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「空挺ドラゴンズ」をポリゴン・ピクチュアズがアニメ化。フジ「+Ultra」新作発表

フジテレビは、テレビアニメ枠「+Ultra」(プラスウルトラ)に関する発表会を開催。その中で、講談社「good!アフタヌーン」で連載している、桑原太矩のコミック「空挺ドラゴンズ」のアニメ化を発表。2020年1月から放送する。ポリゴン・ピクチュアズがアニメ制作を担当、「シドニアの騎士 第九惑星戦役」や「BLAME!」で副監督を務めた吉平“Tady”直弘が監督、シリーズ構成・脚本は上江洲誠、音響監督は岩浪美和。

「空挺ドラゴンズ」
(C)桑原太矩・講談社/空挺ドラゴンズ製作委員会

フジテレビは「海外にアニメカルチャーを広げたい」をコンセプトに、昨年+Ultraを新設。これまで「revisons リヴィジョンズ」など、豪華スタッフによるオリジナルタイトルを展開。今回はその“拡張”をテーマに発表会を開催した。

さらに、同じくアニメ枠である「ノイタミナ」では、初めての少年ジャンプタイトルである「約束のネバーランド」を1月期に放送。今後も、幾原邦彦監督の新作「さらざんまい」などを予定。さらに、ノイタミナ発作品の続編・劇場版が公開になるなど、ラインナップの更なる“拡張”に向け始動するという。また、「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズの第3期となる「PSYCHO-PASS サイコパス 3」の放送時期も、2019年10月と発表された。

空挺ドラゴンズ

空と龍に魅せられた乗組員たちの旅を描く作品で、美麗で壮大なファンタジー世界を舞台としている。アニメ化にあたっては、「シドニアの騎士」や「BLAME!」のスタッフが再集結した形となり、「圧倒的なハイファンタジーの世界を魅せる」という。

アニメ化の発表と共に、PVやビジュアルが解禁された。

アニメ「空挺ドラゴンズ」teaser PV

空の覇者、龍“ドラゴン”。その存在は多くの地上の人々にとっては脅威・災害であり、同時に薬や油、そして食用としての価値がある“宝の山”でもあった。

その龍を狩る存在がいた。捕龍船を操り、空を駆け、龍を狩り、旅をする。彼らは「龍(おろち)捕り」。

これはその中の一艇“クィン・ザザ号”とそのクルー達の物語である……。

(C)桑原太矩・講談社/空挺ドラゴンズ製作委員会
(C)桑原太矩・講談社/空挺ドラゴンズ製作委員会
(C)桑原太矩・講談社/空挺ドラゴンズ製作委員会

アニメ化だけでなく、KADOKAWAの「ダ・ヴィンチ」6月号(5月7日発売予定)から、オリジナルのノベライズ「空挺ドラゴンズ」(仮題)の連載もスタート(原作:桑原太矩/ノベライズ:橘 もも)。ヴァナベルを主人公に、オリジナルの女性キャラクターが活躍する作品で、エピソードごとに桑原太矩が描き下ろしのイラストを寄稿予定。

BEASTARS

「週刊少年チャンピオン」(秋田書店刊)で連載中「BEASTARS」がテレビアニメ化。'19年10月に+Ultraで放送されるほか、Netflixでも独占配信される。

「マンガ大賞2018」第1位にはじまり、主要マンガ賞4冠を達成。アニメ化は、「宝石の国」のオレンジが担当する。

TVアニメ「BEASTARS」第1弾PV

キャロル&チューズデイ

+Ultraで4月10日から放送される新作が「キャロル&チューズデイ」。関西テレビ、東海テレビ、テレビ西日本、北海道文化放送、BSフジでも放送するほか、4月10日からはNetflixでも日本先行で配信される。

TVアニメ「キャロル&チューズデイ」PV

「僕のヒーローアカデミア」や「エウレカセブン」のボンズ20周年作であり、フライングドッグ10周年記念作品でもある「全世界の音楽を愛する人に捧げる、2人の少女が起こした奇跡の物語」。総監督は渡辺信一郎、キャラクター原案は窪之内英策、音楽制作はフライングドッグ。

