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新PSPのワンセグ録画対応アップデートが開始
-PS3と相互ムーブも。ネットラジオはアナログ風


12月18日公開


バージョン3.80に

 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、携帯ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」のVer.3.80アップデートを12月18日に開始した。適用により、新モデル「PSP-2000」において、ワンセグの録画が可能になる。

 アップデートは12月12日に予告。PSP-2000で別売ユニットを用いたワンセグで録画が利用できるようになったほか、PSP-1000/2000両モデルにインターネットラジオ機能が追加。編集部ではファームを適用したPSPを利用し、ワンセグ録画やインターネットラジオなどを試した。



■ ワンセグ録画/予約録画機能

 ワンセグでは、リアルタイムでの録画や、EPGからの予約録画に対応した。サブメニュー上に録画を表す「●」と録画停止の「■」ボタンが出現。EPGでは、放送中の番組なら番組終了までの録画が、放送前なら予約録画が番組情報のページから設定できる。

 注意したいのは、予約を行なうと、引き続き同じチャンネルを視聴するか、スリープに移行するかを選択しなければならず、録画中はもとより、録画予約した状態でも他のチャンネルやデータ放送を視聴できないこと。ゲームなど他の機能も利用できず、変更しようとすると「録画(予約)をキャンセルしますか?」と問われる。

 つまり、5時間先の番組を予約した場合、その5時間と録画中にできることは、録画予約したチャンネルを視聴するか、スリープにするかしかない。録画予約待機の状態でも、電源を完全にオフにすることはできないので、バッテリには注意したい。


サブメニュー内に録画と録画停止のボタンが EPG画面から、放送中の番組なら録画が、放送前なら予約録画が設定できる

予約が完了すると、スリープにするか、引き続き同チャンネルを視聴するかを選ぶ 予約中、録画中にはゲームなど他の機能は利用できない

 録画した番組は、ビデオメニューから再生できる。予告されていた通り、録画番組はPS3で視聴できるほか、PS3のHDD内にムーブすることも可能。編集部で試したところ、ムーブ後に再びメモリースティック PRO デュオに書き戻すこともできた。ファイルの種類は「AVC」に分類されており、ファイル名は「xxx.ETS」となっていた。試しに旧モデル「PSP-1000」に動画としてコピーしたが、再生はできなかった。

 なお、録画番組のムーブに対応するUSBワンセグチューナ「GV-SC300」を販売しているアイ・オー・データに、今回のアップデートによりPSPで録画したデータが「GV-SC300」の同梱ソフト「InfoBOX」において再生できるかを問い合わせたところ、「GV-SC300本体で録画していないため再生できない」との回答が得られた。


録画番組はビデオメニューから再生 録画コンテンツのファイル情報


PS3にメモリースティック PRO デュオを挿入し、録画したワンセグ番組を再生 PS3のHDDにムーブ可能


PS3のHDDからメモリースティック PRO デュオへの逆ムーブも可能 ムーブ先として接続機器が表示されるが、実際に選択できるのはメモリースティック PRO

シーンサーチ時にプレビューが可能に

 今回のアップデートで、ビデオ再生機能も強化。シーンサーチ時に、各場面のプレビューを再生するように変更され、目当てのシーンがより探しやすくなっている。音楽再生機能では、ビジュアライザのパターンが1種類追加されていた。



■ インターネットラジオ機能も実装

 そのほかの追加機能として、新たにインターネットラジオのストリーミング再生に対応。これは、iTunesのラジオなどと同様に、専用ソフトでストリーミング配信されている音楽チャンネルから好みのジャンルを選んで聴取できるというもの。専用ソフトのうち「Internet Radio Player I」には「Powered by SHOUTcast」と表記されており、SHOUTcastのインターネットラジオ情報を参照しているようだ。「Internet Radio Player II」は「icecast2」の放送局に対応しているという。

 なお、インターネットブラウザ上で再生する、ニュースやエンターテインメント番組などの「ネットラジオ」とは異なり、任意の配信サイトを登録するといったことはできない。

インターネットラジオソフトのダウンロード画面

 アップデート後には「インターネットラジオについて」というアイコンが現れ、選択するとソフトのダウンロード/インストール画面に移行する。専用ソフトはアナログチューニングのラジオを模したレトロなデザイン。選局時にもメーターが動いてチューニングをイメージした効果音が入るなど、細部までこだわっている。

 ラジオ再生時は曲名やアーティスト名を表示。中央の3つのアイコンは左から、「マジックウィンドウC」(再生音の歪み量)、「マジックウィンドウB」(内部にバッファされているストリーム量)、「マジックウィンドウP」(ストリームの想定ビットレートと実測値との差)で、いずれも窓が閉じている状態が良好な聴取状態を示す。

 画面下部には、選局時の効果音ON/OFFが設定できるボタンを装備。また、ACアダプタ利用時に画面四隅のいずれかのスポットにポインタを合わせると、一定時間後にPSPのバックライトが消灯するほか、再生時にスタートボタンを押すとミュートする機能も備えている。


ネットワークメニュー内に「Internet Radio Player」が ラジオ聴取画面(Internet Radio Player I) 音楽ジャンルを選択。ランダムでの選局も可能


□SCEIのホームページ
http://www.scei.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20071212_psp380.html
□PSPシステムソフトウェアアップデート
http://www.jp.playstation.com/psp/update/ud_01.html
□PSPのホームページ
http://www.jp.playstation.com/psp/
□関連記事
【12月12日】新PSPが18日のアップデートでワンセグ録画対応
-EPG予約、PS3ムーブ可能。ネットラジオも
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071212/sce.htm
【10月30日】SCE、PSPのワンセグ機能などをアップデート
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071030/sce.htm
【9月25日】データ放送にも対応した新PSPのワンセグを検証
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070925/psp.htm

( 2007年12月18日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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