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ブルーレイとHD DVDの次世代規格争いが大きなトピックとなったCES 2005。現行DVDについてもDVD+RWの高速化や、2層DVD-R対応ドライブの展示/発売などが告知されるなど、話題は多い。今回は光ディスク関連の話題をレポートする。 ■ DVD+RWアライアンスはロードマップを発表
DVD+RWアライアンスは5日(現地時間)、発表会を開催し、Philips ResearchのHans Driessen氏がDVD+RW関連のロードマップを説明。DVD+RW 8倍速規格の策定が終了し、4月には対応製品が発売される予定とした。また、12倍速DVD+RWについては年内の規格化と製品投入が目標として掲げられている。 なお、8倍速DVD+RW以降のメディアでは、記録層の色素の変更や新規のライトストラテジの採用などの変更が行なわれ、そのため、8倍速DVD+RWディスクは、従来の2.4/4倍速DVD+RWドライブでは記録できず、読み込みのみの対応となる。
2層記録のDVD+R DLについては8倍速の規格化を昨年終了。まもなく対応製品がリリースされる予定という。 同日に行なわれたイベント「Digital Experience」の会場では、実際にPhilips製のドライブを利用したDVD+R DL8倍速の記録デモも行なわれた。Nero CD-DVD Speedでは平均7.43倍速と表示され、高速な記録をアピールしていた。
また、著作権保護技術のVCPS(Video Content Protection System)についての解説さわれた。VCPSは、PhilipsとHPが開発したコンテンツ保護規格で、米国連邦通信委員会(FCC)が承認したデジタルテレビ放送向けの著作権保護技術「Broadcast Flag」に対応する。 VCPSに対応したレコーダとメディアを利用することで、Broadcast Flagで保護されたコンテンツのDVD+R/RWディスクへの記録/再生などが可能となる。FCCでは、2005年7月以降に米国で製造されるデジタルビデオレコーダについて、Broadcast Flagへの対応を義務付けているため、レコーダ側の対応が急務となっている。 VCPSはBroadcast Flagのほか、CableLabsのDFASTやDTLAのDTCPなどのコンテンツ保護規格で承認されている。ただし、日本のARIBからは、まだ承認を得ていない。ビデオコンテンツは128bit AESで暗号化され、DVDビデオやDVD+VRなどのアプリケーションフォーマットをサポートする。VCPSの対応にあたってディスク側の製造プロセスへの変更は必要ないという。
□関連記事 ■ 16倍速対応DVD-Rや2層DVD-Rメディアも展示 日本では6日にパイオニアの2層DVD±R対応DVD±R/RWドライブ「DVR-A09」が発売されているが、Samsungも8倍速DVD+R DL、4倍速Dual Layer DVD-R対応ドライブを参考出品している。16倍速DVD±Rに対応したドライブで、各規格の策定後の早い段階で、製品発売可能という。
また、RWPPIのブースではメディアメーカー各社が、16倍速DVD-RやDual Layer DVD-Rを参考出展。Dual Layer DVD-Rについては、ビクター、マクセル、PRODISC、RiTEK、TDK、Verbatimなどが試作メディアを展示したほか、パイオニアによるDual Layer DVD-Rのデモも行なわれた。 ■ TDKはブルーレイの6倍速/100GB化の目標を掲げる
ブルーレイ関連のトピックは既報のとおりだが、TDKのブースでは同社のBD/DVD向けのハードコート技術新ブランド「DURABIS」や、ブルーレイメディアの今後の技術動向などを紹介し、拡張性の高さをアピールしている。 同社によれば、既に6倍速(216Mbps)までの高速化について検討されており、数年内の実現が見込まれているという。容量についてもソニーが最大8層(200GB)までの拡張を確認しているが、TDKでも4層(100GB)についてもロードマップに入れて開発している。
【1月6日】TDK、超硬などのハードコート技術名を「DURABIS」に統一 ■ ThomsonはHD DVDのフィルムグレイン技術をデモ HD DVDのブースには、ブルーレイの立ち上げ企業のひとつで、BDAのボードメンバーであるThomsonも参加。同社がアピールするのは、BDとHD DVDの双方のビデオアプリケーションフォーマットでの採用が予定されているMPEG-4 AVC(H.264)コーデック向けのフィルム・グレイン技術。
フィルム・グレインは、映画などのフィルムソースの映像特有の粒子状のノイズ。H.264/MPEG-4 AVCでの低ビットレートでのエンコード時に、このフィルムグレインをノイズとして検出し、取り除いてしまうことから、映画業界を中心に改善が要求されていた。 同社が開発したのは、ソースとなるデータから自動的にフィルムグレイン量を推測して付加する技術で、元データからグレインの量や色、強度などを自動検出して独立したデータとして管理する。編集/エンコード後に、グレイン情報が消えてしまっても、グレインのデータを再生時に適用することで、クリエーターの意図を反映したコンテンツの再生が可能となるとしており、特にグレイン情報が消えがちな、低ビットレートの映像データに適しているという。 再生時にはオリジナルのエンコードデータに並列し、グレイン情報を再生するため、プレーヤー側での対応が必要になる。Thomsonでは、HD DVD-Videoアプリケーションフォーマットのオプション規格としてDVDフォーラムなどでの承認を目指して活動をしていくとしている。
□関連記事 □2005 International CESのホームページ (2005年1月10日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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