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キヤノン、4K動画も撮れるKiss初のミラーレス「EOS Kiss M」

 キヤノンは、Kissブランドを冠した初のミラーレスカメラ「EOS Kiss M」を3月下旬より発売する。価格はオープンプライス。ボディ単体の店頭予想価格は74,000円前後。カラーはブラックとホワイト。

EOS Kiss M ブラック(EF-M22mm F2 STMを装着)

 エントリーユーザーがカメラに求める「小型軽量」や「高性能・高画質」、「簡単」といったポイントを押さえながら、手頃な価格帯で購入できる定番ブランドの製品として訴求する。

 レンズキットは4種類で、ラインナップと店頭予想価格は下記の通り。Kissシリーズのデジタル一眼レフ向けEF-Sマウントではなく、同社のミラーレスカメラ「EOS Mシリーズ」と共通のEF-Mマウントを採用している。

  • EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM付属キット:90,000円前後
  • ダブルレンズキット(EF-M22mm F2 STM、EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM):105,000円前後
  • ダブルズームキット(EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM、EF-M 55-200mm F4.5-6.3 IS STM):112,000円前後
  • EF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STM付属キット:123,000円前後
高倍率ズームのEF-M18-150mm F3.5-6.3 IS STMを装着
KissブランドのロゴがEVF脇にある

 有効2,410万画素のAPS-Cセンサーと、画像処理エンジン「DIGIC 8」を搭載、すべての画素が位相差AF用としても機能する高速・高精度な「デュアルピクセルCMOS AF」に対応する。測距エリアを拡大して測距点を増やし、被写体の追従性も向上。連写速度はAF追従で約7.4コマ、AF固定で約10コマを実現した。AF枠サイズには人物撮影向けとして、人の目にフォーカスする瞳AFを追加。常用感度はISO 25600、拡張感度はISO 51200相当。

デュアルピクセルCMOS AF対応の有効2,410万画素 APS-Cセンサー

 4K動画撮影に対応し、最大4K/24p(25p)まで対応。センサー中央部の画素をクロップして撮影し、AFはコントラストAF。MPEG-4 AVC/H.264のMP4形式で撮影できる。4Kタイムラプス撮影機能も備え(AF固定)、3つのシーンから選んで簡単に設定したり、詳細設定もできる。

 また、1080/60p動画やHDハイフレームレート動画(120p/100p)の撮影にも対応する。ハイフレームレートの最大記録時間は7分29秒。

 ボディ内電子手ブレ補正機能を備え、動画撮影時にも利用可能。コンビネーションISに対応するレンズ装着時は、ボディ内手ブレ補正とレンズの補正機能を協調制御し、より効果の高い補正ができるという。

動画は最大4K/24p撮影に対応
HDハイフレームレート動画(120p/100p)も撮れる

 カメラに詳しくない人でも自分好みの写真表現にこだわれる「クリエイティブアシスト」機能を強化。従来のようにモードダイヤルを回さずオートモードのまま、画面右下に表示されるアイコンをタップすると起動できるようにした。スマートフォンの画像編集アプリのように好みのプリセットフィルターをかける機能なども備える。

 その他、「サイレントモード」や流し撮りをアシストする「流し撮りモード」などの撮影機能を搭載する。

「クリエイティブアシスト」機能を搭載

 DIGIC 8は内部アーキテクチャを刷新し、新RAWフォーマット「CR3」を採用。画素数は6,000×4,000ドットで、データサイズも従来のCR2と同様。一方、画素数を抑えて記録する従来のM-RAW/S-RAWは「C-RAW」に進化し、CR3より若干画質は低下するが、CR3と同じ画素数まで引き上げた(M-RAWは4,500×3,000ドット、S-RAWは3,000×2,000ドット)。画質向上を図りつつファイルサイズをコンパクトにして、連写撮影可能枚数を増やす。カメラ内でのRAW現像も可能。

 有機ELビューファインダー(EVF)は約236万画素で、EVFをのぞきながらタッチパネルを親指で操作して直感的なフォーカスができる「タッチ&ドラッグAF」に対応。ポップアップ式のストロボも内蔵する。

ポップアップ式のストロボを内蔵

 グリップの形やボタン、レバー、ダイヤルの配置などにこだわり、“意のままに撮れる”シンプルな操作性を追求。背面液晶モニタはタッチ操作対応の3型バリアングルタイプ。

シンプルな操作系
背面液晶モニタはタッチ対応でバリアングル

 無線LANとBluetooth機能を内蔵し、低電力で常時接続するBluetooth Low Energy Technologyに対応。スマートフォンアプリ「Camera Connect」からBluetoothを使い、カメラをリモコン操作したり撮影と並行して撮影画像の自動転送ができる。さらに、PCソフト「Image Transfer Utility 2」に対応し、撮影画像をワイヤレスでPCに自動転送したり、PCからクラウドストレージへの自動アップロードに対応する。

PCソフト「Image Transfer Utility 2」に対応

 外形寸法は約116.3×58.7×88.1mm(幅×奥行き×高さ)。重量はブラックが約387g、ホワイトが約390g(いずれもバッテリとメモリーカードを含む)。

EOS Kiss M ホワイト(EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STMを装着)