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CATVの総合展示会「ケーブルテレビ 2005」が開幕
-デジタル放送対応のSTBが多数出展。EPGの改善など


会期:6月15日から17日まで

会場:東京ビッグサイト 西1・2ホール

入場料:無料


 国内ケーブルテレビ業界で最大規模の展示会「ケーブルテレビ 2005」が、東京ビッグサイトで開幕した。期間は6月15日から17日まで。主催は社団法人日本ケーブルテレビ連盟と社団法人日本CATV技術協会。

 CATV関連業者向けの展示が中心の「ハードウェアゾーン」と、コンテンツ関連のユーザー体験コーナーなどの「サプライヤーゾーン」から構成される。なお、入場は無料だが会場での登録が必要となっている。


■ デジタル放送対応STBが多数展示

 ハードウェアゾーンでは、送出側のCATV局向けの設備展示が目立つが、コンシューマ関連で目立つのがデジタル放送対応のSTB。JEITAによる調査では2005年3月段階で、87万7,000台のデジタル放送対応STBが出荷されており、出荷機器に占める割合は27.6%とデジタル放送視聴世帯の約1/4がCATV経由のもの。それだけに、各社がさまざまなアプローチで対応製品を出展している。

楽ビジョン

 NECのブースでは、1画面にテレビ放送とインターネットのWebを同時に表示できるセットトップボックス「楽ビジョン(CM4700T)」を出展している。地上/BS/110度CSデジタル放送の視聴に対応したSTBで、特徴は、テレビ放送とインターネットのWebを1つの画面内に表示できること。これにより、放送と通信を融合させたサービスが実現できるという。

 たとえば、テレビ視聴は通常のデジタル放送やCATVを視聴しながら、同一画面にCATV局がIPベースで流すデータ放送や緊急放送なども同時に表示することもできる。また、IPベースのVOD(ビデオオンデマンド)サービスとの連携機能の追加なども行なえる。

 

 VODのコーデックはMPEG-2/MPEG-4、Windows Media Videoに対応。トリックプレーも可能となっている。背面の拡張スロットの変更により、ケーブルモデムの内蔵や、光ファイバ用のV-ONU、PONなどの拡張が可能でCATV事業者のニーズにあわせて対応できるという。

 地上デジタルについてはトランスモジュレーション(Q64CAM)とパススルーに対応。また、B-CAS、C-CASスロットに加え、住基ネット用のICカードに対応したスロットも装備。主に認証機能としての応用を想定しており、市役所のWebにアクセスして、同カードで認証を用いて、必要な書類を検索、取り寄せるなどのケースを考えているという。製品の出荷は2006年1月頃を予定しており、CATV事業者向けの販売活動を既に開始している。

災害情報もネットを介して配信 VOD機能も搭載可能 背面のスロット変更で、各種サービスに対応

BD-V300(左)、BD-V370(右)

 パイオニアのブースでは、新EPGやHDMI端子を備えたデジタル放送対応STB「BD-V370」、「BD-V300」を展示している。ケーブルモデムを内蔵した同社のデジタルSTBのハイエンドモデルで、HDMI端子を装備する。

 ともに地上/BS/110度CSデジタル放送に対応し、V300は地上デジタルのトランスモジュレーション方式に、V370はトランスモジュレーションとパススルー方式に対応する。9月頃の製品出荷を目指しているが、最大の強化ポイントしているのが新開発のEPG。表示情報量の拡大や、地上/BSなど各放送をシームレスに扱えるEPG表示、VODメニューの統合などを図り、使い勝手を大幅に向上せせているという。


BD-V370 UIを一新 情報量を増やした新EPGを搭載する

 マスプロも、地上/BS/110度CSデジタル放送の視聴に対応したCATV用セットトップボックス「DST52シリーズ」を出展。年内の発売を予定しており、ケーブルモデムやパススルー対応の有無で4モデルが用意される。

 最大の特徴は、4:3のテレビで地上デジタル放送を視聴した際に、番組によっては上下左右に黒帯が入り、小さく表示されてしまう問題を防ぐズーム機能を搭載したこと。実際にズーム機能を利用したデモも行なわれていた。

DST52シリーズ ズーム機能をデモ

 伊藤忠ケーブルシステムもScientific AtlantaやHUMAXのデジタル放送対応STB新モデルを出展。松下電器産業もケーブルモデム内蔵の新STB「TZ-DCH1000」と、パススルー対応の「TZ-DCH800 」など新展示を展示している。

HUMAX「JC-4000」 松下電器「TZ-DCH1000」


■ その他

 松下電器のブースでは、CATV用の同軸線を使ったデータ通信高速化技術「c.LINK」のデモを実施しているほか、メモリーカード「P2カード」を利用したビデオカメラのデモなどを実施。

 HD記録対応のP2カメラ「AG-HVX200」を参考出展しているほか、60GB HDDを搭載したP2カードのデータバックアップ用ポータブルストレージ「AJ-PCS060G」も展示。1ボタンでP2カードのデータをHDDにバックアップできるストレージで、前面のインジケータでHDD残量を確認できる。AG-HVX200の発売にあわせて、年内には市場投入する予定という。

AG-HVX200 AJ-PCS060G 参考出展のHD/SD両対応の17型液晶モニター

 DXアンテナは「DX BROADTEC」ブランドの20型液晶テレビ「LV-200」、15型液晶テレビ「LV-150」を出展。近日発売を予定しており、価格はオープンプライス。製造は船井電機。

DX BROADTECの液晶テレビ リモコン

 ソニーマーケティングのブースでは、放送業務用32型16:9液晶ディスプレイ「LMD-322W」と信号処理ユニット「MEU-WX2」のデモを実施。7月発売を予定しており、価格はディスプレイが682,500円、信号処理ユニットが138,600円。

LMD-322W MEU-WX2

サプライヤーゾーンの一番人気はゴンタくん ジャパネットたかたの実演デモも実施

□ケーブルテレビ2005のホームページ
http://www.catv-f.com/
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030723/catv.htm

(2005年6月15日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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