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フジテレビ、日本ドラマの中国展開を強化、映画配給も。SMGピクチャーズと連携

フジテレビは、中国SMGピクチャーズとの戦略的パートナーシップを強化し、今後3年間でドラマ2作品を新たに共同制作することに合意。映画の中国配給も進めていく。フランス・カンヌで開催中のコンテンツ見本市MIPCOMで発表した。

SMGピクチャーズは、中国・上海のメディアグループSMG傘下で、グループ内唯一のドラマ・映画制作・投資会社。SMGが持つ中国全土をカバーする放送波と、独自のIPTVなどのグループ間のメディアビジネス事業を組み合わせて展開している。

同社とフジテレビは2015年11月に戦略的パートナーシップを締結。山下智久と長澤まさみが主演のドラマ「プロポーズ大作戦」(2007年4月期)、古沢良太オリジナル脚本で杏が主演した「デート~恋とはどんなものかしら~」(2015年1月期)の中国版を共同制作し、中国で放送・配信してきた。中国版「プロポーズ大作戦」(2017年)は、アジアの人気男性アイドルグループ・EXO(エクソ)のチャン・イーシン主演でヒット。中国版「デート~恋とはどんなものかしら~」(2017年)も人気を博しているという。

今後は両社の関係を強化・発展させ、2作品のドラマを新たに共同制作するほか、フジテレビ映画の中国配給を同時に進めていくことにも合意。「パートナーシップ強化によって、中国の若い世代を中心に再認識されている品質の高い日本ドラマを、引き続き中国で積極的に展開していく」という。

フジテレビの大多亮 常務取締役は、「パートナーシップの関係が次のステージへとステップアップし、リメーク作品・オリジナル作品、またいずれは連続ドラマかどうかを問わずに、両社が起爆剤となって、全世界の人々の心を震わせる物語を、共に開発していければ」とコメントしている。

SMGピクチャーズの魚潔CEOは、「ドラマ制作にとって、何より台本作りが大切。中国の市場が非常に速いスピードで拡大しており、映画興収がもうすぐでアメリカと並ぶ。欧米やアジアでヒットしたIPの輸入・ローカライズをするときに、どうすれば中国の新世代の視聴者に喜んでもらえるか、フジテレビとの過去3年間の有益な模索が、こういう努力の大切さを教えてくれた。今後も更に良いパートナー関係を築いていきたい」としている。