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au、ワンセグ対応7機種含む、携帯電話'08春モデル10機種
-3型有機EL「W61SA」など。新コンセプトは“auの庭”


2月上旬より順次発売

標準価格:オープンプライス


 auは28日、2月上旬以降に発売する、携帯電話の新ラインナップ10機種を発表した。

新ラインナップ。発表済みの機種も含まれている

 ワンセグ放送に対応したのは7機種。映画などのコンテンツを配信する新サービス「LISMO Video」や、LISMOオーディオの連携機能をサポートした3機種も含まれている。また、これらはビクターの高音質化技術「net K2」にも3機種が対応。

 発表されたのは、三洋電機製の「W61SA」、「W62SA」、東芝製「W61T」、ソニー・エリクソン製「W61S」、「W62S」、カシオ製「W61CA」、日立製の「W61H」、京セラ製「W61K」、パナソニック製「W61P」、パンテック&キュリテル製の「W61PT」の10機種。これらのうち、ハイエンドモデルに位置づけられている「W61SA」と「W61T」、「W61S」はワンセグや、「LISMO Video」、「net K2」、Bluetooth機能などを搭載する。

 Bluetooth機能ではワイヤレスでの音楽再生をアピールしており、その楽しみ方の1つとして、スポーツでの活用を提案。「au Smart Sports Run&Walk」という専用アプリを5モデルにプリインストールしている。また、残りの5機種についても、同アプリをダウンロードすることで対応可能となる。

W61SA W61T W61S W61CA W62SA W61H W61K W61P W62S W61PT
メーカー 三洋 東芝 ソニー・
エリクソン
カシオ 三洋 日立 京セラ パナソニック
モバイル
ソニー・
エリクソン
パンテック&
キュリテル
ワンセグ - - -
ワンセグ
連続視聴
時間
未定 約3時間
30分
未定 約4時間
40分
約4時間
50分
約4時間
40分
- 約4時間
30分
- -
LISMO
Video
- - - - - - -
LISMO
オーディオ
連携
- - - - - - -
net K2 - - - - - - -
Run and
Walk
(*1) (*1) (*1) (*1) (*1)
Bluetooth
防水機能
IPX5/IPX7相当

IPX5/IPX7相当
重量
電池装着時
139g
(暫定)
118g 149g
(暫定)
132g 158g 137g 117g 107g 119g 112g

(*1=アプリのダウンロードで対応可能)



■ ハイエンド端末のW61SA/W61T/W61S

W61SA

 W61SAは、世界初となる3インチ/解像度240×432ドットの有機ELディスプレイを搭載する、三洋製のスライド型端末。

 ディスプレイ部にタッチセンサーを搭載。閉じた状態でワンセグを視聴する際のチャンネル変更や、カメラでのズームなどの操作に利用できる。音楽再生では、FMトランスミッタ機能も搭載する。


3インチ有機ELでタッチセンサー搭載の「W61SA」

側面 画面下部がタッチセンサー。矢印キーとして利用できる FMトランスミッタ機能を搭載

 W61Tは、「ポロシャツの襟元のようなスポーツラインをイメージした」という東芝製の折り畳み型端末。

 メインディスプレイは2.8インチ/解像度240×400ドットの有機ELで、ワンセグでは同社の液晶テレビ「REGZA」の映像技術を採用しており、自然な色再現と鮮やかさの両立を図ったほか、番組に応じて「ノーマル」、「ファイン」、「シネマ」の画質が選択できる。


W61T カラーは3色 本体角にもLEDイルミを備える

W61S

 「Cyber-shotケータイ」のW61Sは、ソニーの一眼レフカメラ「α」と同じカラムAD変換技術を採用するCMOSセンサ「Exmor」と、光学3倍ズーム機能を搭載するスライド型端末。2.8インチ/解像度480×800ドットの液晶ディスプレイを備える。

