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EIZO、世界初キャリブレセンサー内蔵の業務用4K/HDRディスプレイ

EIZOは、本体にキャリブレーションセンサーを内蔵した、31.1型の業務用4K/HDRディスプレイ「ColorEdge PROMINENCE CG3146」を5月に発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は327.8万円(税込)。

ColorEdge PROMINENCE CG3146

'17年発売の業務用ディスプレイ「CG3145-BS」の後継機種。従来機種の機能・性能を踏襲しつつ、キャリブレーションセンサーと12G対応のSDI入出力を新たに搭載した。キャリブレーションセンサーの本体内蔵は、映像制作用の4K/HDRディスプレイとして世界初としている。

1000cd/m2の高輝度表示を正確に測定できるという独自のキャリブレーションセンサーをモニター筐体上部に内蔵。無償の専用カラーマネージメントソフトウェア「ColorNavigator 7」を使用することで、手間なく目的に沿った表示に画面を調整。定期的な再調整を自動で実施するため、経年変化による輝度や色度のずれを補正し、常に正しい表示を保つという。

キャリブレーションセンサーを筐体に内蔵

業務用機器との接続に用いるSDIインターフェイスを新搭載。12G-SDIまで対応の入力・出力端子を1系統、3G-SDIまで対応の入力・出力端子を3系統の計4系統を備えた。12G-SDI入出力を使い、同軸ケーブル1本で4K信号が伝送可能。SDI出力端子を備えた撮影カメラと直接接続でき、撮影現場での映像確認などができる。4系統すべてを使ったQuad Link 3G-SDI接続もサポートする。

SDI信号のビデオペイロードIDやHDMI信号のメタデータに連動して、モニターのカラー設定(輝度・ガンマEOTF・色域)が自動で切替わるSync Signal機能を搭載。手動でカラー設定を切替える必要がなく、切替え忘れや設定ミスを抑止。SDR/HDRなど複数のプロジェクトを同時進行する場合も、正しい色表示で作業に取組めるとする。

12G対応のSDI入出力端子を搭載

モニター前面には調整ダイヤルを装備。従来のボタン式に比べて、すばやく正確に設定値を微調整でき、スムーズな操作感を実現したという。輝度・黒レベル・ガンマ(EOTF)・システムガンマは、「Quick Check」機能に対応。同機能では、これらの値を一時的に変更した信号の見え方をプレビューでき、暗部のディテール追及など、実際の表示と照らし合わせながらの作業に有効という。

放送される表示エリアを示すセーフエリアマーカー、任意の比率を設定できるアスペクトマーカー機能を改良。表示エリアの外枠やワイプの小枠など、最大3種類のマーカーを同時に表示できるようになった。

補正機能の改善により、電源を入れてからわずか3分で輝度、色度、階調特性が安定。すぐに安定した表示ができ、常に高いパフォーマンスを発揮するという。

DCI-P3カバー率は99%を達成

前機種同様、4K DCI規格の4,096×2,160ドットの10bit液晶パネルを採用。100万:1の高コントラストと、1,000cd/m2の高輝度性能を持ち、HDR映像を正確に表示するという。対応するHDR規格は、PQ(HDR10)とHybrid Log Gamma(HLG)。DCI-P3、BT.2020が再現可能な広色域と3D-LUTによる高精度な色表示を可能としている。表面処理はアンチグレア。

入力端子は、前述したSDIのほか、DisplayPortとHDMIが各1系統用意。DisplayPort入力は10-bit/50/60pで4:4:4まで、HDMI入力は12-bit/50/60pで4:2:2までサポート。アップストリーム用USB 3.1(Type-B)×1、ダウンストリーム用USB 3.1(Type-A)×3も搭載する。専用調整ソフトウェアの「ColorNavigator NX」による、ハードウェアキャリブレーションにも対応。

ワンタッチで着脱できるマグネット式遮光フードが付属。背面に持ち運び用のハンドルを備える。200mmピッチのVESAマウントもサポートする。

消費電力は最大472W、標準267W。スタンドやフードを含む外形寸法と重量は、778×327×498.5mm(幅×奥行き×高さ)、約27.4kg。HDMIケーブル(2m)、DisplayPortケーブル(2m)も付属する。

SDI入出力のほか、DisplayPort、HDMI入力を各1系統用意
側面
背面