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NHKとルーブル美術館、8K/HDR番組を国際共同制作。11月中旬に試験放送

 日本放送協会(NHK)は8日、フランスのルーブル美術館と共同で、8Kスーパーハイビジョン(SHV)映像と22.2chの音響による番組「ルーブル 永遠の美」を製作したと発表。11月中旬よりBS試験放送「NHKスーパーハイビジョン」において放送され、全国のNHK各放送局で視聴できる。NHKが全編8K番組を国際共同制作するのは初めて。

ルーブル美術館所蔵「モナ・リザ」などをNHKが8K撮影

 NHKは今年1月、ルーブル美術館が所蔵する「モナ・リザ」や「ミロのビーナス」など、世界最高の名作とされる美術品9点を10日間にわたって撮影。HDR(ハイダイナミックレンジ)や広色域技術など、明るさや色の表現の幅を広げる最新技術を用いることで、「手を伸ばせば美術品そのものに触れることができるような質感と立体感が再現された」とする。番組本編は計59分。

 音楽は、千住明氏が作曲したオリジナル楽曲を採用。22.2chの立体音響で楽しめるという。

 同作品は、国内での放送に先駆け、10月にフランス・カンヌで行なわれる映像コンテンツの国際見本市「MIPCOM」でダイジェスト版(10分)を上映。また、10月25日にはルーブル美術館で、フランスの美術関係者向けに試写会が行なわれる。

 8Kの映像表現をルーブル美術館が高く評価したことを受け、NHKでは「今後、芸術分野において8Kの普及・理解促進につながることが期待される」としている。