◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
PS3専用の1080p映像配信「P-TV HD」を使ってみる
-「PS Store」でも動画配信。落とした動画はPC再生可能


11月11日サービス開始


 ついに発売されたPLAYSTATION 3を求めて、各地の販売店は大いに賑わっている。徹夜で並んだ人、早朝に出掛けたものの抽選に落ちて買えなかった人など、まさに悲喜こもごもといった状況だ。

 運良く購入できたユーザーは、セットアップなどを済ませて、高解像度なゲームやBlu-rayのビデオソフトを楽しんでいるところだろう。しかし、本体と同時に発売されたゲームソフトは「リッジレーサー7」など5タイトルと少なめ。Blu-rayの映画ソフトにしても、現在までに国内リリースされているのは15本程度だ。

 種類が少ないだけでなく、BDビデオは1本4,980円程度、ゲームソフトは6,000円~7,000円と多数買い込むには厳しい価格。「運良く本体は購入できたけど、ソフトを買うお金が無くなってしまった」という悲しい状況に陥っているユーザーもいるかもしれない。


■ 発売日にHD映像配信サービスがスタート

 既報の通り、発売日当日の11日から、So-netがPS3向けにハイビジョン映像などのコンテンツを配信する専用サイト「P-TV HD」をスタートさせた。これは、同社が展開しているPSP向け動画配信サービス「Portable TV」の「PS3版」と言えるもので、PS3のネットワークアクセス機能を利用して、1080p/720pのHD動画ダウンロード提供される。

 「Portable TV」では有料サービスをメインに展開しているが、「P-TV HD」では現在のところ無料でコンテンツを提供している。用意されるコンテンツはBlu-rayビデオやアニメの予告編のみで、種類も「Portable TV」とは比べものにならないほど少ないが、いずれも高解像度映像であり、PS3の再生能力の高さや、Blu-rayビデオの画質の高さを体験するにはうってつけ。アナウンスはまだされていないが、HDコンテンツのダウンロード販売への期待を膨らませるサービスとなっている。

 PS3を開封後、「P-TV HD」にアクセスするためには、ネットワークの設定を行なう必要がある。ただし、ここで注意が必要。11日に販売されたPS3のシステムソフトウェア(ファームウェア)のバージョンは1.00だが、「P-TV HD」を利用するためには、同日公開された最新ファームの1.10が必要となる。

製品出荷バージョンは1.00 ネットワーク接続するとバージョンアップを促される 11日に公開された最新ファームは1.10

 PS3から直接バージョンアップを行なう場合、ネットワークの設定を完了後、「システムアップデート」にアクセスすることでファームをダウンロードできる。実際にアップデートを行なったところ、光ファイバー回線で1分程度でダウンロード。その後3分程度でアップデート処理が完了した。

 なお、バージョン1.10では、インターネットブラウザを利用してネット上の音楽や動画ファイルをHDDにダウンロードできるようになっており、「クロスカラー低減フィルター」の追加など、AV関連機能も強化されている。

「クロスカラー低減フィルター」の追加や[音楽CD出力周波数]で48kHzと44.1kHzが選択可能になるなど、AV関連機能も強化されている


■ 「P-TV HD」にはPS3ブラウザからアクセス

ブラウザからアドレス「http://www.p-tv.jp/HD/」を入力する

 「P-TV HD」にアクセスするためには、「インターネットブラウザ」を利用。ブラウザ画面でURL「http://www.p-tv.jp/HD/」を入力する。PSPと同様に入力はコントローラーでも行なえるが、USBキーボードにも対応しているので、キーボードを接続した方がスムーズに行なえるだろう。なお、同じアドレスにPCからアクセスすることはできない。