人類が新たなフロンティア、火星に移り住んでから50年になろうという時代。多くのカルチャーはAIによって作られ、人はそれを享楽する側となった時代。

ひとりの女の子がいた。首都、アルバシティでタフに生き抜く彼女は、働きながらミュージシャンを目指していた。いつも、何かが足りないと感じていた。彼女の名はキャロル。

ひとりの女の子がいた。地方都市、ハーシェルシティの裕福な家に生まれ、ミュージシャンになりたいと思っていたが、誰にも理解されずにいた。世界でいちばん孤独だと思っていた。彼女の名はチューズデイ。

ふたりは、偶然出会った。歌わずにいられなかった。音を出さずにいられなかった。ふたりなら、それができる気がした。ふたりは、こんな時代にほんのささやかな波風を立てるだろう。そしてそれは、いつしか大きな波へと変わっていく……

ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

発表会にはキャロル役の島袋美由利さん、チューズデイ役の市ノ瀬加那さん、アンジェラ役の上坂すみれさんが登壇した。

市ノ瀬さんは「凄いスタッフの方たちばかりで、良い緊張感の中でアフレコに望めています」と語る。上坂さんは「空気感がキラキラした作品で……、渡辺監督の作品には無骨なイメージもありましたが、この作品は少女たちの物語で、挿入歌なども洋楽で、とても新鮮です」という。

島袋さんは自身が演じるキャロルについて、「キャロルはフリーターをしながら、路上でハミングで歌を作ってミュージシャンを目指している女の子。サバサバした気持ちのいいキャラクター」と説明。

相手役のチューズデイを演じる市ノ瀬さんは、「最初は引っ込み思案な箱入り娘。でも音楽のことになるとまっすぐに前向きにどんどん突き進む、キャロルと出会ってからの成長具合も楽しみなところです」と紹介。

上坂さんが演じるアンジェラは、「キャロルとチューズデイは出会ってすぐ、運命のような惹かれ方をするけど、アンジェラは子役としてモデルをやっている子。そろそろ子役の期間も過ぎて路線を変更しようとしている孤独な天才子役で、ゆくゆくは2人のライバル的な存在になる予感」だという。

市ノ瀬さんは「本当に面白い作品で、一人でも多くの方に観て欲しいです。まずは1話をしっかり見ていただいて、音楽の素晴らしさ、キャラクターの個性も見届けて欲しい。キャラクターを知るたびに、どんどん好きになる、そんな作品です」と魅力を語った。

PSYCHO-PASS サイコパス3

TVアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」シリーズの第3期となる「PSYCHO-PASS サイコパス 3」も、現在制作されている。ノイタミナ枠で放送予定。引き続き、塩谷直義監督×Production I.Gのタッグが手がける。放送は2019年10月からを予定している。

PSYCHO-PASS サイコパス3
(C)サイコパス製作委員会

発表会には、メインキャラクターとなる公安局刑事課一係の監視官・慎導灼(しんどうあらた)役の梶裕貴さんと、炯(けい)・ミハイル・イグナトフ役の中村悠一さんが登壇した。

中村さんはPSYCHO-PASSについて、「我々が大好物な、“なんか面白そう”という沼が待ち受けている作品だと感じていました。ですので、オーディションを受けた時も関われたらいいなと考えていて、実際にアフレコがスタートしたら思ったとおりの沼が待ち構えていました(笑)。些細なキャラクターの動きがヒントになっていて、伏線になっている事が多い作品です」と説明。

梶さんは「新しい挑戦をしていく作品」、中村さんも「まだまだ絶対に皆さんが驚くような隠し玉があるので、期待してください」と注目ポイントを語った。

慎導灼
(C)サイコパス製作委員会
炯・ミハイル・イグナトフ
(C)サイコパス製作委員会

甲鉄城のカバネリ 海門決戦

2016年にノイタミナ枠で放送された「甲鉄城のカバネリ」から、半年後の世界を描いた中編アニメが「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」。TV版と同じく、荒木哲郎監督×WIT STUDIOが手がけている。

今回、公開日が5月10日金曜日から、2周間限定での劇場上映を発表。さらに、Netflix、Amazon Prime Videoで独占配信される事も明らかになった。

