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パイオニア株式会社は、HDDカーナビゲーションシステム「サイバーナビ」の2005年夏モデルを5月下旬より順次発売する。内訳は7型ワイド液晶ディスプレイ採用のインダッシュタイプのHDDナビを2機種、オンダッシュタイプのディスプレイとHDDナビのセット、ディスプレイなしのHDDナビとなる。各モデルの発売時期と価格は下の通り。
いずれのモデルも30GBのHDDユニットを搭載し、ナビゲーション機能は共通。「AVIC-ZH990MD」のみMDデッキを搭載し、そのほかのモデルはDVD/CDデッキのみとなる。オンダッシュタイプの「AVIC-XH990」と液晶ディスプレイを省いた「AVIC-H990」は、車内の音響を補正するDSPを搭載しない。
前モデル同様、ドライバーの行動を予測して経路や時間などの情報を提示する「エージェント機能」を搭載。新たに「オンデマンドVICS」機能を追加し、FMやビーコンでVICS情報が取得できない状況でも携帯電話やCF型通信カードなどの通信端末などを介してVICSの渋滞情報を同社のサーバーから取得できる。 また、渋滞情報がない場所では、「信号機の有無や道路の種別、道路幅といった情報を考慮し、所要時間予測の制度を高めた」としている。
前モデルにも採用されている「ドライブプランナー」では「いつ」、「だれと」、「どこへ」といった条件を指定すれば経路が設定されるほか、新たに到着時刻の指定に合わせて設定する機能が追加された。 さらに、「ルートイコライザー」機能により、「時間優先」、「距離優先」、「料金節約」といった条件を5段階で調節してルートの設定が行なえる。 DVD/CDドライブ部はDVDビデオ再生のほかにMP3/WMAファイルを記録したCD-R/RWディスクの再生にも対応する。ZH-990MD/ZH-990は別売の5.1ch対応DSPユニット「DEQ-P9」のダイレクトコントロールもサポートする。 また、HDDを利用するミュージックサーバー機能も強化。前モデル同様にドライバーの気分に合わせて自動的に選曲して再生する「フィーリングプレイ」を採用するほか、今回新たに「オートモード」を搭載。天気や時刻、渋滞といったドライブ時の状況に応じた曲を選んで再生することが可能になった。 HDDとCPUは「ブレインユニット」と呼ばれる小型ユニットに集約され、ナビ部分から取り出して家の中に持ち込める。いずれのモデルにも家庭内でブレインユニットをマウントする「リビングキット」が付属する。
リビングキットはPCとUSBで接続でき、PC内にあるMP3/WMA形式の楽曲を転送可能。曲の転送には、同社サイトより無料ダウンロードできる「ナビスタジオ」を利用する。アナログ音声入力を搭載し、アナログ録音時に無音部分を検出して自動でトラックを分割する機能も備える。
さらに、地図ソフト「MapFan.net」の90日間無料体験版を同梱し、家で登録した地図をブレインユニットに転送することも可能。 また、2004年モデルの「AVIC-ZH900MD」などについては、9月中旬より順次オンラインでアップデートを行なえる。これまではブレインユニットを同社に郵送し、1週間から10日前後の期間が必要だった。ダウンロードには10時間前後が必要となるが、オンライン購入価格は16,800円~21,000円で「郵送の場合より安い」としている。
専務取締役 モーバイルエンタテインメントカンパニーの須藤民彦プレジデントは、今回の新モデルに加え、「地上デジタルチューナの車載モデル実現に向けて鋭意開発中」であるとし、「ビデオ入力を持つすべてのカーナビに地デジチューナを搭載したい」と意向を述べた。
□パイオニアのホームページ (2005年5月11日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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