 サービスのトップ画面には、現在のところ「映画」と「アニメ」という2つのコーナーが用意されている。映画に入ると「007/カジノ・ロワイヤル」などの最新映画や、BDビデオ化されている「アンダーワールド2 エボリューション」などのトレーラームービーが1080pで用意されている。アニメコーナーでは「ブレイブ ストーリー」や「シュヴァリエ」の予告を用意。特にシュヴァリエは各話の予告が揃っており、気合いが入っている。

P-TV HDのメイン画面。大きく映画とアニメの2つのコーナーがある 映画コーナー アニメコーナー

 ファイルサイズはコンテンツによって異なるが、60~280MB程度。再生時間は1~2分で、140MB前後のファイルが多い。60GBモデルの内蔵無線LAN機能を使って134MBの「ブレイブ ストーリー」や142MBの「アンダーワールド2」などをダウンロードしたところ、いずれも2分程度で完了。シュヴァリエのプロモーション映像は29MBと小さく、20秒程度で落とせる。

 ただ、一つ残念なのは、ダウンロード中は一切なにもできなくなり、ダウンロードのプログレスバーを眺めるしかできないこと。ダウンロードしたいものが一本だけならまだいいが、一気に何本もダウンロードしようと思うと、一本一本ダウンロードの終了を待って、順番に指定していくしかない。ダウンロードごときでCPUパワーが足りないということはあり得ないので、Xbox 360の様にダウンロードはバックグランドで順次行なわれるようするのが正しい姿だろう。今後のブラウザのバージョンアップに期待したい。

 内蔵HDDにダウンロードしたコンテンツは、XMB(クロスメディアバー)のメニューに戻り、ビデオの項目に登録されている。いずれも映像フォーマットはMPEG-4 AVC(H.264)で、解像度は1,920×1,080ドット。音声フォーマットはAACを使用している。映像品質は非常に高く、ブロックノイズなどはほとんど気にならない。映画も美麗だが、1080pの高解像感はアニメコンテンツで違いがわかりやすいだろう。

 デフォルトでXMB用のサムネイル動画は用意されていないが、再生中に一時停止し、そこから15秒の映像をサムネイル動画に指定する「アイコン作成」機能も利用できる。再生開始/XMBへ戻る操作や、早送り/巻き戻しなどの操作レスポンスも速い。

ダウンロード先としてHDDを選択する ダウンロードした動画はXMBメニューから再生する 再生中の画面。一時停止したため右上のビットレート表示が消えているが、再生中にはビットレートも表示される。おおよそ8~10Mbpsの動画が多い

 なお、動画には著作権保護技術などはかけられておらず、保存した動画はメモリーカードスロットに挿入した各種メディアや、USBストレージにコピーできる。コピーしたmp4ファイルを、PCに取り込んでWindows XPのQuickTime 7.1で問題なく再生できた。

ストレージにコピーすると、「VIDEO」フォルダが自動的に作られ、その中に動画ファイルがコピーされる ダウンロードした動画の拡張子はmp4 PCでもそのまま再生できた


■ PLAYSTATION Storeでも動画配信

XMBメニューの一番右に用意されている「PLAYSTATION Network」のアイコン

 11日には「P-TV HD」に加え、SCEが提供するPS3向けのオンラインサービス「PLAYSTATION Network」もスタートしている。アカウントを作成することで、PS3のユーザー同士でメッセージの交換やビデオ/ボイスチャットができるほか、オンラインゲームへの参加、ゲームの追加データがダウンロードできるサービスだ。そして、ここでも映像のダウンロードサービスがスタートしている。

 コンテンツのダウンロードは「PLAYSTATION Store」で行なう。XMBメニュー上では「Store」は「PLAYSTATION Network」と別のアイコンで用意されているが、「Store」は「PLAYSTATION Network」の中の1サービスであり、「PLAYSTATION Network」にログインしていない状態で「Store」に接続することはできない。