 ブログやSNSの投稿先をあらかじめ登録しておくことで、アップロードがすぐに行なえるという「ブログアップ機能」を搭載。また、スライドショー作成機能「音フォト」も利用できる。


カラーは3色 オープン時 側面



■ そのほかの機種

 ワンセグモデルでは、三洋のW62SA、カシオのW61CAがIPX5(IPX7相当)の防水機能を搭載。ディスプレイは、W62SAは2.8インチ、W61CAが2.7インチの液晶で、解像度はいずれも240×400ドット。W62SAはIPS液晶を採用するほか、画質補正エンジン「鮮やか補正」を搭載。FMトランスミッタ機能も備える。W61CAは内蔵型アンテナを採用しており、室内利用などを想定したサブアンテナも搭載する。


W62SA W61CA W61CAのサブアンテナ

 日立製のW61Hは、国内初となる、2.7インチ電子ペーパーをサブディスプレイとして採用したモデル。表示はモノクロで、全95パターンの静止画/アニメーションから選択/設定できる。

 メインディスプレイは2.8インチ/240×400ドットのIPS液晶で、ハイビジョンテレビ「Wooo」の画質処理エンジン「Picture Master for Mobile」を搭載し、ワンセグの高画質化を図っている。ワンセグのアンテナは内蔵型。


W61H 背面に電子ペーパーディスプレイを装備

 パナソニックモバイル製のW61Pは、ワンプッシュオープン型の折り畳み端末。メインディスプレイは2.9インチ/240×400ドットで、輝度400cd/m2を実現したという。ワンセグアンテナは内蔵型。

 本体の薄さを12.9mmまで薄型化したことも特徴。操作キーはシートタイプで、キーとその周囲がシームレスとなったデザインを採用している。


W61P キー部分 薄さは12.9mm

ワンセグ非搭載モデルは3機種。左から、GSM対応のW62S、キーデザインが特徴的なW62PT、女性の利用を想定してコンパクト化したというW61K



■ LISMO Videoなど新サービスを開始

会場でのLISMO Videoデモ

 LISMO Videoは、映画や海外ドラマなど長時間のコンテンツを配信するサービスで、今回の新機種ではW61SA/W61T/W61Sが対応。3月からのサービス開始を予定している。

 従来のミュージックビデオ配信などとは別の新たなサービスとして展開予定で、ダウンロード/ストリーミングなどの配信方式や、販売されるコンテンツの本数、内容などの詳細は明らかにされておらず、後日発表するという。発表会場では解像度320×240ドット/384kbps/30fpsのH.264映像を用いて映画「スパイダーマン」シリーズなどのデモ再生を行なっていた。


net K2の採用について、評論家の麻倉怜士氏も歓迎のコメント

 また、上記3機種はビクターの高音質化技術「net K2」も搭載。この技術は、マスタリングスタジオ向けに開発された高音質化技術の総称として発表されたもので、今回は携帯電話の着うたフル向けの機能として採用。原音の忠実な再生や、長時間でも疲れない広がりのあるサウンドを実現したという。

 圧縮音楽の高音質化というコンセプトでは同じくヤマハのDBEX機能もこれまで搭載していたが、DBEXとnet K2の両方に対応したことで、「net K2により元ファイルのベースを整え、DBEXで味付けするイメージ」としている。なお、DBEXはON/OFFが可能だが、net K2は常時ONの状態となる。

 そのほか、今回発表された10機種全てが対応可能(一部はアプリのダウンロードが必要)な「au Smart Sports Run&Walk」は、携帯電話のアプリやPCサイトの連携で、ランニングなどのトレーニング管理が行なえる総合サービス。

 第1弾として提供される「Run&Walkアプリ」では、ミュージックプレーヤーや地図と連携したトレーニングが可能。“ランニングやウォーキングに適したおすすめコース”からユーザーが選んで設定でき、地図を見ながらトレーニングできる。

