入力×1、コンポジット入力×2(1系統をS映像入力と兼用)、アナログ音声入力×2、コンポジット出力×1、USB×2を備える。USBにはプリンタの接続が予定され、対応機種は後日発表になる見込み。

 なお、ベースステーションはIEEE 802.11a/g/bのワイヤレスアクセスポイントとしても使用できる。対応機種については未定。

ベースステーション。ディスプレイとのドッキング機構は省かれた ベースステーション背面

 都内で行なわれた発表会には、ブロードバンドネットワークカンパニーNCプレジデントの西谷清常務が出席。「将来はCellによるスーパーホームサーバーが可能になり、これにワイヤレスインターネット機能を持つディスプレイが加われば、いわゆるユビキタス環境が整う。(LF-X1は)新しい映像文化の最初の製品になると確信している」と挨拶した。

 会場ではLF-X1を使って、大阪・心斎橋から発信する映像を300kbps程度の帯域で受信するデモが行なわれた。また、同カンパニーLFX事業室の前田悟室長は、7インチディスプレイの搭載を想定したディスプレイ部のモックアップを提示し、より持ち歩きに適した製品の登場についても発売を示唆した。

ブロードバンドネットワークカンパニーNCプレジデントの西谷清常務 NetAV対応を見据えた7型(左)と5.8型のディスプレイ部を参考出品した。7型はモックアップ

□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp
□ニュースリリース
http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200401/04-0119/
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【2003年2月26日】ソニー、無線LAN液晶TV「エアボード」をマイナーチェンジ
-リモコン付属、3Dコムフィルタ搭載
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030226/sony.htm

(2004年1月19日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


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