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ソニーは、北海道・旭川市の旭山動物園の動物をハイビジョンで収録した映像の再生を行なう「旭山ハイビジョン動物園」を11月30日~12月17日の期間、東京駅京葉丸の内通路「アートロード」で開催する。30日、都内でオープニングセレモニーが開催され、旭山動物園の小菅正夫園長も来場した。 「旭山ハイビジョン動物園」では、動物本来の生態に近づけた「行動展示」などで有名な旭山動物園の「ぺんぎん館」、「ほっきょくぐま館」、「おらんうーたん館」、「あざらし館」で撮影されたハイビジョン映像を、12月8日発売のBDレコーダ「BDZ-V9」と、フルHD液晶テレビ「BRAVIA X/Vシリーズ」で再生。各館を再現する形で展示が行なわれており、自由に見ることができる。 東京駅の丸の内南口と、京葉線改札口側を結ぶ約300mの通路に、46型を中心に「BRAVIA」全20台を展示し、「BDZ-V9」のHDDに記録された約5分間の映像が流れる。
撮影にはHDCAMの「HDW-750」を2台とハイビジョンハンディカム「HDR-HC3」を使用し、カメラモニター用としてBRAVIAの46V2500も使用された。撮影クルーは約20名で、撮影期間はトータルで3日間。
■ 「テレビや写真で見られない映像も」
東京国際フォーラムで行なわれたオープニングセレモニーでは、小菅園長が今回の企画にコメント。 「2次元の映像には意味がないと思っていたが、動物園に来られないという人もいる。これまで、ネットでの動画配信についても賛成していなかったが、装置が寄付されたことを機にやってみると、東京の女性から『毎日、仕事から帰ったらぺんぎん君にあいさつしています』という手紙をもらった。ここを見て、『おはよう』、『ただいま』と声を掛けてくれる人がいるとうれしい」と期待を寄せた。 ハイビジョン映像については、「寒いところに住むペンギンは羽毛密度が高く、そこに詰まった空気による水泡は、テレビや写真などでもなかなか見えないほど細かい。あんな小さな水泡が見られるのはここならでは」と語った。 一方で「びっくりしたと同時に、怖い。水槽の細かな傷や水の汚れ、水槽に付着した手垢なども見えてしまうことを職員にも言わないと」と笑いを誘った。
また、ソニーのコーポレート・エグゼクティブSVPの西谷清氏は、「今回の組み合わせは一見奇妙とも取れるが、今まで推進してきたシアター用途に加え、自分で撮った映像を、従来のデジカメ静止画と同様に動画でも楽しめることを意図して企画した」と提案。 西谷氏は「京葉線への通路は長くて退屈。通勤や通学、ディズニーランドへ行く際などでも見てもらえるとうれしい。動物の映像だけ見られて、製品紹介展示の側を見てもらえないかもしれないという不安もあるが、映画のトレーラーなども楽しんで欲しい」と述べた。
(2006年11月30日) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]
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