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IFAでは例年、年末商戦に向けた最新プロジェクタが発表されている。IFA 2006でもビクターがフルHD D-ILAプロジェクタの低価格モデルを出展。さらに、日立や三洋が720pプロジェクタの最新モデルを発表した。各ブースで出展されたプロジェクタ、ディスプレイの最新製品をレポートする。(編集部) ■ デザインコンシャスはそのままに。日立「PJ-TX300」 ダイナミックなデザインが好評の日立の720p液晶プロジェクタ「PJ-TX200J」。その後継機となるPJ-TX300が一般展示された。
1,280×720ドットパネル使用の720pモデルながらもコントラスト比は10,000:1を達成。絶妙なコントラストと謳われた「スーパーブラック」をさらに進化させている。高い描写性能を誇るEDレンズ4枚の搭載も変化はなく、720p液晶パネルの高精細映像を、スクリーン上にきわめて忠実に再現している。HDMI端子も搭載し接続の利便性にも変更はない。マイナーチェンジを行なった720pプロジェクターとしてはトップレベルの実力であろう。欧州での発売価格は1,599ユーロが予定されている。 ■ LP-Z4の進化版。三洋「PLV-Z5」 三洋電機は、LP-Z4の後継機となるPLV-Z5を参考出品した。期待されたフルHDパネル採用は見送られ、前モデル同様に1,280×720ドットの720pパネルが採用されている。12ビットデジタルスケーラーなどの演算処理ICや、デザイン面に大きな変更はなく、光源の145W UHPランプも同様だが、明るさが1,000ルーメンから1,100ルーメンにまで引き上げられている。 また、HDMI端子も1系統から2系統に強化されており、チューニングも含めた細やかなアップデートが期待されている。
■ 待望のフルHDプロジェクタ「三菱 LVP-HC5000」 日本でも8月に発表された「LVP-HC5000」が、一般ユーザーに向けて初めて公開された。三菱のブースは視聴室を映画館に模して、投写デモを行なっている。
価格面を考慮した液晶プロジェクタということで、そのパネルにはフルHDの1,920×1,080パネルが使用されている。解像度の忠実な再現を目指すために、EDレンズ(14群17枚)の新光学エンジンを搭載、色ずれと周辺フォーカス向上に役立っている。 待望のレンズシフトも搭載し、使い勝手も向上。業界初の19dBの低ファンノイズの静粛性も実現し、盤石の態勢で今秋の発売に臨んでいる。 □関連記事【8月22日】三菱、フルHD解像度の液晶プロジェクタ「LVP-HC5000」 -実売45万円で10月発売。D6/C2FINEパネルを搭載 http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060822/mitsu1.htm ■ シャープが誇るフラッグシップシアターモデルがIFAでも展示 新AQUOS日本欧州同時発表で勢いに乗るシャープ。国内8月に発表となったXV-Z21000のデモンストレーション上映が行なわれていた。 国内モデル同様にフルHDパネルの採用、コントラスト比12,000:1に変わりはない。欧州では9,300ユーロという高額な設定がネックになってはいるが、ハイビジョンに相応しいハイクオリティな大画面映像は欧州ユーザーにも驚きをもって受け入れられていた。
【8月7日】シャープ、フルHD DLPプロジェクタ「XV-Z21000」 -ネイティブコントラスト12,000:1を実現 http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060807/sharp.htm ■ パイオニアは60型フルHDプラズマを出展
本稿では番外編ともいえるプラズマディスプレイ。世界初の50型フルHD PDPモニターとして発売中の「PDP-5000EX」だが、試作機ながら、その60インチバージョンが展示されていた。 PDP-5000EXと同様に1,920×1,080ドットのフルHD解像度を持ちながら、60型に大型化。10インチの差がこれだけの迫力を生むものかと感じさせる力強い画像が目に引いた。国内国外共に発売が待ち遠しいモデルといえるだろう。
( 2006年9月3日 ) [Reported by 御法川裕三]
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