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DTS Play-FiやChromecast機能などマルチ対応が進むオンキヨー&パイオニア。ポータブルも進化

 「IFA 2017」のオンキヨー&パイオニアブースは、昨年までとの大きな違いとして、建物入口付近の最も目立つ部分にスマートスピーカー関連が展示されている。一方で、ネットワークプレーヤーやコンポ、AVアンプなどの製品も、複数のネットワークサービスに対応するなど着実に進化。両ブランドのオーディオ製品を中心にレポートする。

オンキヨー&パイオニアのブース。AI/スマートスピーカーが紹介されている

 コンパクトな幅215mmのハイレゾ対応コンポ新機種「CS-N575D」が展示。欧州ではCSシリーズ(日本モデルのCRシリーズ)として展開する製品の新機種で、従来からの変更点として、ディスプレイや操作系などのユーザービリティを向上。ボリューム部などのデザインも変更し、シンプルながら高級感のある仕上がりになっている。

CS-N575D

 同シリーズの2017年新製品としては、上位から順にCS-N775D、CS-N575D、CS-375Dの3モデルを用意。N775DはAKM(旭化成エレクトロニクス)の32bit DACを備え、DSD 11.2MHz再生にも対応する。N775DとN575Dは「次世代ネットワークオーディオ対応」として、Chromecast built-inや、DTS Play-Fi、Fireconnectのマルチルーム再生に対応。別売AI/スマートスピーカーとの連動で音声操作も可能。SpotifyやTIDALといった外部サービスと連携できる。

 今回展示された製品には、この「次世代ネットワークオーディオ対応」のロゴが付いた2017年新モデルが多いのも特徴。

 日本でも発表された、オンキヨーと河合楽器のコラボレーションによるプリメインアンプ「A-9150」も展示。ネットワークプレーヤーの「NS-6170」と組み合わせた形で紹介している。

河合楽器とコラボのプリメインアンプ「A-9150」(上)と、ネットワークプレーヤーの「NS-6170」(下)

 マルチルーム再生に活用できるネットワーク対応スピーカー「NCP-302」も用意。無線LAN内蔵で、DTS Play-Fiや、Fireconnect、Chromecast built-inに対応。Bluetoothやアナログ入力も備える。こうした小型スピーカーは、マルチルームやネットワーク再生を簡単に行なえる組みあわせとして提案されている。

ネットワーク対応スピーカー「NCP-302」のブラックモデル
ホワイトモデルは木目調が目を引くデザイン

 パイオニアブランドでは、ネットワーク/マルチルーム再生のシステムとして「FAYOLA」というシリーズ(FSシリーズ)を紹介。薄型のネットワークプレーヤーと、ワイヤレスステレオスピーカーとワイヤレスサブウーファも用意。こちらもChromecast built-inやDTS Play-Fi、Fireconnectに対応する。

パイオニアのハイレゾ対応ネットワークプレーヤー「N-50AE」(上)と、小型プリメインアンプ「A-50DA」(下)
その他にも、オンキヨーブランド、パイオニアブランドの、AVアンプや、ネットワークレシーバ、CDプレーヤーなどが多数展示

 ポータブル関連では、ハイレゾプレーヤーの小型モデル「DP-S1」(オンキヨー)と「XDP-30R」(パイオニア)においてアップデート対応が予告されている、MQA再生や操作性改善などの新機能がいち早く体験できるコーナーが用意されている。操作性については、選曲時に表示されるスライドバーを動かすと、頭文字を中央に大きく表示することで目的の曲を探しやすくなる。

スクロールバーをスライドすると頭文字が表示
頭文字から曲などを検索することも可能になる予定

 イヤフォンは、欧州で特に注目の取り組みとして、オンキヨーグループのPioneer & Onkyo Europeが、独プロサッカーリーグ・ブンデスリーガの強豪「ボルシア・ドルトムント」と欧州でプロダクトパートナー契約を結んだことが7月に発表されている。

 日本の香川真司選手も所属するドルトムントと、パイオニアのコラボモデルが展示。ドイツではちょうど発売されるタイミングだという。スポーツ向けの耳掛けイヤフォン「E3」をベースに、ドルトムントのチームカラーをハウジング部にとりいれている。

ドルトムントとコラボしたイヤフォン
香川真司選手も所属

 新カテゴリの製品としては、iPhoneなどに接続すると電話会議用のスピーカーになる「RAYZ Rally」などが展示されている。

RAYZ Rally