月周回衛星「かぐや」で初のハイビジョン撮影に成功 －NHK開発のカメラで撮影、約11万km先から送信

「かぐや」からハイビジョンカメラにより撮影された地球。右側に南米大陸の西海岸線が見える(リンク先は1,920×1,080ドット) (c)JAXA/NHK

10月1日発表

　日本放送協会(NHK)は1日、9月14日に打ち上げられた月周回衛星「かぐや(SELENE)」からのハイビジョン動画撮影に成功したと発表した。

　撮影は、「かぐや」に搭載された、NHK開発による宇宙仕様のハイビジョンカメラによって行なわれたもので、地球から約11万km離れた宇宙からのハイビジョン撮影は世界初。撮影された映像は、JAXA臼田宇宙空間観測所で受信、NHKでデータ処理が行なわれた。同観測所で受信したテレメトリデータにより、衛星の状態は正常であることが確認されている。

ハイビジョンカメラの外観(「かぐや」搭載前)

　これまで、スペースシャトルや国際宇宙ステーション(ISS)軌道においてハイビジョン撮影が行なわれた例はあったが、距離は約340kmだった。上の画像は9月29日21時46分(日本時間)に「かぐや」から8倍の間欠撮影(8分間を1分に圧縮記録)され、JAXA臼田宇宙観測所にて9月30日9時40分に受信した動画の一部を静止画像として切り出したもの。

　今後、「かぐや」は月の周回軌道に向かい、月の起源解明のため計画されている各種の測定を行なうとともに、月平線から地球が昇る「地球の出」をハイビジョン撮影する予定となっている。

□NHKのホームページ
http://www3.nhk.or.jp/
□JAXAのホームページ
http://www.jaxa.jp/
□ニュースリリース
http://www.nhk.or.jp/pr/marukaji/m-giju187.html
□かぐや/H-IIA13号機特設サイト
http://www.jaxa.jp/countdown/f13/index_j.html
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( 2007年10月1日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]

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