編集後記 7月15日版(毎週金曜日更新)


Watchシリーズ編集後記ファミリー
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 いつのまにか地上アナログ放送終了も目前に。いよいよ残すところ、10日を切りました。2002年の地デジ開始時には、遠い未来と感じていた2011年が“いま”と考えるとなかなか感慨深いものがあります。

 「映像から自動で字幕を生成して、翻訳して全世界で情報共有」と書くと、遠い未来の夢物語のような気がしますが、YouTubeの自動字幕生成機能はまさに“いま”実現されたもので、技術的にもオーソドックス。精度が最高というわけではないですが、進歩は、革新的な発明だけでなく、細かな技術や工夫、実装の積み重ねでもあるんだよな、ということを改めて感じさせてくれる発表でした。

(usuda@impress.co.jp)

 

ステージに上がってみると、ばみりに混じってARエリアを示す紙も
 行ってきました「ニコファーレ」。周囲をLEDモニターに囲まれた不思議な空間で、一番近い例を挙げると「プラネタリウム」なのだと思いますが、プロジェクタとテレビの見え方が違うのと同じように、直視型表示デバイスで周囲を覆われ、LEDの強い光に包まれるのは、今まで味わった事の無いSFチックな体験。満開の桜や、「コクリコ坂から」の海から丘に至るシームレスな3D移動映像(庵野監督のカラー制作だそうで)に包まれると、思わず「おわぁー」と声が漏れました。

 Megpoidが登場するライヴパートでは、バックダンサーしかいない現実のステージを正面に見ながら、横のモニターに表示されている、ネット配信中の「Megpoid合成済みステージ映像」をチラチラ見て、「おお~、ネット中継を見ている人には、こんな風に見えているのか。オレには見えてないけど」という“見比べる楽しさ”を味わえました。ただ、純粋にCGキャラクターが現実世界に降臨して、歌い踊る様が見たい場合は、完成されたネット中継を楽しむ方が良い気がします。

 その点、会場のLEDモニターにMegpoidが2Dで表示されると、“わかりやすいバーチャルライヴ”が素直に楽しめますが、(約144万個使われているとは言え)LEDモニターの解像度はテレビやプロジェクタほど高くないので“粗さ”が目立ちます。この点は、初音ミクで使われている、特殊なボードに映像を投写する方式の方が優れているかなと。まあ、それだとキャラクターが会場の壁を走りまわったりはできないわけですが……。

 なんにせよ、まさに“未来のライヴ”。一度行ってみると面白いと思います。

(yamaza-k@impress.co.jp)

 地アナ終了後の新しい放送が「モバキャス」という名前に決定しました。ワンセグは、スマートフォンでも徐々に搭載されつつありますが、新しい放送はどういうポジションをとるのでしょうか。

 同じ日のニュースでは、ニコニコ動画がナショナルジオグラフィックの配信を始めたとあります。ケータイ向け独自番組配信として始まったBeeTVも既にニコ動で配信されているし、いろんなものを飲み込む勢いがすごい。

( nakaba-a@impress.co.jp )