ニュース

電源不要でスマホ高音質化、楽器作りの技術を使った木製スピーカー&スタンド

木工塗装を手がけるピアックスは、スマホを設置すると、聴き取りやすい音で音楽や映像が楽しめる、電源不要の木製スピーカー&スタンド「COAT&ECHO」を11月10日に発売した。価格は70,200円(税込)。自社の直販サイトに加え、ふるさと納税サイトでも受付を開始。静岡県の浜松にある遠鉄百貨店新館5Fリビング売り場でも販売する。カラーはPiano Blackで、受注生産カラーとしてMidnight Blue、Deep Green、Rich Redも用意する。

電源不要のスマホ向け木製スピーカー&スタンド「COAT&ECHO」

ピアノの鍵盤横に位置する腕木(うでぎ)と同じ材料を使い、ピアノ鏡面仕上げ特有の透明感と深みのある艶も特徴のスタンド。形状を工夫する事で、中央に設置したスマホのスピーカーから出力されるサウンドの、中低域(300Hz~1.6kHz)を最大15dB増大。音楽の最も重要な部分である楽器や歌声の基音部分の音域を増大させる事で、「ボーカル音が聞き取りやすく“長い時間聴き続けられる音質”」になるという。

ピアノ鏡面仕上げ

横向きにスマホを設置できるため、動画の視聴にも適しているという。スマホ筐体の大きさが違っても中央に置いているように見えるデザインを採用。設計基準はiPhone 8 Plusであるが、iPhone Xs Maxなどにも対応可能。158.4×78.1×7.5mm(縦×横×厚さ)以内のスマホが利用できる。

横向きにスマホを設置できるため、動画の視聴にも適している

スピーカー&スタンドの外形寸法は、340×120×280mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約400g。筐体はビーチ材、台座はアルミ製。

基本デザイン・音響設計は、ハイエンドスピーカーを研究・開発・製造するTom's labが担当。木部製造は、国内大手メーカーの高級スピーカー木製キャビネット多数手がける鈴春工業。鏡面仕上げは、ハイエンドスピーカーキャビネットの鏡面仕上げを請け負う、開発元のピアックスが担当している。

企画・基本デザイン・音響設計を手がけた、Tom's labの谷脇富氏は、1974年にヤマハ(日本楽器製造)に入社し、ステレオ関連、電子楽器関連、音響機器関連の設計・開発を担当。2010年に選択定年退職し、現在は無指向性スピーカーを開発・製造するTom's labを設立している。

企画・基本デザイン・音響設計を手がけた、Tom's labの谷脇富氏

日本の楽器産業の技術にこだわった製品であり、「協業したすべての加工会社が精度を要求される楽器産業に携わり、大企業を支え技術を研鑽してきた精鋭ぞろい」だという。長年にわたり静岡県遠州地方で培われてきた楽器産業が、ライフスタイルの移り変わりと共に需要が減少、高齢化も合いまって地域の文化や技術財産が失われつつある。「モノづくりの意志を今もその先へも受け継いでより高めていくため、 “製品”として世に出し、自ら需要を生み出すことで、地域を活性化し、楽器産業に対しても恩返しをしていきたい」という想いで開発された。

カラーはPiano Blackで、受注生産カラーとしてMidnight Blue、Deep Green、Rich Redも用意する