 そのため、まずは「PLAYSTATION Network」のアカウント作成が必要だ。アカウントの登録にはIDやパスワード、住所、生年月日などの入力が必要。項目が多いのでUSBキーボードを利用したほうが効率が良いだろう。また、途中でクレジットカードの情報を登録することもできる(後から登録することも可能)。今後、映像コンテンツの有料ダウンロードがスタートした場合も、クレジットカードで支払いができるようだ。

アカウント作成画面。入力項目が多いため、USBキーボードを用意したい アカウント作成時にはクレジットカードの情報を入力する部分もある アカウント登録が完了すると、選択したアバターが表示される

 Storeには新たに登録された「Newゲーム」や、ゲームの体験版などを用意した「ゲームアーカイブス」、ゲームの追加データを購入できる「追加アイテム」、そして映像を配信する「ビデオ」のコーナーが設けられている。

 11日現在では「グランツーリスモ HD」、「AFRIKA(仮)」、「GENJI」のゲームムービー3本と、映画「007/カジノ・ロワイヤル」、「オープン・シーズン」の予告編。さらに、PSEが提供するBlu-rayビデオのトレーラーも用意されている。「P-TV HD」との最大の違いはゲームのムービーが観られるところだろう。ちなみに「グランツーリスモHD」は1080pと720pの2種類のファイルが用意されていた。

 Blu-rayビデオのトレーラーは「アンダーワールド2」や「ウルトラヴァイオレット」など、「P-TV HD」で用意されたSPEのタイトルと同じ。試しに「アンダーワールド2」をダウンロードし、ファイルサイズなどを比較してみたが、「P-TV HD」で落としたファイルと同じもののようだ。

Storeのメイン画面。ゲームの体験版なども用意されている ビデオコーナー グランツーリスモ HDデモ映像のダウンロード画面

SPEのBlu-rayビデオのトレーラーは、「P-TV HD」で落としたファイルと同じもののようだ


■ PS3は強力なHD動画配信ソリューションでもある

 「P-TV HD」と「PLAYSTATION Store」を比較した場合、コーナーの切り替えなどで、若干「PLAYSTATION Store」の方がもっさりした動作になっている。サーバー側のレスポンスの問題かPS3側の表示の問題かはわからないが、用意されているファイルサイズがいずれも大きいため、今後PS3のユーザーが増加した際でも快適なダウンロード速度が維持できるか否かが重要になりそうだ。

AV Watchのサイトから動画をダウンロードしているところ。基本的な操作は「P-TV HD」や「PLAYSTATION Store」から動画を落とすのと同じだ

 だが、どちらのサービスもメニューまわりの操作は練られており、コントローラーを使ったインターネットブラウザの操作に慣れてしまえば戸惑うことなく利用できる。動画コンテンツの品質も高いため、現在のところ無料でPS3のパワーを体験するには最適なサービスと言えるだろう。

 また、11日現在では「リッジレーサー7」の体験版や、ミニゲームの「まいにちいっしょ」や「BLAST・FACTOR」が提供されているのも嬉しいところ。こうしたゲームの体験版などが頻繁に登録されるようになれば、Storeページにアクセスする機会も増え、HDビデオのダウンロードサービスを頻繁に利用するキッカケにもなりそうだ。

 オープンなインターネット経由で利用できることから、今後はSo-netの「P-TV HD」以外にも、PS3向け映像配信事業に他社が参入する可能性もある。PS3の普及は、強力なHD動画配信ソリューションの普及と同義と言っても間違いないだろう。

□So-netのホームページ
http://www.so-net.ne.jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.so-net.ne.jp/corporation/release/2006/pr061110.pdf
□「P-TV HD」サービス内容
http://www.p-tv.jp/special/HD/index.html
□関連記事
【PLAYSTATION 3 リンク集】
http://av.watch.impress.co.jp/docs/link/ps3.htm
【11月10日】So-net、PS3専用の1080p映像無料配信サイト「P-TV HD」
-アニメや映画予告編などをPS3のHDDにダウンロード
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20061110/sonet.htm

(2006年11月11日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00

Copyright (c)2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.