| 
 |  |  | 
 
 
  発売日は、縦型デザインの「DMX-HD2000」が2月6日、Xactiシリーズで初となる横型「DMX-FH11」が4月24日。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はいずれも10万円前後の見込み。カラーは、「DMX-HD2000」がブラック(K)とシャンパン・ゴールド(N)、「DMX-FH11」がブラック(K)。 
 Xactiの動画モデルは、縦型筐体を採用していることが大きな特徴の一つだったが、レンズを含め新開発した横型を初めて採用。その理由として「縦型に抵抗がある人もいる。横型だとビデオカメラとすぐにわかってもらえるなど、ユーザーを広げる意味で採用した。縦型をやめることはない」と説明している。 いずれもSD/SDHCカード(最大32GB)に記録可能。さらに、横型「DMX-FH11」には約8GBの内蔵メモリも装備する。撮影に関する主な機能は縦型/横型でほぼ共通だが、横型はHDMIやUSB 2.0を本体に備え、クレードルを使用せずにテレビや外付けHDDと接続できることも特徴。なお、縦型モデルの筐体デザインはHD1010から継承している。 
 
 
 
 撮像素子には、1/2.5型で総画素数約810万画素のCMOSを搭載。フルHD動画記録時の有効画素数は約531万画素、SD動画では約200万画素となる。静止画は約800万画素。 機能面での強化では、新たに1,920×1,080ドットの60p記録に対応。これまでは最大60iだったが、よりパソコンへの親和性を高めたとしている。なお、同社検証では、QuickTimeでも再生できたという。記録フォーマットは従来と同じMPEG-4 AVC/H.264(.MP4)。60p記録ではビットレートが24Mbpsとなる。映像処理エンジンは、60p対応や省電力化を実現した新開発の「プラチナΣ-EX」を搭載する。 なお、60iまでの撮影では、従来通りClass4のSDHCカードに記録できるが、60p撮影時はより高速なClass6のカードの使用を推奨している。 そのほかの強化として、従来モデル「DMX-HD1010」から採用された動画のハイスピード撮影機能では、これまでの300fpsより高速な600fps(解像度192×108ドット)のモードを採用。240fps(同448×336ドット)との2モードに変更された。 
 
 動画の撮影モードは、1,920×1,080ドットでは60p/24Mbpsの「Full-HR」と60i/16Mbpsの「Full-HD」、30p/12Mbpsの「Full-SHQ」の3種類。そのほか、1,280×720ドット/30fps/9Mbpsの「HD-SHQ」、640×480ドット/30fps/3Mbpsの「TV-SHQ」、448×336ドット/240fpsの「Web-SHR」、192×108ドット/600fps/8Mbpsの「Web-UHR」を用意する。 
 動画撮影時に有効なノイズ除去機能には、新開発の3次元デジタルノイズリダクションを搭載。ノイズで消費するビットレートを映像信号に割り当てることで圧縮効率を10~15%改善し、変動するランダムノイズを低減させるとしている。 また、静止画の連写においては、任意のポイントから前にさかのぼって複数枚分を記録できる「リバース連写」を搭載。静止画のシャッターを押し続けて、撮影したい時点が過ぎたところでシャッターを離すと、そのポイントから一定時間前に記録されたデータを静止画として出力。「8M」(3,264×2,448ドット)撮影では6fps/9枚、「4M」(2,288×1,712ドット)では12fps/15枚まで出力できるため、8Mモードではボタンを離してから1.5秒前まで、4Mモードでは1.25秒前までさかのぼって静止画にできる。 光学ズームは従来と同じ10倍だが、CMOSセンサー上における動画撮像エリアを、従来モデルHD1010の約200万画素から、約500万画素に拡大し、画素を有効利用する「アドバンストズーム」を採用。ワイド端44.4~テレ端710mm(35mm換算)を実現し、デジタルズームのように画質を劣化させずに16倍までズームできる。 
 レンズのF値や焦点距離は両モデルで異なり、HD2000はF1.8~2.5/f=44.4~710mm(動画/35mm換算/アドバンストズーム)、FH11はF2.0~2.8/f=41.7~666.9mm(同)。また、HD2000はレンズのフィルタ径が従来と同じ40.5mmだが、FH11は37mm径。そのため、横型にはワイド/テレ/スーパーワイドの各コンバージョンレンズも新たにオプションとして発売する。 手ブレ補正は動画が電子式、静止画が画像加算式。ISO感度は50~200相当のオートと、最大3200のマニュアルを用意する。顔検出機能は従来モデル同様に動画/静止画両方に対応し、12人まで検出できる。 液晶モニタはHD2000が2.7型、FH11が3型で、解像度はいずれも23万画素。HD200は付属クレードルに、FH11は本体にHDMI/D/S映像端子とUSB 2.0コネクタを搭載。PCを介さずに、USB経由で外付けHDDに撮影データを保存し、再生できる「Xactiライブラリ」機能も引き続き搭載する。ステレオマイクとモノラルスピーカーを内蔵する。HD2000のみ、ステレオミニの音声入力と、2.5mmマイク入力端子を装備。 バッテリはいずれも付属のDB-L50(1,900mAh)で、連続撮影時間はフルHD/60i撮影時で約135分(実撮影約80分)、静止画で約355枚。外形寸法と重量は、HD2000が112.6×90×54.5mm(縦×横×厚さ)、約311g(SDカード/電池含む)。FH11は57.3×53.3×105mm(同)、約346g。 
 
 
 
 ■ 7カ国で同時発表。横型投入でユーザー層拡大へ 
 
 今回の発表会は、東京と大阪に加え、ドバイ、バンコク、ミュンヘン、ロンドン、ニューヨーク、トロントの世界7カ国8都市で同時に開催されるという、同社としては初の試み。新Xactiについては、同社が得意とする環境/エネルギーなどの独自技術になぞらえて、“心のエネルギーの創出を目指したコミュニケーションギア”として紹介された。 同社執行役員 デジタルシステムカンパニー DI事業部の田渕潤一郎事業部長は、Xactiを取り巻く環境の変化とそれに対する同社の戦略について説明した。SDカードなどシリコンメディアの大容量化/低価格化で記録媒体としての優位性を強調したほか、国内ビデオカメラのハイビジョン化(720p含む)が2011年に94%まで進むとの予測を元に、Xactiも環境に合わせて進化したことをアピールした。 商品戦略のキーワードとしては、動画/静止画どちらも撮れることで機会を逃さない“Chance”、小型軽量で気軽に持ち運べる“Casual”、PC/ネットでの利便性を活かす“Communicate”の3つを挙げ、グローバルでの販売目標としては、2009年にシリーズ合計で100万台、2010年に200万台とした。 
 DI事業部 DI企画部の豊田秀樹部長は、アンケートで、ひと月に複数回使うというユーザー(DMX-CG9)が約7割となったほか、防水モデルの投入などで利用シーンが入学式など特別な場合以外にも多様化していることに触れ「従来とは違った広がりが現れている。このコンセプトが今後も受け入れられると判断し、商品開発を進めたい」と述べた。 横型モデルを投入した経緯について豊田氏は「ここまでコンパクトにできれば、Xactiのコンセプトに合うと判断した。グローバルで企画している製品であるため、(他社製品の)従来ユーザーも含めた個人の趣向を取り入れて展開する」とした。 
 
 ( 2009年1月21日 ) [AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp] 
 
Copyright (c)2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |  |  | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||