ニュース

クロネコヤマトの基本運賃が10月から140円~180円値上げ。届け先を直営店にすると50円引き

 ヤマト運輸は、10月1日から宅急便の基本運賃を140円~180円値上げ。さらに、届け先をクロネコヤマトの直営店に指定すると、荷物1個につき50円値引きする「宅急便センター直送サービス(仮称)」など、新サービスも10月1日からスタートする。

宅急便基本運賃の値上げ額

宅急便基本運賃を値上げ

 宅急便の基本運賃は、現行運賃からサイズに応じて140円~180円値上げ。60サイズや80サイズでは140円、100サイズでは160円、160サイズでは180円の値上げなどとなる。詳細は下記のPDFや5月22日に開設する特設サイトで案内する。

 各サービス規格も改定。「スキー宅急便」(オールインワン型)は現行の140サイズから、160サイズに改定(1本組みのスキー板は現行の120サイズから変更なし)、「ゴルフ宅急便」は現行の120サイズから、140サイズに。スーツケースの取り扱いでは、実サイズを査定し、現行の上限サイズを120サイズから、160サイズに改定する。

新たな割引制度と新サービス

 10月1日から新たな割引制度と新サービスも開始する。

 「デジタル割」は、店頭端末「ネコピット」で発行したデジタル送り状を利用すると、荷物1個につき50円を割引する制度。

 クロネコメンバーズ会員が発送時、直営店に持ち込むと、荷物1個につき、さらに50円を割引。現行の持込み割引と合わせると、150円の割引となる。

 「宅急便センター直送サービス(仮称)」は、ユーザーが届け先を自宅ではなく、直営店(宅急便センター)への直送を指定した場合、通常の宅急便運賃より荷物1個につき50円値引きするというもの。

 10月1日時点でのデジタル割の適用は、直営店とセールスドライバー集荷の受付から開始。デジタル割の受付窓口は、順次、拡大予定。

デリバリー事業の構造改革を実施

 ヤマト運輸は4月28日に、「想定を上回る宅急便取扱数量の増加と労働需給の逼迫」や「人件費の高騰」などを理由に、「今後のさらなる環境変化とコスト増に対応しながら、事業の持続的成長を図っていくことは困難である」とし、デリバリー事業における構造改革の実施を発表。

 社員の労働環境の改善と整備、宅急便の総量コントロール、宅急便ネットワーク全体の最適化、ラストワンマイルネットワークの強化による効率向上、宅急便の基本運賃と各サービス規格の改定を進めており、10月1日からの値上げもこの一環となる。