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FOCAL、「他の追従を許さない」高さ約2m、2,700万円の最上位スピーカー

ラックスマンは、FOCALの最上位スピーカー「Grande Utopia EM Evo」を11月下旬に発売する。価格はペアで2,700万円。「他の追従を許さないFOCALのフラッグシップモデル」と位置づけられている。

Grande Utopia EM Evo

UTOPIAシリーズの4ウェイバスレフスピーカー。高さ約2mの大型筐体に、40cm径のWサンドイッチコーン、エレクトロマグネット(EM)型の磁気回路などを搭載し、環境に合わせてサウンドの調整が可能。あらゆるパーツに改良を加えた新モデルとなっている。

ユニット構成は、27mm径のIAL 2ピュアベリリウム インバーテッド・ドーム・ツイーター×1、16.5cmパワーフラワー NIC TMD Wミッドレンジ×2、27cm径マルチフェライトWミッドウーファー×1、40cm径EM型Wウーファー×1。4ウェイ、5スピーカー構成となる。ユニット名にあるTMDは、ユニットの余分な動きを抑え、NICは磁気回路を最適化する技術。

4ウェイ、5スピーカー構成

クロスオーバー周波数は80Hz、220Hz、2,300Hz。周波数特性は18Hz~40kHz。推奨アンプ出力は150~1,500W。インピーダンスは8Ω。

IAL 2ツイーターは、ユニットの背圧をコントロールし、解像度や定位、応答性を改良しているのが特徴。振動板には、軽量で剛性の高いピュアベリリウムを使っている。

ミッドレンジ、ミッドウーファー、ウーファーの振動板には、Wサンドイッチコーンを採用。コアとなるロハセルフォームを、グラスファイバーでサンドイッチした素材で、ケブラーの20倍という剛性を備えている。エッジも改良され、リブを工夫し、振動板がより正確に駆動できるようにしたという。

Wサンドイッチコーンは、ロハセルフォームの厚さを調整したり、グラスファイバー層の数を変更する事で、3インチから16インチまで、全てのドライバユニットの振動板を製造できるのが特徴。

40cm径のEM型Wウーファー

40cm径のEM型Wウーファーの磁気回路には、電磁石が使われており、EMはElectro Magneticの略となる。いわゆる励磁型と呼ばれるもので、製品に外部ユニットとして付属するEMウーファー用専用電源「AED75」のダイヤルを操作する事で、低域の量を変更できる。ノーマル状態から6ポジション選択でき、部屋の大きさなどに合わせて操作する。

EMウーファー用専用電源「AED75」

ユニットの取り付けには「MRR」という技術を使用。強固なアルミのフレームにユニットを固定する事で、より正確な振幅が可能になるという。

ネットワークにも改良を加えているほか、低域用の吸音材も見直した。内部配線もvan den Hul製のものから、フランス製のケーブルに変更している。

外形寸法は654×880×2,012mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は265kg。

背面の接続パネルを開けたところ
スピーカーターミナル