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日本ゴールドディスク大賞は、「レコード(CD)の総出荷数から返品数を差し引いた、正味売上数字」を選定基準としており、審査などの判断は含まれていないのが特徴となっている。第19回目の2004年度は、2004年1月1日~2004年12月31日までの全作品の売上数を集計し、受賞作品・アーティストが選出された。
日本ゴールドディスク大賞には、この1年間で最もレコード産業で活躍したアーティストに授与される「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」や、期間中にデビューしたアーティストで上位10組(洋楽3組)に授与される「ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」、期間中に発売したシングルで100万枚以上(洋楽50万枚以上)を売り上げた作品に授与される「ソング・オブ・ザ・イヤー」など15賞が用意されている。
今年の「演歌/歌謡曲・アルバム・オブ・ザ・イヤー」は、松平健さんの「マツケンサンバII」が受賞。当初は授賞式への出席は予定されていなかったが、急遽大河ドラマの撮影の合間を縫って駆けつけた。 松平健さんがステージに登場すると、観客は大いに盛り上がったが、スーツ姿で登場。マツケンサンバIIは、披露されず、挨拶だけで大河ドラマの撮影に戻った。
松平さんは、「CDを買っていただいた一人一人の方に、心から感謝します」と感謝の気持ちを述べ、マツケンサンバについては、「衣装を着るとはじけますね。あの衣装を着ないと、あの踊りは踊れない。支度には30分かかる」と語った。さらに、「マツケンサンバ IIIも予定している」と明かすと、観客席からは歓声が起こった。
毎年受賞式の最後に発表される今年度の「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」には、邦楽部門はORANGE RANGE、洋楽部門はQUEENが受賞した。ORANGE RANGEはアルバムを2,396,872枚、シングル2,168,498枚、QUEENはアルバム(ベスト版「JEWELS」)を1,781,001枚売り上げた。 ORANGE RANGEのアルバムとシングル合わせた売り上げは、456万5,370枚。受賞スピーチでは「100%皆さんのおかげです」と受賞の喜びを語った。 ステージでは、100万枚を突破した「花」を熱唱。「みんなの笑顔が力になる。これからも応援をお願いします」、「好きな音楽を信じて頑張っていきたい」と話した。
なお、ORANGE RANGEは、「ロコローション」と「花」でソング・オブ・ザ・イヤー、「musiQ」でロック&ポップ・アルバム・オブ・ザ・イヤーも受賞している。
アーティスト・オブ・ザ・イヤーをQUEENが受賞したことについては、ブライアン・メイが「フレディも『聴いてくれる人がいるかぎり、ずっと音楽をやっていこうぜ』って言うと思う」とビデオでコメントを寄せた。 また、ステージでは、QUEENの大ファンというテノール歌手の錦織健さんが、日本ゴールドディスク大賞授賞式では初めて、トリビュートとして「We Are The Champions」を熱唱。「QUEENを聴いていなければ、テノール歌手にはなっていなかった」と、思い入れの強さを語った。
なお、全受賞作品・アーティストの一覧は、RIAJのサイトで公開されている。また、授賞式の模様は、NHK衛星第2で生中継され、さらに3月18日深夜0時25分~1時40分からNHK総合テレビで放送される。
恒例となったコンピレーションアルバムは、今年はユニバーサル ミュージック株式会社が発売。第19回日本ゴールドディスク大賞を受賞した作品の中から、15アーティストの作品を集め「THE JAPAN GOLD DISC AWARD 2005」(品番:UPCH-9172)として、2,600円(税込み)で3月9日に発売された。 例年は受賞式の約1ヵ月後のリリースだったが、今回は受賞式前日のリリースが実現した。なお、昨年の「THE JAPAN GOLD DISC AWARD 2004」は23アーティストが参加し2枚組みで3,150円であったので、ボリュームが少なくなっているとともに、価格も安価に設定されている。
このコンピレーションアルバムは、「音楽業界全体の活性化を目的としてリリースする」としており、レーベルやジャンルの垣根を超えてリリースされる。なお、2002年は東芝EMI株式会社、2003年はエイベックス株式会社、2004年は株式会社ソニー・ミュージックダイレクトからリリースされている。
□日本レコード協会のホームページ (2005年3月11日) [AV Watch編集部/furukawa@impress.co.jp]
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