 目標に合わせて3つのモードが用意。プロのトレーナーが走り方やペースを教えるモードや、バーチャルトレーナーが画面上を併走するモード、目標時間や距離などを設定せずに走行するモードから選択できる。

 なお、サービス開始に合わせ、「楽しく走れる曲を集めた」というプレイリストが音楽配信サイトから提供される予定。そのほか、ファッションブランドとコラボレーションした、スポーツ向けのBluetoothヘッドセットやポーチを3月上旬より発売。IENA、JOURNAL STANDARD、bagjackの3ブランドと協力する。


Run&Walkの概要 ブランドと連携したグッズも展開 そのほかの機能強化として、2画面同時表示機能の「マルチウィンドウ」がワンセグ/メールなど全91通りの組み合わせに対応した


□ニュースリリース(au Smart Sports)
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/0128a/index.html
□ニュースリリース(ビクター/net K2)
http://www.jvc-victor.co.jp/press/2008/netk2-au.html
□関連記事
【2005年9月15日】ビクター、音楽配信用の高音質化技術「net K2」を発表
-「非対応のプレーヤーでもマスターに迫る音質」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050915/victor2.htm



■ 春からは「auの庭で。」がコンセプト

取締役執行役員常務 コンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏

 発表会では、同社がこれまで注力してきた音楽分野を中心に、新サービスを紹介。取締役執行役員常務 コンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏は、「これまでしつこいほど音楽の楽しみ方に取り組んできた」と強みをアピールし、net K2などの新機能を紹介した。

 さらに、今回は主に利用シーンの面からの訴求を強調。「Bluetoothという言葉はわかりにくい。“ワイヤレスミュージック”という言葉が心に落ちる」と提案した。「ヨーロッパではBluetoothは流行ってきたが、日本でも流行らないわけがない。今後は“ワイヤレスミュージック”を分かりやすいワーディングとして広げたい」と述べ、Bluetoothも活用した新サービスの「au Smart Sports」を、音楽の新たな利用シーンとして紹介した。

 また、今春からの新コンセプト“auの庭で。”も発表。これは、携帯電話だけでなくADSL/光の高速通信など、各サービスなどがシームレスに連携し、auが新たなプラットフォームになるといったイメージを、“垣根のない庭”に例えたキーワード。「好きなことをいつでも楽しめる」というサービスを目指し、事業を展開するという。今春からのCMでは、これまでの仲間由紀恵さんに加え、アイドルグループ「嵐」も新たに起用。嵐の5人と仲間由紀恵さんが共演するCMも披露された。

小野寺正社長兼会長

 なお、発表会の冒頭では、まだ発売日が決定していなかった2007年秋冬モデル「W56T」、「W54S」、「W54SA」について触れ、W56T/W54Sが2月からの発売となることを小野寺正社長兼会長がアナウンスするという異例の幕開けとなった。これら3機種を含めた「計14機種のラインナップ」として各モデルを紹介し、発売の遅れを陳謝した上で、「今後もネットワーク/端末/コンテンツ/料金の各方面で満足してもらえるようにチャレンジする」との姿勢を示した。なお、未だ発売日が決まっていないW54SAについては「1週間程度遅れる」(高橋氏)としている。


□ニュースリリース(新CM、コンセプト)
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/0128/index.html


□auのホームページ
http://www.au.kddi.com/index.html
□ニュースリリース
http://www.kddi.com/corporate/news_release/2008/0128/index.html
□関連記事
【2007年10月16日】au、ウォークマンと連携できる新たな総合音楽サービス
-「LISMO」を拡張。「W54S」など3機種が対応
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071016/au1.htm
【2007年10月16日】au、ワンセグ5機種を含む全8機種の携帯電話'07秋冬モデル
-東芝、ソニー・エリクソン、日立が2.8型有機EL
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20071016/au2.htm

(2008年1月28日)

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp/usuda@impress.co.jp/yamaza-k@impress.co.jp]


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