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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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富士通株式会社、株式会社日立メディアエレクトロニクス、株式会社エフエム東京、株式会社紀陽銀行、紀陽リース・キャピタル株式会社は3日、株式会社ピクセラの100%子会社で、シリコンチューナモジュールを主力商品とする株式会社RfStreamに共同出資を行なったと発表した。
これにより、RfStreamの資本金は2億1,000万円に増強。今後は出資各社の技術提供なども受けながら、地上アナログテレビ/ラジオに加え、地上デジタルテレビ/ラジオの受信にも対応したシリコンチューナを開発。薄型テレビや車載用に加え、携帯電話やPDAなど、小型携帯機器向けにも展開。2006年9月期に、売上高36億円を目指すという。
RfStreamの栗原良和社長は「もともとRfStreamは、アメリカのシリコンチューナ開発のベンチャー企業・UKOMの知的財産権や研究開発事業を譲り受け、2004年3月にピクセラが子会社として設立したもの」と、背景を説明。
さらに「携帯電話ではラジオを搭載しているモデルが人気。さらに、アメリカや韓国、中国といった市場ではPC用のテレビキャプチャカードへの注目が高まっている。これからのチューナには、各国の様々な周波数に対応し、携帯機器に手軽に搭載できるような小型化も必要」と述べ、「シリコンチューナならばそれが可能」とした。
同社の第1弾製品は、アナログのテレビチューナ「TA-0500-ST」。外形寸法は21.4×15×2.2mm(幅×奥行き×高さ)で、一般的なカンチューナの1/5~1/10、競合するシリコンチューナの半分程度のサイズを実現。 消費電力は280mW。CATVの受信にも対応しており、ミニPCIバススロット用キャプチャカードや小型テレビなどへの組み込みを想定しているという。8月にサンプル出荷を開始。12月に量産出荷を行なうという。サンプル価格は200ドル前後。
今後の製品ロードマップについて栗原社長は「我々はピクセラと共にデジタル受信に早い段階から積極的に取り組んできた。しかし、アナログからデジタルへの過渡期の製品には必要な機能として、単にデジタルが受信できるだけでなく、アナログ受信にも対応したモデルも考えている」とし、1基で地上デジタル/アナログの両方に対応するシリコンチューナの開発を進めていることを明らかにした。
これによると、アナログに加え、地上デジタルの13セグメント(固定地上テレビ向け放送)受信にも対応した「TW-1000-ST」を2005年中期に量産予定。小型携帯機器向けに、地上デジタルラジオの1/3セグメント放送にも対応した小型チューナ「TW-1500-SX」を2005年末に量産予定。いずれも富士通のOFDM復調器を内蔵しており、外形寸法も前者が21×21×2.2mmm(縦×横×厚さ)、後者が12×12×1.4mm(同)程度になるという。 なお、今回の出資について栗原社長は「RfStreamはベンチャー企業として、新しい製品の開発力に自信がある。しかし、量産や製品のサポート面には不満があった。そこで、富士通のプロセス技術やチップ生産能力、日立メディアエレクトロニクスのアナログチューナで培ったノウハウ、高密度実装技術、品質検査、さらにピクセラのアプリケーション開発が加わることになった」と、各社の役割を説明。こうした体制を活用し「将来的にはチューナだけでなく、ウルトラバンド時代の通信デバイスのコンポーネントメーカーを目指したい」と抱負を語った。
(2004年8月3日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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