発表会には、生駒役の畠中祐さん、無名役の千本木彩花さんが登場した。畠中さんによればこの作品は、本番のアフレコの前に、仮アフレコがあったという。仮アフレコでは、畠中さん、千本木さんが作品を通して全て演じきり、その映像を、アニメのスタッフが確認。どの部分が良かったか、わかりやすかったかなどをディスカッションし、作品自体をブラッシュアップした上で本番アフレコが実施されたという。

そのため、本番アフレコでは「あ、この部分はこうなったんだ! と思うところも多かったです」(千本木)という。

そんな千本木さんは作品について、「これからどう生きていくのか、今をどう生きていくのかが描かれている作品。いろんな感情が湧き上がってくると思います」。畠中さんは、「思い入れのある作品。また再び仲間と会える事が本当に嬉しかった。再び会えた仲間たちは一回りも二回りも大きくなっていて、輝きを見せてくれた。心が震える熱い展開が待っていると思いますので、劇場、配信、両方よろしくお願いいたします」とメッセージを送った。

甲鉄城のカバネリ 海門決戦
(C)カバネリ製作委員会

その旅路の先に、新たな運命。

世界中に産業革命の波が押し寄せ、近世から近代に移り変わろうとした頃、突如として不死の怪物が現れた。後にカバネと呼ばれる事になるそれらは、鋼鉄の皮膜に覆われた心臓を持ち、噛んだ者までもカバネにしてしまう。カバネは爆発的に増殖し、全世界を覆い尽くしていった。

極東の島国である日ノ本(ひのもと)で、分厚い装甲に覆われた蒸気機関車、通称・駿城(はやじろ)の一つ、甲鉄城(こうてつじょう)に乗り込んだ生駒たちは、熾烈な戦いを潜り抜け、カバネと人の新たな攻防戦の地、日本海に面する廃坑駅「海門」(うなと)に辿りついた。

生駒たちは、同じくカバネから「海門」を奪取せんとする、玄路、虎落、海門の民と「連合軍」を結成し、カバネ撃退の策を立てるのだが、「海門」の地にはある“秘密”が隠されていたのだった……。

さらざんまい

「輪るピングドラム」や「少女革命ウテナ」を手がけた幾原邦彦監督の新作アニメが「さらざんまい」。2019年4月から、ノイタミナ枠での放送を予定している。

さらざんまい
(C)イクニラッパー/シリコマンダーズ

舞台は浅草。中学2年生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人はある日、謎のカッパ型生命体“ケッピ”に出会い、無理やり尻子玉を奪われカッパに変身させられてしまう。

『元の姿に戻りたければ“ある方法”でつながり、ゾンビの尻子玉を持ってこい』

ケッピにそう告げられる3人。少年たちはつながりあい、ゾンビの尻子玉を奪うことができるのか!? 同じ頃、新星玲央と阿久津真武が勤務する交番でも何かが起ころうとしていた……。

発表会には、陣内燕太役の堀江瞬さんが登壇。「幾原邦彦監督の作品は、以前から大好きだったのでオーディション受かった時はとてもビックリしました」という。「幾原監督の作品は、ささいなシーンこそ大事部分のネタバレに繋がっているので、今日は変な事を言わないようにとドキドキしています」と笑う堀江さん。

演じる燕太といキャラクターは、「最終回までアフレコは終わっているのですが、彼に一貫していたのは、友達思いで、自分の気持にすごく正直で、それに向かって突っ走る。真っ直ぐで活発な性格の男の子」だという。

「作品としては、毎回考察しながら楽しめる作品。その想像も大いに裏切られるかもしれませんが、この作品は繋がりがテーマになっている。僕たちが生きている中で見失いそうになっている繋がりにスポットを当てた作品になっている。考えさせられるような何かが心の中に残ると思うので、何か残るものがあるといいなと思っています。

ギヴン

'19年7月放送予定の「ギヴン」は、ノイタミナ初のBLコミック原作のアニメ。原作はキヅナツキ。

ギヴン
(C)キヅナツキ・新書館/ギヴン製作委員会

ある日、上ノ山立夏は壊れたギターを抱えた佐藤真冬と出会う。ギターを修理したことで懐かれてしまう立夏。仕方なくギターを教えることになった立夏だったが、偶然聴いた真冬の歌が心に刺さる。

立夏は真冬を自分のバンドに誘い、2人の距離は変わり始める。しかし、感情を表現することが苦手だという真冬は、過去に囚われているようで……。