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EIZO、新キャリブレセンサー内蔵の27型HDR液晶「CG279X」

EIZOは、映像制作向けのHDR対応27型液晶ディスプレイ「ColorEdge CG279X」を11月2日より発売する。オープンプライスで、直販価格は231,984円(税込)。

27型液晶ディスプレイ「ColorEdge CG279X」

映像制作やプロフォト、プリプレスなど、厳密な色管理が求められる業務用途向けに展開するColorEdge CGシリーズの27型液晶ディスプレイで、CG277の後継機種。コントラスト比、DCI-P3カバー率、内蔵のキャリブレーションセンサー、入力端子などがブラッシュアップ。本体のスリム化と軽量化も実現している。

アンチグレアのIPS液晶を採用。ディスプレイ解像度は2,560×1,440ドットで、アスペクト比は16:9。応答速度は13ms。

バックライトに広色域LEDを用い、輝度は350cd/㎡。コントラストは、前機種の1,000:1から1,300:1に向上している。色域もAcdobe AGBが99%、DCI-P3も98%をカバーするなど、映画制作の現場で求められる性能を一層高めた。

新たにHDR信号をサポート。配信・映画制作向けの「HDR10(PQ)」方式と、放送向けの「HLG(ハイブリッド・ログ・ガンマ)」に対応する。映像制作専用カラーモードを搭載し、BT.2020/BT.709/DCI/PQ DCI/PQ BT.2100/HLG BT.2100などのプリセット値を、ディスプレイ本体の前面ボタンから呼び出せる。

CG279Xには測定精度を向上させた新型の内蔵キャリブレーションセンサーを搭載する。より正確な色表示と色管理を実現。セルフキャリブレーション中でも画面が暗転しないため、メール確認などの作業ができる。

内部の温度センサーに加え、周囲の温度推定アルゴリズムにAIを活用することで、温度変化に左右されない安定した表示を実現。表示安定回路の改善で、電源投入後3分で表示を安定させるという。

専用カラーマネジメントソフト「ColorNavigator 7」を使い、用途に合わせて適切な目標値にキャリブレーションできる。

「ColorNavigator 7」に対応

筐体のスリム化と軽量化を実現。モニター下部のベゼル幅は従来比約46%、重量も従来比19%削減した。

入力端子は、HDMI(ver1.4)、DVI-D(1.4)、DisplayPort(1.3)を各1系統搭載。HDCPにも対応する。またColorEdgeシリーズとしては初となるUSB Type-C端子(アップストリーム)も用意。ケーブル1本で映像信号とUSB信号が伝送できる。この他、USB TypeーB×1とUSB Type-A×2(ダウンストリーム)を備える。

2mのUSB Type-Cケーブル、DisplayPortケーブルのほか、ワンタッチで着脱できるマグネット式遮光フードが付属する。

最大消費電力は111W(待機時1.0W以下)。外形寸法は、638×265×415.9~570.9(幅×奥行き×高さ)。重量は約10.3kg。

専用ソフト「ColorNavigator」がバージョンアップ

ColorEdge CG279Xの発売と合わせ、ディスプレイの色表示を調整・管理する専用ソフト「Color Navigator」がバージョンアップ。「ColorNavigator 7」として、11月2日から公式サイトで無償提供される。

カラーマネジメントソフト「ColorNavigator 7」

ディスプレイの表示調整に特化した「ColorNavigator 6」と、複数のディスプレイを管理できる「ColorNavigator NX」を統合。ディスプレイ調整にかかる時間・工数を大幅に削減、ディスプレイの前面ボタンで調整目標の切り替えもできるようになっている。

従来の機能はそのままに、複雑だったインターフェイスを改良し、シンプルな操作と使いやすさを進化させているという。