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米Cirrus Logicは、ポータブルオーディオ向けのステレオコーデック「CS42L51」を発表した。既にサンプル出荷を32L-QFNパッケージで開始しており、1,000個ロット時の単価は3.95ドル。量産予定は晩夏としている。 また、192kHz対応のステレオA/Dコンバータ「CS5368」、「CS5366」、「CS5364」も発表。48ピンのLQFPパッケージでサンプル出荷を開始しており、10,000個ロット時の単価はそれぞれ11.61ドル、10.35ドル、9.09ドル。 ■ CS42L51
ポータブルオーディオプレーヤーやMDプレーヤー/レコーダ、ボイスレコーダなどバッテリ駆動の機器向けステレオコーデック。同社は約4年前にもポータブル機器向け製品を発売していたが、現在は発売終了しており、新たな工程を採用した製品の第一弾となる。 最大の特徴は低電圧での高出力駆動で、1.8V時に16Ωのステレオヘッドフォンを使用した場合、46mWの出力が可能。他社の1.8V駆動製品に比べ約4倍の出力を可能にしたという。 また、オンチップで負電源電圧を発生させることによりグラウンド・センター出力を実現。DCブロッキングコンデンサが不要になったため、ポータブル機器の小型化に有利であるという。 マルチビット⊿ΣベースのADC/DACを搭載するほか、3:1ステレオ入力マルチプレクサ、プログラム可能なゲインアンプ、ステレオマイクロフォンプリアンプを採用している。また、低ノイズバイアス電源やデジタルシグナルエンジンなどを備え、低/高音ブースとやリミッタ、音声発振機などの機能を搭載する。 ■ CS5368/66/64
CS5368は、サンプルレート192kHzで8ch出力が可能なA/Dコンバータ。ハイエンド/プロ用のオーディオ/ビデオレシーバやホームシアターシステム、PCサウンドカード、DSPアンプなどの製品や、車載用オーディオシステム用途に開発された。 5次マルチビット⊿Σアーキテクチャ、低レイテンシーのデジタルフィルタを採用し、ソースの品質を維持したオーディオ性能を実現可能としている。 CS5366/64はピン互換で、CS5366は6ch、CS5364は4ch出力が行なえる。114dBのダイナミックレンジと、-105dB THD+Nの低ノイズを実現。さらに、差動アーキテクチャによるノイズ除去や、A/D変換とエイリアス除去フィルタリングが可能。 ■ 「オーディオはCOOL」
8月2日に日本での製品説明会を開催。登壇した同社の事業開発企画担当上級副社長であるテリー・リーダー氏は、「DVDの登場により、オーディオは映像の補助的役割に見られることもあったが、iPodやカーオーディオなどによってエンタテインメントとしての地位は復活し、今やオーディオこそがCOOL」と述べた。 また、同社がアナログ製品を作り続ける理由として、多様な製品が生産できることや、安定した利益を挙げた。現在の経営状況は、「現金勘定2億1,500万ドル、負債なし」とした。
そのほか、新しいセグメントとして、デジタルアンプ製品を年内に発表することも明らかにした。
□シーラス・ロジックのホームページ(英語) (2005年8月2日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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