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ソニーは、Blu-ray Discレコーダの新モデル「BDZ-A70」と「BDZ-T90」を4月30日より発売する。 BDZ-A70は、新たにPSPやウォークマンへの「おでかけ転送」に対応した新シリーズ。BDZ-T90は500GBのHDDを搭載したTシリーズの上位モデル。価格はともにオープンプライスで、店頭予想価格は17万円前後の見込み。 ■ BDZ-A70
320GB HDDを搭載するBlu-rayレコーダの新モデル。HDD容量やチューナ構成などの主な仕様は、2007年11月発売のBDZ-L70/T70シリーズと共通ながら、アクティブ指向のユーザー向けの「Aシリーズ」と位置づけられている。 ソニーマーケティングによる都市圏の20~40代のビジネスパーソンを対象とした調査では、「通勤時間を有効に使いたい」と思っているという人が全体の約75%を占め、また、HDDレコーダに定期的に録画している番組について約8割が「見れずに溜まってしまっている」と回答しているという。 こうした状況に対し、A70ではウォークマンやPSPに録画番組の出力に対応。「見たい番組を家で見る時間がないが、通勤時間などを活用して消化吸収する、アクティブなモバイル視聴を求める新スタイル」を提案している。 地上/BS/110度CSデジタルダブルチューナと地上アナログチューナを搭載したBlu-rayレコーダで、BD-R/REとDVD±R/RWの記録に対応。デジタル放送のストリーム記録(DRモード)に加え、MPEG-4 AVC/H.264形式で録画/ダビングできる。AVC記録はXR/XSR/SR/LSR/LR/ERの6モードが用意される。 XR/XSR/SR/LSRは1,440×1,080ドットのAVCエンコード、LR/ERについてはSD解像度でAVC記録する。ダブルチューナのうち、片方のチューナ[録画1]のみがAVC録画対応で、[録画2]についてはDRモードでのみ録画が可能。 興味あるジャンルやタレントの名前を登録して条件にあった番組を録画する「x-おまかせ・まる録」や、外出から携帯電話で録画予約できる「リモート録画予約」も搭載。1週間分の番組表情報から、人名や地名などのキーワードにマッチした番組を瞬時に検索できる「気になる検索」も備えている。 また、6月2日より実施が予定されているデジタル放送の新録画ルール「ダビング10」にも対応予定。
・おでかけ転送を搭載
Aシリーズの特徴は、PSPやウォークマンにデジタル放送録画番組を書き出して、持ち運べる「おでかけ・おかえり転送」を搭載すること。おでかけ転送対応の機器は、ウォークマン「NW-A820」と「PSP」。 なお、アナログ放送録画番組については、ドコモの携帯電話「FMOA 905i/904iシリーズ」や「705iシリーズ」の一部機種、ビデオ再生対応のウォークマン「NW-A910」、「NW-S710F/S610F」などで転送/再生が可能となっている。 [録画1]で録画した番組については自動的に「おでかけ」用のデータが生成される。録画形式はMPEG-4 AVC/H.264。解像度は320×240ドットで、ビットレートは384kbpsと768kbpsの2種類を選択できる。なお、出力機器にあわせて、設定項目であらかじめ、PSP用(Main Profile)かウォークマン用(Baseline Profile)かを選択しておく必要がある。 なお、[録画2]側のチューナで録画した番組についても、レコーダを使用しない時にエンコードして、おでかけ用のファイルを作成できる。 録画したおでかけ転送番組は、USBを介してBDZ-A70に接続したウォークマンなどに転送できる。また、録画時に自動生成される「おまかせチャプター」は転送したウォークマンでもそのまま利用可能。ウォークマンで横位置表示の場合、画面に対し上のボタンを押すと[チャプタ戻し]、下ボタンで[チャプタ送り]が行なえる。 なお、デジタル放送がコピーワンス運用の場合、おまかせ転送を行なうと、HDD上の番組には鍵がかけられて再生不可となる。PSPやウォークマンから「おかえり転送」を行なうことで、HDD上の番組が再生可能となる。
XMBから任意の番組を選択して、おでかけ番組を転送できるほか、本体前面の[ワンタッチ転送]ボタンを押すだけでも最新の録画番組が転送できる。転送時間は60分番組で約2分。おでかけ転送時にはHDD上の録画番組データは消去されず、再生不可のキーが掛けられる。おかえり転送時に、ポータブル機器型のデータを書き戻す際には一瞬で解除を行ない、すぐにHDD上の番組が再生可能となるという。 転送設定は、[最新3日間分]、[最新1週間分]、[最新2週間分]などの設定が可能で、録画日時の古い番組から順に転送する。[最新3日間分]を選択している場合、ワンタッチ転送時に、最近3日間で録画された番組をウォークマンなどに転送。一方、4日以上前に録画し、ウォークマンに転送されている番組は自動的におかえり転送されるため、常に最新の番組がPSPやウォークマンが保存され、毎朝の出勤時などのに持ち運べる。 また、6月2日に予定されている「ダビング10」の導入以降は、10回までのダビングが可能となる。10回目の転送で、コピーワンス運用と同様にムーブとなり、再生不可なコンテンツとしてHDD上で管理され、おかえり転送を行なうとHDD上で再生可能となる。
・基本機能はL/T/Xシリーズを踏襲
本体のデザインもメタリック感のある特殊加工を加えているほか、本体前面に「ワンタッチ転送ボタン」を装備して、差別化を図っている。 HDMI出力端子を装備し、24p出力「24p True Cinema」やx.v.colorに対応する。HDMIの音声出力については、BDビデオソフトのTrueHDやDTS-HD Master Audioなどのロスレスコーデックをビットストリームで出力できる。同社の液晶テレビBRAVIAとのHDMI連携機能「ブラビアリンク」にも対応する。 Ethernetを装備し、DTCP-IP対応のDLNAサーバー機能「ソニールームリンク」を搭載。ソニールームリンク対応のクライアントにネットワーク経由で映像出力できる。i.LINKも備えており、接続したHDV/DV映像をHDDにコピーできる。 出力端子は、HDMI×1、D4×1、S映像×2、コンポジット×1、アナログ音声×2、光デジタル×1を装備する。入力端子はS映像×3、コンポジット×3、アナログ音声×3.消費電力は67W。外形寸法は430×334×95mm(幅×奥行き×高さ)、重量は6.5kg。 ■ BDZ-T90
容量500GBのHDDを搭載するBlu-rayレコーダ。基本機能は2007年10月発売のBDZ-T70と共通だが、HDDを500GBに強化した「大型スポーツイベントに向けてDRモードでの録画を重視したモデル」。 HDD容量以外はBDZ-T70と共通で、BD/HDDへのAVC記録に対応する。なお、おでかけ転送機能は備えておらず、ソニールームリンクやHDV/DV端子も省かれている。 出力端子は、HDMI×1、D4×1、S映像×1、コンポジット×1、アナログ音声×2、光デジタル×1を装備する。入力端子はS映像×2、コンポジット×2、アナログ音声×2.消費電力は62W。外形寸法は430×334×94mm(幅×奥行き×高さ)、重量は6.4kg。 □ソニーのホームページ ( 2008年4月8日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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