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パイオニア株式会社は、HDMI伝送時にジッタを最小化するという「PQLS(Precision Quartz Lock System)」に対応した初のAVアンプとして、「SC-LX81」と「SC-LX71」の2モデルを10月上旬に発売する。価格はLX81が33万5,000円、LX71が24万5,000円。 ドルビー TrueHDやDTS-HD Master Audioなど、最新サラウンドフォーマットのデコードに対応したAVアンプ。両モデルとも、フラッグシップモデル「SC-LX90」で採用された、独自の「ダイレクトエナジーHDアンプ」を搭載。パイオニアとICEpowerが共同開発したもので、ICEpower独自の多重帰還技術とパイオニアのサウンドチューニング技術を組み合わせることで、各チャンネルを常に均等なパワーでドライブするというAVアンプの理想を追求している。
定格出力と実用最大出力は、LX81が100W×7ch(8Ω時)、220W×7ch(6Ω時)。LX71が90W×7ch(8Ω時)、220W×7ch(6Ω時)。HDMIは、入力が4系統で共通だが、LX81は2系統出力、LX71は1系統のみとなっている。 既に発表されている同社のBDプレーヤー「BDP-LX91」(12月中旬発売/43万円)と「BDP-LX71」(11月中旬発売11万8,000円)でサポートされている、HDMI接続における「PQLS」に対応。対応するプレーヤーと接続すると、デジタル伝送で音質劣化の原因となるジッタを最小化できるという技術で、AVアンプとしては初搭載。「BDP-LX91/LX71」との接続により「CD本来の音質を損なうことなく高純度な伝送を実現する」としている。 なお、LX81には、LX90でも採用されたデジタルオーディオ信号のジッタ低減に効果のある、バーブラウン製のサンプリングレートコンバータ「SRC4190DB」も、DACの直近に搭載。信号をリクロックする過程でジッタを大幅に低減するという。 マルチウェイスピーカーのユニット間の時間的な音のズレを、AVアンプ側で測定/分析。そのズレを前提としたドライブを行ない、全ユニット間の群遅延特性差を同時に補正することで、音像の定位や空間のつながりを改善するという「フェイズコントロール」技術を導入。従来の低域のみだけでなく、全帯域における正確な再生を実現するという「フルバンド・フェイズコントロール」が使用できる。 アップスケーリング機能も備え、SD映像を最高1080pへアップスケーリングが可能。ビデオ回路にはファロージャの「DCDi」を採用。高品位なI/P変換が行なえるという。デジタルビデオコンバータも備え、様々なアップ/ダウンコンバートをサポートした。ほかにも、Wolfson製音声DACや、フリースケール製のDSPを2基使った「2デジタルコアエンジン」なども搭載する。 USB端子を備え、iPodからのデジタル入力が可能。フルデジタル処理をすることで、高音質な再生が行なえるという。さらに、GUIも備えており、テレビなどの画面でiPodの情報を確認しながら操作できる。USBストレージクラスもサポートしており、WMA、MP3、AAC、WAV、FLACや、JPEG静止画を記録したUSBメモリなども再生できる。 DLNAにも対応しており、DLNA1.0に準拠したホームサーバー内の音楽/動画/静止画ファイルの再生も可能。ネットラジオも受信できる。さらに、Neural THX が管理するネットラジオ「Neural Music Direct」に接続すると、Neural THXサラウンドモードが自動で選択され、放送をマルチチャンネルサラウンド再生することも可能。ネットラジオのポータルサイト「vTuner」のパイオニア専用に編集・管理された放送局リストで、世界中のネットラジオにアクセス可能。リストに無い放送局も追加できるという。 HDMIはDeep Color、x.v.Colorに対応。CECにも対応しており、同社の薄型テレビとも連携できる「KURO LINK」をサポートする。筐体は、パワー部を鋼板によりシールドし、プリ部と分離したセパレート構造を採用している。
□パイオニアのホームページ
(2008年9月9日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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