ニュース

PHILIPS、日本初「DisplayHDR 1000」対応4K液晶を披露

 MMD Singapore Pte Ltdは9日、日本市場初の「DisplayHDR 1000」対応となる、PHILIPSの42.5型4K液晶ディスプレイ「436M6VBPAB/11」をメディア向けに披露した。5月25日発売で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は119,000円前後。DisplayHDR 400対応の「436M6VBRAB/11」も89,000円前後で同日発売。

DisplayHDR 1000対応の「436M6VBPAB/11」
DisplayHDR 400対応の「436M6VBRAB/11」

 既報の通り、VESAがPCディスプレイのHDRに関する標準規格として策定した「DisplayHDR version 1.0」(DisplayHDR)をサポートする4K液晶ディスプレイ。DisplayHDRはハイエンドクラスの「DisplayHDR 1000」、メインストリームの「DisplayHDR 600」、エントリークラスの「DisplayHDR 400」の3つを規定しており、HDR方式は「HDR10」をサポートする。

DisplayHDRではDisplayHDR 1000/600/400の3つを規定。策定にはPHILIPSも関わる

 クラス毎の違いとして、HDR 1000では最高輝度1,000cd/m2、全画面最低輝度600cd/m2で、色域はBT.709 99%以上と定められている。HDR 400は最高輝度400cd/m2、全画面最低輝度320cd/m2、BT.709 95%以上と規定。映像処理は10bit以上が必須となる。

 策定にはLG ElectronicsやSamsung、Dell、AMD、Microsoftなど数多くのメーカーが関わっており、PHILIPSもその一員として参加。最初のディスプレイとして製品化した。

HDRコンテンツの再生デモの様子。左からHDR 1000対応の「436M6VBPAB/11」、HDR 400対応の「436M6VBRAB/11」。右はHDR非対応ディスプレイ

 HDR 1000対応の「436M6VBPAB/11」は、4K/3,840×2,160ドットのVAパネルを採用し、画面全体の32箇所で明るさを調節するローカルディミング(LEDエリア駆動)に対応。最大輝度1,000cd/m2というハイダイナミックレンジにより、「日中の光の眩しさや暗部のディテールを再現できる」とする。コントラスト比は4,000:1(スマートコントラスト時は最大5,000万:1)。応答速度は4ms(GTG)。視野角は上下左右178度、表面はノングレア。

 HDRモードはNormal/HDR 1000/UHDAの3つを切り替えられ、オフにもできる。色域はBT.709カバー率100%、DCI-P3カバー率97.6%以上。Ultra HDプレミアム認証も取得している。

HDRモードはNormal/HDR 1000/UHDAの3つを切り替えられる

 HDMI 2.0入力を1系統備え、Display port 1.2、mini Display port1.2、USB Type-C(DP Alt mode)も各1系統装備する。

HDR 1000機の入出力端子

 HDR 400対応の「436M6VBRAB/11」も、4K/3,840×2,160ドットのVAパネルを採用するが、ローカルディミングには非対応。輝度は450cd/m2、コントラスト比は4,000:1(スマートコントラスト時は最大5,000万:1)。HDRモードはNormal/HDR 400から切り替えられる。応答速度は4ms(GTG)。視野角は上下左右178度、表面はノングレア。

HDRモードはNormal/HDR 400から切り替えられる

 HDMI 2.0入力は2系統。Display port 1.2とUSB Type-C×1(DP Alt mode)、アナログRGB( D-Sub 15ピン)も各1系統搭載する。

HDR 400機の入出力端子

 どちらも本体下部のLEDで設置面を照らす「Ambiglow」機能を備える。映像コンテンツに合わせて色や明るさを自動調整するモードでは、カラフルでアクティブなライティングによる没入型の視聴体験を演出。ユーザーによる色や明るさのカスタマイズもできる。

LEDで設置面を照らす「Ambiglow」機能を備える
「Ambiglow」機能の利用イメージ
設定画面から最大輝度にしたり、ユーザーのカスタマイズも可能

 各種操作は付属のリモコンと、背面の小型ジョイスティックから行なえる。

付属のリモコン
本体背面のジョイスティック

 外形寸法は共通で、976×264×661mm(幅×奥行き×高さ)。重量はHDR 1000機が14.71kg、HDR 400機が12.72kg。スタンドは取り外し可能で、200×200mmのVESAマウントに対応する。

 HDMI 2.0ケーブル(1.8m)や、DisplayPortケーブル(1.8m)、USB Type-C-C/Aケーブル(各1m)、電源ケーブルなどを同梱、HDR 1000機にはMini DisplayPortケーブルも付属する。ユーザーが別途ケーブルを用意しなくても、開梱・設置してすぐに使い始められる。

スタンド。取り外しも可能
背面

 PHILIPSディスプレイは2013年の国内発売開始以来、液晶ディスプレイ全体に占めるシェアを伸ばしており、5年前の約2.6%から13.9%(2017年)まで拡大、現在は国内第2位となっている。国内販売総代理店を務めるMMD Singapore Pte Ltd.営業部主任の川口康裕氏は、シェアを伸ばした要因として、全機種5年間保証や製品サポート体制の強化、個人・法人のニーズに合わせた製品ラインナップ拡充を挙げた。

PHILIPSの液晶ディスプレイは全機種5年間保証で業界最長を謳う
ユーザーのニーズに合わせたラインナップ拡充

 両製品の発表にあわせて、タレントの市川紗椰を起用したWeb限定CMを展開中。また、先行予約キャンペーンとして、両機種購入者から先着で1,000名にNetflixプリペイドカード2,000円分をプレゼントするキャンペーンも実施する。

 MMD Singapore Pte Ltd.では、今後もPHILIPSブランドのHDR対応ディスプレイ新製品の国内市場投入を検討している。

市川紗椰さんを起用したWeb限定CM「PHILIPS DisplayHDR発売キャンペーン」