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株式会社エフエム東京は、日本で初めて、米SRS Labsのマトリクス系アナログサラウンド技術「SRS Circle Surround-II(以下CS-II)」を使ったサラウンドFMラジオ番組を2月8日に放送する。それに先立ち27日、同社でCS-IIの試聴会が開催された。
Circle Surroundとは、5.1chのソースをアナログ2chにエンコード、その2ch音声を再び5.1chへアナログデコードできるサラウンドフォーマット。2月8日に放送される特別番組は、5.1chの素材をCircle Surroundの最新版「CS-II」を使って2ch化、通常のFMステレオ放送として放送し、CS-II対応機器でデコードすることで5.1chサラウンドで聴くことができる。
Circle Surroundには、他のマトリクスエンコード方式やステレオ方式と互換性を持つという特徴がある。そのため、今回の特別番組のようにCircle Surroundでエンコードしたステレオ音声は、通常のラジオなど、エンコーダ/デコーダの無い環境では普通のステレオ音声として聴くことができる。
CS-IIの主な改良点は、6.1チャンネルに対応し、チャンネルセパレーションが改善したこと。さらに、SRSが持つ低音再生技術「TruBass」や、音像を定位を調整する「FOCUS」技術も使われており、センタースピーカーやサブウーファの無い環境でもサラウンド感を損なわないという。 現在日本で販売されているCS-II対応機器は、ケンウッド、マランツ、アキュフェーズなどのAVアンプ、PC系ではM-AUDIOのPCIサウンドカード「Revolution 7.1」やUSBオーディオユニット「Sonica Theater」などがある。
また、Windows Media Player9には有料(14.95ドル)のCS-IIプラグインが用意されており、ラジオ放送をWAVフォーマットなどで録音し、Windows Media Player9で再生することで5.1chサラウンド再生が可能。ただし、PCにマルチチャンネル再生環境が備わっている必要がある。 【特別番組の詳細】
番組名:サンデースペシャル
放送の内容は、渋谷のハチ公前からワイキキの浜辺、ライブハウス、宇宙空間など、様々な場所の音響をサラウンドで再現していくというもの。 エフエム東京の執行役員 技術局長の仁平成彦氏は、「サラウンドの持つ魅力と、新しいラジオの方向性をリスナーと共に探しに行くというコンセプトのファンタジックな番組になる」と話す。 また、今後のラジオ放送におけるサラウンドの可能性について同氏は「コンサートやスポーツ番組では臨場感のある放送を届けられる。DVDオーディオやDVDビデオなど、マルチチャンネルソフトの新譜紹介もサラウンドで放送できるだろう」とし、サラウンドラジオの市場についても「家庭内のシアター環境は急増している。また、カーオーディオ市場での展開にも期待している」(同氏)という。 なお、2003年10月から試験放送が開始された地上デジタルラジオとの関係について同氏は、「デジタル放送でも3セグメントを使ったサラウンド放送が計画されている。地上デジタルラジオの番組作りに向けて、専用機材の導入や、スタッフのノウハウ蓄積が必要になる。そういう意味で、今回のCS-IIのアナログサラウンドからデジタルサラウンドへと、順調なステップアップにも繋がるだろう」と語った。
□東京FMのホームページ
(2004年1月27日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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