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阿蘇山火口をVRで安全に体感。湯だまりや夜間の赤熱現象も

熊本県にある阿蘇火山博物館は、火口の様子をVR映像で体験できる「阿蘇山上火口VR体験サービス」を17日より開始する。入館者は無料で体験が可能で、入館料は一般が860円、小学生は430円。火口のライブ映像をVRコンテンツとして体験できるサービスは日本初という。

「阿蘇山上火口VR体験サービス」のイメージ

NECが協力したもので、館内設置のヘッドマウントディスプレイ(HMD)を通し、火口設置のカメラが捉えたライブ映像を、まるで現地で見ているかのごとく体験できるサービス。開始当初は、6台のHMDが設置される予定。

火口設置のカメラは、オールチタン製一体型超高感度フルHDカメラで、ライブ映像をリアルタイムに画像処理した後、山頂ロープウェイ駅から博物館に無線伝送している。

天候不良や火山ガス規制により阿蘇中岳火口の見学ができない観光客や、呼吸器の疾患や足の不自由により火口に近づけない観光客への新たな取り組みとして、自然環境に左右されずに楽しむことができ、「見学エリアからでは観ることのできない火口内の湯だまりの現在の様子や、普段見ることのできない夜間の火口内における赤熱現象を観ることが可能で、ダイナミックかつ臨場感溢れるVRコンテンツとして提供する」としている。

将来的には、阿蘇山中岳火口だけでなく、阿蘇山周辺の広大な自然のライブラリー映像や、火山防災における噴火時の避難を疑似体験できる映像もVRコンテンツとして提供することも検討する。

博物館の住所は、熊本県阿蘇市赤水1930-1。営業時間は9~17時まで。