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ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント(ブエナ・ビスタ)は12日、2006年夏から年末にかけて発売するDVDやキャンペーン情報、マーケティングプランなどを販売店向けに説明する「2006 SUMMER CONVENTION」を東京・品川プリンスホテルで開催した。
ブエナ・ビスタではこれまで、「ディズニー・アニメ」のほか、ブラッカイマー作品などのハリウッド映画を「ディズニー・ライブアクション」シリーズとして展開。さらに、スタジオジブリ作品のパッケージ化と、大きく分けて3つのコンテンツを展開している。
コンベンションでは、これら“3本の柱”に加え、今後は海外のテレビドラマシリーズのパッケージ化を強力に推進することを発表。「TV on DVD」シリーズとして「LOST」や「エイリアス」、「デスパレートな妻たち」などの話題作を展開し、“4本目の柱”にすると事業戦略が明らかにされた。
■ TV on DVD
6月21日からレンタルが開始された「LOST シーズン1」は、極限状態に追い込まれた人間の心理状態を表現し、2006年第63回ゴールデン・グローブ賞の最優秀作品賞を受賞した、米国のTVドラマ。 無人島に墜落した旅客機の生存者48名が、疑心暗鬼に陥りながらも、互いに助け合い。生き延びていくという物語。サバイバル・ドラマであると同時に、互いの過去がわからないサスペンス要素や、島に隠された謎というミステリー要素も含まれている。
セルDVDは、シーズン1の13枚組みDVD-BOX「LOST シーズン1 COMPLETE BOX」(21,000円/VWDS-3161)が8月2日発売。12枚の本編ディスクに全25話を収録し、2時間半以上の特典映像を収めた特典ディスクを1枚同梱する。なお、単品はレンタルのみ、セルはBOXのみとなっている。レンタルスケジュールなどは既報の通り。
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「LOST」を抜いて、全米視聴率No.1を記録したという「デスパレートな妻たち」もDVD化が開始される。セルDVDは12枚組みのBOX(VWDS-3233)のみで、シーズン1の全23話を収録。価格は21,000円。レンタルDVD単品のみで、第1巻から3巻までが8月23日、4巻から6巻までは9月6日よりレンタル・スタートとなる。 シングルマザーの童話作家、カリスマ主婦、元キャリアウーマンの教育ママ、玉の輿に乗った元モデルという4人の妻が主人公。閑静な住宅街で、華やかで幸せな暮らしに見えるものの、それぞれに秘密を隠し持つ。住宅街で主婦が自殺する事件が起こったことから、人間関係が複雑にからみあう、スタイリッシュなサスペンス・ドラマが展開する。 女性からの支持が多いドラマで、ブッシュ大統領夫人が、「ブッシュ大統領が寝た後で、チェイニー副大統領夫人と視聴している」と語ったことでも話題となっている。 ほかにも、エイリアスのシーズン3を2006年秋以降にリリース予定。それに先立ち、「LOST」のシーズン1、第11巻にエイリアスのシーズン1、第1話を収録するなど、プロモーション活動を行なっていくという。さらに、「グレイズアナトミー ~恋の解剖学~」など、様々なドラマ作品のDVD化を行なっていくという。
■ リトル・マーメイドの挿入歌を今井美樹が担当 ディズニー・アニメの名作「リトル・マーメイド」。2000年に一度DVD化されているが、2006年10月27日に特典ディスクを追加し、映像や音声をクオリティ・アップしたプラチナ・エディションとして再DVD化される。 お馴染み「人魚姫」の物語をベースとしながら、ディズニー版では、原作の結末とは異なり、ハッピーエンドを迎えることが特徴。また、主人公アリエルの性格を現代の女の子のようにチャーミングに描いたことで、幅広い層から支持された。 DVDは特典ディスクと2枚組みの「プラチナ・エディション」(3,990円/VWDS-5176 )と、本編ディスクのみの「スペシャル・エディション」(2,940円/VWDS-5178)の2種類を用意。プラチナ・エディションには特典映像としてメイキングやミュージック・クリップ、未公開シーン、ゲームなどを収録する。また、同日にはアリエルとエリック王子の娘が活躍するOVA「リトル・マーメイドII Return to the Sea」(2,940円/VWDS-5190)も発売される。
会場では、DVDリリースに合わせたマーケティングプランとして、DVDのプラチナ・エディションとからめ「アリエル、もうすぐプラチナ・デビュー」というキャッチコピーを発表。アリエルのイメージにぴったりの有名人を募集するタレント公募企画や、各媒体での広告露出計画、各企業とのタイアップ企画なども紹介された。 さらに、楽曲プロモーションとして、DVD版本編内で流れる「パート・オブ・ユア・ワールド」を、歌手の今井美樹さんが歌うことが明らかになった。今井美樹バージョンの楽曲はDVDに収録されるだけでなく、DVDと同日発売のサントラCDにも収録。DVD発売期のテレビCMや店頭、Webなどでも流されるという。
スクリーンでは今井美樹さんがビデオメッセージを寄せ、「いつか娘と一緒にリトル・マーメイドを見た時に、“この歌、ママが歌っているんだ”と、娘が何かを感じてくれたらうれしいなと思い、お仕事させていただきました。家族の愛情が大事に描かれていて、子供から大人まで楽しめる作品だと思います」と語った。
■ 「今後はDVDからBlu-ray Disc/映像配信への“移行”ではない」
ブエナ・ビスタの塚越隆行日本代表は、映像パッケージソフト市場について「これまで我々はVHSビデオからDVDへの移行の中でビジネスを展開してきた」と振り返る。そのうえで、「今後はDVDから他のものに移行するのではなく、クオリティや利用方法などから、1つのコンテンツに対して様々な形態が同時に求められる時代になる」とし、その一例として1月に発表したBlu-ray Discソフトの国内投入や、活発化しているネットの映像配信、ポータブルプレーヤーへの映像転送などを挙げた。 さらに、話題作の公開/ソフト化が続く日本の映画業界や、音楽やバラエティコンテンツのソフト化が盛んに行なわれているDVD業界にも話を広げ「好きな作品だからソフトを買うという消費者が多い。それゆえ、我々はどうしたらその作品を“好きだ”と認知してもらえるか、作品の情報を伝えることができるかを考えなければならない」と語る。
そして「DVDもニーズに合わせて複数のバージョンを用意するなど、多様化しているが、まだDVDソフトの内容や販売方法について、できることがあるはず。それを今後も考え、実践していきたい」とし、各販売店へ協力を求めた。
□ブエナ・ビスタのホームページ
(2006年7月12日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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