TI、テレビやドック型スピーカー向けのデジタルアンプ

-32bit DSPと出力20Wアンプを1チップ化


TAS5710

3月12日発表


 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社(TI)は、薄型テレビやオーディオ機器向けのデジタルアンプ新製品として、20W出力のアンプと32bit DSPを1チップに集積した「TAS5709」と「TAS5710」を発表した。既に出荷を始めており、1,000個受注時の単価は「TAS5709」が2.40ドル、「TAS5710」が2.65ドル。

 いずれも、イコライザやDRC(ダイナミックレンジ制御)に対応したDSPを搭載するデジタルアンプ。ハイビジョンテレビや、ポータブルオーディオ用のドック型スピーカー、横長スピーカーの“サウンドバー”などでの利用を想定している。

 両製品の違いとして、「TAS5710」のみ独自の「クローズド・ループ」技術を採用したことで電源設計に柔軟性を持たせ、システムコストを削減できるという。パッケージはいずれも48ピンHTQFP。

 18V/8Ω時の出力は20W。チャンネルあたり最大9段のバイクワッドフィルタにより、高精度なスピーカー補正が行なえるという。スレッショルドなどのパラメータを設定可能な2バンドのDRCを搭載し、出力パワーの制限が行なえる。そのほか、簡易3Dサウンドや、バスブースト機能も利用可能。

 両製品のほか、簡易3Dやバスブーストを搭載せず、DRCが1バンドの「TAS5707」、「TAS5708」も出荷を開始している。単価はそれぞれ2.55ドル、2.30ドル。


(2009年 3月 12日)

[AV Watch編集部 中林暁]