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Noble Audio、日本製ピエゾドライバで超高域再生する最上位イヤフォン「Khan」

エミライは、米Noble Audioのユニバーサル型イヤフォン「Khan」を5月24日に発売する。日本製ピエゾドライバーを含む6基のユニットを搭載したハイブリッドタイプで、「Noble Audioの歴史に新たな1ページを刻むフラッグシップモデル」と位置づけられている。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は268,000円前後。

Noble Audioのユニバーサル型イヤフォン「Khan」

「Noble Audioの伝説的なIEMであるK10をこよなく愛するお客様をターゲットとして開発がスタート。開発を進める過程で革新的なドライバーやマテリアルとの出会いを経ることで、Khanは最終的にKatanaを超えるリファレンス・サウンドを獲得し、新生Noble Audioを代表する作品に仕上がった」という。

ユニット構成の特徴は、超高域用に日本で設計・製造されているセラミックピエゾドライバーを採用したこと。口径は10mm。セラミックピエゾドライバーは、音楽信号を電圧として加えるとそれに応じてセラミック振動板が直接振幅するというもの。ダイナミック型やバランスドアーマチュアの様にコイルで音楽信号を磁力に変換し電磁誘導で振動板を揺らすといった信号変換のプロセスが無い。

機械部品がなく、基本的には、電荷によってセラミックの形状が変化し、電荷が解放されると元の形状に戻るという原理を使って音を出す。その変化が極めて高速なため、非常に正確な高域の再現が可能という。

低域用には10mm径のダイナミック型×1基、中低域用にKnowles製BA×2基、中高域用はKnowles製BA×2基を採用。合計6基のドライバーを搭載する。クロスオーバーネットワークは4ウェイ。再生周波数帯域は20Hz~25kHz、能率は109dB@1kHz、インピーダンスは19Ω@1kHz。

ノズル部には、フィルターを装着したステンレス製パーツを採用。耐食性が高く長期の使用にも耐えるステンレス製で、軽量かつ人体への刺激も少ないという。

フェイスプレート部には、特殊素材「M3コンポジット」を採用。シルバーとブラックの複雑な組み合わせによる模様が描かれており、同じ素材から削り出されて作られているが、一つとして同じものはないという。

ケーブルは2ピン(0.78mm規格)で、付属する純正ケーブルは、Khanのために新たに選定された銀メッキ高純度銅導体のリッツ線を採用。耐久性と音質を高いレベルで両立したという。

ファーストインプレッション

注目はなんと言ってもセラミックピエゾドライバーによる超高域だが、聴いてみると、非常にシャープで分解能が高く、それでいて金属質過ぎない、かなり綺麗な高域が楽しめる。

BAとダイナミック型と組み合わせたハイブリッドだが、このシャープな超高域とマッチする低域~中域も実現しており、全体としての解像感や音色の一体感も確保されている。ピエゾドライバー採用のイヤフォンは珍しいが、かなり完成度の高いイヤフォンに仕上がっている。