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ソニーは、薄型テレビの新ブランド「ブラビア(BRAVIA)」の新モデルとしてフルHD対応のXシリーズなど液晶テレビ3シリーズ6モデルをラインナップ、10月1日より順次発売開始する。価格は全てオープンプライス。
■ Xシリーズ
ハイエンドモデルの「Xシリーズ」は46V型の「KDL-46X1000」と、40V型の「KDL-40X1000」2モデルをラインナップ。ソニーとサムスンの合弁会社S-LCDによる液晶パネル「ソニーパネル」を採用し、パネル解像度はフルHD/1,920×1,080ドットとなる。 ソニーパネルは、フルスペックHD解像度に加え、視野角上下左右178度、コントラスト比1,300:1、応答速度8msと業界最高水準の性能を実現。視野角の向上は、液晶の1ドットに特性の異なる2つのサブピクセルを用意し、“く”の字状に配列する独自技術により実現。それぞれのサブピクセルを独立して制御し、2つのサブピクセルの特性を組み合わせることで、斜めからみた際の色変化を最小限に抑えている。 コントラスト差が大きいは場面などで、A/Bの2つのサブピクセルに輝度差を設けるなどの処理を行なうことで、視野角低減を図れるという。サブピクセル構造のためにドライバICなどの周辺回路もソニーパネル向けに開発し、ブラビアで採用した。全てのソニーパネルでこのサブピクセル構造を採用し、視野角の向上を図っている。 また、応答速度はパネルレベルで8msを実現。あらかじめ画素に傾きを与えて追従性能を高める「プリチルト」などの新技術により、高応答性能を実現している。
バックライトは新開発の「ライブカラークリエーション」を採用。従来のCCFL(低陰極管)方式ながら、新開発の蛍光体や独自の色域制御技術により色再現性を向上した。NTSC比で約91%、sRGB比で約130%の広色域を実現した。特に赤と緑の再現性を高めており、「鮮やかな深紅のバラ、木々が折り重なる森の多彩な緑などを本物に近い色で再現可能」としている。
さらに、フルHD対応SXRDリアプロジェクションテレビ「QUALIA 006」などに搭載している高画質化回路「DRC-MFv2エンジン」を搭載。SD信号に加え、HD信号についても独自アルゴリズムでより精細感の高い映像信号に作り換え、精細感や質感の再現性を向上。「より立体感とリアリティのある映像を再現する」という。 チューナは地上/BS/110度CSデジタルチューナと地上アナログを各2系統搭載。デジタル放送の2画面表示なども可能となっている。操作画面は同社製テレビやレコーダなどと共通のXMB(クロスメディアバー)。 入力端子はHDMI×2、D5×2、S映像×3、コンポジット×3、アナログ音声×3、D-Sub 15ピン×1、PC音声(ステレオミニ)×1を装備。なお、1080pのD5信号入力の搭載は業界初という。 i.LINKも3系統装備。またUSBや、光デジタル音声出力、デジタル放送出力、アナログ音声出力、サブウーファ、ヘッドフォン出力なども装備する。AVマウス端子や、モジュラージャックに加え、Ethernetも装備。DLNAガイドラインにも準拠予定で、DLNA対応のVAIOなど、DLNAサーバー上のビデオ、オーディオコンテンツの再生も可能となっている。
また、ウェブブラウザ機能も装備しており、So-netのソニー製テレビ専用ページ「TVホーム」でニュースや天気予報、テレビ番組関連情報などを閲覧できる。Flashなどの動的なコンテンツの再生はできないが、ブラウザ自体はHTMLに対応しているため、ニュースサイトなど、TVホーム以外のウェブサイトも閲覧可能となる。 スピーカーは、5.5×12cmのフルレンジユニットと、5cm径のツィータを各2基搭載。アンプは独自のデジタルアンプ「S-Master」で、最大出力は25W×2ch。さらに、独自のフロントサラウンドシステム「S-Force」により、新開発のDSPで反射音や間接音を独自のアルゴリズムで再現し、テレビのスピーカーだけで5.1chバーチャルサラウンド再生が可能となる。 消費電力は46型が340W、40型が285W。本体の厚みは46V型が109mm、40V型が106mm。スタンドを含む外形寸法/重量は46型が1,250×300×789m(幅×奥行き×高さ)/43.4kg、40型が1,120×300×712mm/36kg。折りたたみ式のリモコンが付属する。
■ Vシリーズ/Sシリーズ ともに1,366×768ドットの「ソニーパネル」を搭載した液晶テレビ。Vシリーズは「クール&モダン」をコンセプトとしたブラック基調のデザインを採用。ブルーの顔料を加えた深みのある黒の採用や、前面パネルなどにガラスの粉末を混ぜるなどで、深みと高級感あるデザインとした。 一方のSシリーズはオーソドックスな省スペース液晶テレビで、各サイズで業界最薄(40V型103mm、32V型99mm)を実現している。なお、V/SシリーズともにHDMI入力は備えていない。
パネル解像度は1,366×768ドットながら、Xシリーズと同様に視野角上下左右178度、コントラスト比は1,300:1、応答速度は8msを実現。輝度は500cd/m2。
バックライトは通常のCCFLで、高画質化回路として「高集積ハイビジョンビデオプロセッサー」を搭載。フルデジタル処理を行なう高画質化回路で、明るさやコントラスト、色調補正に加え、スケーリングやディテール強調、応答速度の高速化などの回路を1チップ化している。 地上/BS/110度デジタルチューナと地上アナログチューナを各1系統内蔵。入力端子はD4入力×2やPC入力×1などを装備する。ステレオスピーカーを内蔵し、最大アンプ出力は10W×2ch。「TruSurround DIGITAL 5.1ch」を内蔵し、ステレオスピーカーでのサラウンド再生を可能とするほか、モノラル番組をステレオ化する「シミュレートステレオ」なども内蔵する。
□ソニーのホームページ (2005年9月14日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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