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松下、3MOS採用/マニュアル撮影対応のフルHD「SDムービー」
-感度が従来比2倍に。シーンモードの自動選択ボタンも


7月12日発売

標準価格:オープンプライス


 松下電器産業株式会社は、1,920×1,080ドットのMPEG-4 AVC/H.264動画記録が可能なAVCHD対応のハイビジョンビデオカメラ2モデルを7月12日に発売する。

 SDメモリーカードにハイビジョン記録できる「SDハイビジョンムービー」の新モデルで、SDカード記録のみの「HDC-SD100」と、SDカード/60GB HDDに記録可能な「HDC-HS100」をラインナップ。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はSD100が13万円前後、HS100が15万円前後の見込み。カラーはいずれもブラック。付属SDカードはSD100が8GB、HS100が4GB。記録メディア以外の仕様は両機種ほぼ共通。


HDC-SD100 HDC-HS100 左がHS100、右がSD100
HS100(左)、SD100(右)の比較

 1月発売のHDC-SD9/HS9(直販価格128,000円)の上位モデルに相当し、AVCHDビデオカメラとして初めて3板式MOSを採用。また、フルマニュアルモードを搭載するなど、「従来の携帯性/使いやすさに加え“画質と機能”にこだわった製品」としている。なお、SD9/HS9は引き続き販売される。

 撮像素子は、CMOSの受光面積を拡大した独自のLive MOSセンサー、1/6型「ν(ニュー)マイコビコン」を用いた3板式の「3MOS」。1センサ当たりの有効画素数は52万画素、総画素数は61万画素。νマイコビコンの採用により、SD9/HS9などで採用された3CCDに比べ、センサの受光面積を拡大、感度を従来比2倍まで高めており、これまでの最低照度5ルクスから、2ルクス(シャッター速度1/30)まで向上させた。

 レンズはライカディコマーレンズで、レンズユニットは従来の8群12枚から、9群12枚とし、低分散ガラスの採用により色収差を抑制。全レンズのマルチコーティング化によりゴースト/フレア低減を図った。さらに、光学ズームも従来の10倍から12倍に向上している。F1.8~2.8で、35mm換算の焦点距離は動画/静止画とも42.1~505mm(16:9)

 さらに、高画質化LSI「HDクリスタルエンジン」も強化。従来では白飛びしていた入射光量でも制御可能となり、ダイナミックレンジを従来比2倍(風景モード時)まで高めた。


AVCHDで初の「3MOS」方式を採用 低分散ガラスの採用などで解像度やコントラストを向上 HDクリスタルエンジンも強化

 記録モードはSD9/HS9と共通で、1,920×1,080ドットでは「HA」(17Mbps)、「HG」(13Mbps)、「HX」(9Mbps)の3種類、1,440×1,080ドットの「HE」(6Mbps)を用意する。また、フルHD/24pで撮影を行なう「24Pデジタルシネマ」モード(HA/HGモード時)も搭載する。x.v.Colorにも対応する。

手ぶれ補正の範囲を3倍まで拡大

 光学式手ぶれ補正を搭載し、従来の補正と同じ検出回数4,000回ながら、補正範囲を3倍まで拡大。強化された12倍ズームでもブレを抑制するとしている。

 また、上位モデルの特徴として、新たにフルマニュアル操作に対応。ズーム/フォーカスに加え、シャッター速度や絞り、ホワイトバランスも調整可能なマルチマニュアルリングを搭載し、モニタで確認しながら調整できる。また、露出調整のアシスト機能として、ヒストグラム表示や、画面内のスポット部の輝度を数値で表示する輝度レベル表示、白とびが発生しそうな箇所のゼブラ表示機能も搭載する。


マルチマニュアルリングを搭載 絞りやホワイトバランスなどもマニュアルリングで調整できる 露出補正のアシスト機能も

 撮影シーンモードの新機能として、専用ボタンを押すと自動で適したモードを選ぶ「おまかせiA」を搭載。15人まで検出できる「顔認識」、空などの白飛びも抑える「風景認識」、明暗差の激しい被写体での「スポットライト認識」、暗いシーンでの「ローライト認識」、「iAノーマル」の5モードを用意し、動画/静止画両方で利用可能。なお、従来どおりマニュアルでシーンモードを選択することも可能。

 高速起動の「クイックパワー」機能も強化。SD9/HS9では電源ONから撮影スタンバイまでが約4秒だったが、SD100/HS100では1.9秒まで短縮した。さらに、「クイックスタート」時は約0.6秒でスタンバイ状態となる。そのほか、録画ボタンを押してから3秒前にさかのぼって記録できる「プリREC」機能も搭載する。


側面におまかせiAボタンを搭載 5つのシーンモードから自動で選択する 高速起動機能は従来モデルに比べ1秒以上短縮。SDカードの容量を増やしてもほとんど変わっていない

 マイクは、5.1chサラウンドとズーム/ガンマイクの3モードから選択可能。前面にマイク入力端子を備える。液晶モニタは2.7型/30万画素。EVFも備え、専用スイッチで切り替え可能。

 静止画の記録解像度は1,920×1,080ドットで、秒間24コマの高速撮影(連続3秒間まで)に対応。また、動画からの2.1メガ静止画切り出しも行なえる。

 入出力端子はSD9/HS9と共通で、HDMIミニ端子やD端子、USB 2.0コネクタなどを装備。また、既発売のDVDライター「DVDバーナー(VW-BN1)」が使用可能。撮影したAVCHD動画を12cm DVDに、フルHD解像度のまま、AVCHD形式のDVDとしてライティングできる。

 PC用ソフトとして「HD writer 2.6」を同梱。新たにソフト起動時の専用メニューを設け、DVD作成までの手順を簡略化している。また、従来はDVDに記録する際は一旦PCのHDDにデータを保存する必要があったが、新バージョンではカメラから直接DVD書き出しが可能になった。そのほか、複数枚のDVDへの分割書き込みにも対応。取り込み履歴の管理機能はHDD内のデータだけでなくSDカード内のデータにも対応した。また、従来AVCHD再生はSDカードまたはAVCHD記録のDVDのみ対応していたが、HS100のHDDや、PC内に取り込んだAVCHD形式の動画も同ソフトで再生可能になった

 付属バッテリ「VW-VBG130-K」使用時の連続撮影時間は、SD100が約1時間55分(実撮影約1時間10分)、HS100が約1時間45分(同約1時間5分)。

 外形寸法と本体重量はSD100が65×138×72mm(幅×奥行き×高さ)、320g、HS100が74×138×76mm(同)、420g。なお、既発売のSD9は65×126×67mm/本体重量約275g。HS9は75×126×74mm/約390gで、SD100/HS100はわずかにサイズが大きくなっている。


液晶モニタ部 端子/ボタン類はSD9/HS9と共通 付属ソフト「HD writer 2.6」の強化点


□松下電器のホームページ
http://panasonic.co.jp/
□ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn080618-4/jn080618-4.html?ref=news
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( 2008年6月18日 )

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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