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Amazon Prime Video利用者509万人、Netflix 171万人。重複は減少。ニールセン調査

ニールセン デジタルは、2019年1月の日本における無料/有料動画アプリの利用状況を調査。有料動画配信の中で利用者数が多かったのはAmazon Prime Videoの509万人、次いでNetflixが171万人となった。上位2サービスの重複利用では、昨年Netflix利用者の32%がAmazon Prime Videoを利用していたのに対し、'19年1月時点では26%と減少。「それぞれのサービスは独自のユーザを獲得し、視聴者は自分の視聴スタイルに合わせて利用するサービスを選択する傾向が強くなっている」と分析している。

Amazon Prime VideoとNetflixの重複利用者は減少

デジタル媒体の全てのコンテンツを、PC、モバイル、タブレット、OTTなどの全てのデバイスを横断して計測。デジタルコンテンツ全体の視聴者のメディア接触と消費量を包括的に把握できるという「ニールセン デジタルコンテンツ視聴率」と、日本全国8,000人(iOS、Android各4,000人)の調査協力モニターから取得するアクセスログを元に作成した「ニールセン モバイル ネットビュー」をもとに発表されたもの。

利用者数上位5位は、Amazon Prime Video、dTV、Hulu、Netflix、U-NEXT。これらを集計したデータから、利用者推移を年代別で比較すると、18-34歳の増加率が最も高く、昨年から35%、その次に50歳以上が28%、35-40歳では12%伸びたという。「年齢が若いほど有料動画サービスを利用する傾向が高いものの、50歳以上でも利用者数は伸びてきており、幅広い年代が利用するメディアとなってきている」という。

有料動画アプリ 年代別利用者数推移

なお、無料動画アプリ上位5位(AbemaTV、GYAO!、TVer、YouTube、ニコニコ動画)と有料動画上位5位を集計すると、スマホ利用者全体の増加率が7%だったのに対し、無料動画は昨年の同月から14%増加し4,509万人、有料動画は25%増え836万人となった。有料動画は特に昨年に続き利用者数を大きく伸ばしている。

また、2018年12月におけるトータルデジタルでのYouTubeのリーチ(利用率)をニールセン デジタルコンテンツ視聴率データで年代別に比較すると、49歳以下では70%以上の人が月に1回以上YouTubeを利用し、若い人ほどリーチが高いことがわかったという。特に30歳以下のリーチは80%を超え、「人口の大半にリーチできるマスメディアへ成長している」とする。また、若い人ほどスマホのみで動画を視聴する割合が高く、YouTubeを利用する18-20歳のうち87%はスマホのみで動画を視聴している。

同社アナリストのコヴァリョヴァ・ソフィヤ氏は、「スマホ利用者がこれまでの傾向と同様に増加する中、有料動画サービスの利用者数はその増加率を大きく上回っている。その中でも若年層の増加率が特に目立ち、昨年同月から35%の成長率となっていた。その成長の要因としては、オリジナルコンテンツが充実してきていることが影響していると考えられる。有料動画配信サービスは各社の作品がエミー賞やアカデミー賞を受賞するなど全世界でも注目を集めている。各社が若年層向けの独自コンテンツへの投資を加速しているなかで、日本独自のコンテンツも充実し、それがSNSで話題を呼び、若年層の中で広まっていくという好循環があることも考えられる」と分析。

その上で、有料動画をスマホから利用している人は、スマホ利用者全体の12%前後であり、「未だ拡大の余地がある。今後も有料動画配信サービスは拡大を続け、若年層にリーチするメディアとしての価値が高まっていくことが期待され、各社の動向に注目していく必要がある」としている。