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有料動画アプリ利用者は2年間で2.5倍の568万人。無料動画はAbemaTVが前年比55%増

 ニールセン デジタルは30日、スマートフォン視聴率情報Nielsen Mobile NetViewのデータを元に、2017年11月の日本における無料/有料動画アプリの利用状況を発表。動画利用者数(上位5アプリ合計)は、無料動画が2年前の同月から48%増の3,901万人、有料動画は154%増の568万人となった。スマートフォン全体の増加率(26%)より高い数値となっている。

無料動画アプリ(左)と有料動画アプリ(右)の利用者数推移

AbemaTVは1年で約1.5倍。有料はAmazonプライム・ビデオとNetflixが増加

 無料動画アプリの中で最も利用者数が多いのはYouTubeで、昨年から25%(713万人)増加の3,617万人。無料動画アプリ利用者数トップ5の中で最も増加率が高かったAbemaTVの利用者数は、2016年11月時点で357万人だったが、2017年11月には55%増の553万人となった。AbemaTV利用者の性年代構成を比較すると、2016年11月時点では女性の割合は38%だったが、2017年11月には女性が51%にまで拡大した。

AbemaTVアプリ利用者数推移と、性年代別構成比

 有料動画アプリは、利用者数トップ5の中で、Amazonプライム・ビデオは昨年から77%増の300万人、Netflixは99%増加し70万人となった。トップ5アプリのユーザー568万人のうち、複数サービスを利用している人は10%で、1つのサービスだけを利用している人は90%で大半を占めた。

有料動画アプリの利用者数推移
複数サービス利用者と、1サービス利用者の割合

 同社シニアアナリストの高木史朗氏は、無料動画アプリについて「YouTubeが最も利用人数を増やし、全体の成長に大きく貢献した。AbemaTVは2017年11月に放送された『72時間ホンネテレビ』が大きな話題を呼び、利用者数を拡大させた。特に、これまで利用者の割合が低かった35歳以上の女性の利用者が増加し、幅広い性年代にリーチできるメディアとなった」とコメント。有料動画アプリについては「複数サービスを利用している人の割合は10%と低く、それぞれのサービスが独自のユーザーを獲得している。有料動画をスマートフォンから利用している人は全体の10%前後で、未だ拡大の余地がある」としている。