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Monitor Audio、シリーズ第5世代の「Gold 5G」。ペア30万円から

ナスペックは、英Monitor Audioの新スピーカー「Gold」シリーズの第5世代モデル「Gold 5G」を6月に発売する。価格は、ブックシェルフの「Gold 100-5G」が30万円(ペア)、フロア型の「Gold200-5G」が60万円(ペア)、「Gold300-5G」が78万円(ペア)。センターの「Gold C250-5G」が24万円、サラウンドの「Gold FX-5G」が32万円(ペア)、サブウーファーの「Gold W12-5G」が40万円。

「Gold」シリーズの第5世代モデル「Gold 5G」

2016年に旗艦「Platinum」シリーズを9年ぶりにフルモデルチェンジした後、3年を使って開発したのが「Gold 5G」で、ツイーター、ウーファー、キャビネット、脚部にいたるまで使用されるすべてのパーツを一から見直し、「PlatinumIIで開発された多くの技術がこの3年でさらに昇華。サウンドの圧倒的なレベルアップという結果をもたらした」という。

ツイーターは、4Gで採用していたリボンツィーターから、Monitor Audio独自のトランスデューサー「MPD(Micro Pleated Diaphragm)」に刷新。より小さなベース・ドライバーとのマッチングを計るために、Platinum用からリデザイン。サイズもわずかに小さく改良されている。

MPD

このユニットは、Platinum IIユニットから形状を見直しており、軸外特性をさらに改善。軸上とのレスポンスのズレが軽減され、リスニングポイントにおける透明感の向上、解像度の改善に繋がっているという。

200/300/C250に搭載しているミッドレンジは、新開発の64mm C-CAMミッドレンジ・ドライバー。ダイキャストシャーシに、35mmボイスコイルとC-CAM(アルミ・マグネシウム合金にセラミック処理を施したオリジナル素材)を備えたレアアース磁気回路を搭載。

一般的なスピーカーのミッドレンジは、100mm程度のユニットが採用される事が多いが、Gold 5G用に新開発された2種類の高性能RDTIIドライバー(165mm/200mm)により、64mmでウーファー域とのシームレスな繋がりを実現。小口径とした事でより広い拡散パターンを実現し、優れたサイズの3ウェイスピーカーの設計が可能になったという。

また、2つのユニットが小さい事で、ダイキャスト製チャンバーモジュールに搭載でき、「過去にない超近接配置を実現」したという。これにより、点音源さながらのサウンドを再生できるという。

2つのユニットが小さい事で、ダイキャスト製チャンバーモジュールに搭載でき、“過去にない超近接配置”を実現した

ウーファーの「RDT II Driver」(Rigid Diaphragm Technology 2nd Generation)は、Platinum IIのために開発された軽量と高剛性を両立した最高グレードウーファー。Gold 5G のために新たにリデザインされており、Nomex複合素材で作られたハニカムを、フロントスキンのC-CAMと、リアスキンのカーボンファイバーで挟み込むサンドイッチ構造を採用。異なる素材の組み合わせによって固有の音色を排除し、軽量でありながら強固な構造が屈曲することなく、どのような信号にも素早く反応するという。

新たに採用されたダイキャストシャーシにより、高い剛性と共振の減衰も実現。Gold100 および200に採用された165mmドライバーは、FEA(有限要素解析)により最適化されたポールと、大型50mmのボイスコイルを採用。最新技術のDCF(ダイナミック・カップリング・フィルター)も搭載する。

巧みに調整されたバネの様に駆動するナイロンリングには、吸収材の様に働き、コーンの後ろから空気圧を開放するホールを配置。ドライバーが動くことで発生する高周波のエネルギーを効果的に減衰させ、ボイスコイルに帯びる熱を冷却する。

Gold300に採用された200mmのRDTIIドライバーにも、FEAで最適化されたポールと、大型75mmのボイスコイルを採用。30Hzまでの低域再生能力を備えている。

国立物理研究所の協力により、スキャニングレーザー振動測定を行ない、キャビネット内の共振点を特定。mm単位でブレーシング材の大きさ、位置を決定し、完璧な振動対策を施したとする。

キャビネット内

ユニットは従来同様キャビネットの後方よりテンションロッド1本で固定。ドライバーに均等のクランプ力がかかり正確な動作が可能という。前面からボルトが無くなり、美しいバッフル面も実現している。

キャビネットのバリエーションは、ダーク・ウォールナット(DW)、サテン・ホワイト(SW)に加え、高級感あるピアノグロス・ブラック(PB)とピアノ・エボニー(PE)を用意する。

ベース部も進化。鋳造メタルアウトリガー・フィートを採用し、美しい外観と省スペース化を両立。クロームメッキが施された大型スパイク部は、回転させて外すことが可能で、そのままラバー・フィートとして使える。

バスレフのポート部分には、過渡応答特性を改良し、締まりのある低音を実現するという「HiVe II ポート」技術を採用。ピストル銃弾が通る砲身の気流の流れと同じ効果を狙って設計されたオリジナルバスレフ構造で、ポート内の溝が乱流を減少させ、効果的に気流を加速。「低域再生のダイナミックかつ高速なレスポンスに貢献する」という。

スピーカーターミナルはカスタムメイドで、金メッキ仕上げ。バイワイヤリングにも対応する。ネットワークには、高品質なポリプロピレンフィルム・コンデンサー、空芯およびラミネートスチールコアコイルを使っている。内部配線には、オリジナルケーブルのPureflow Silver-Plated OFCを使っている。

ブックシェルフ「Gold 100-5G」30万円(ペア)

ブックシェルフ「Gold 100-5G」

2ウェイ、2スピーカーのブックシェルフでバスレフ型。ユニットは、MPD×1、165mm RDTII Bass/Midドライバー×1。周波数特性は40Hz~50kHz、クロスオーバー周波数は2,500Hz。能率は86dB(1W@1m)。インピーダンスは4Ω。

外形寸法は195×330.6×360mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は9.2kg。

フロア型「Gold200-5G」60万円(ペア)

フロア型「Gold200-5G」

3ウェイのフロア型でバスレフ型。MPD×1、64mm C-CAM Midドライバー×1、165mm RDTII Bassドライバー×2を搭載。周波数特性は35Hz~50kHz。クロスオーバー周波数は650Hz/3.5kHz。能率は88dB(1W@1m)。インピーダンスは4Ω。

外形寸法は283×388×997mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は22Kg。

フロア型「Gold300-5G」78万円(ペア)

フロア型「Gold300-5G」

3ウェイのフロア型でバスレフ型。MPD×1、64mm C-CAM Midドライバー×1、203mm RDTII Bassドライバー×2。周波数特性は30Hz~50kHz。クロスオーバー周波数は650Hz/3kHz。能率は90dB(1W@1m)。インピーダンスは4Ω。

外形寸法は328×418×1,047mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は30.6Kg。

センター型「Gold C250-5G」24万円

センター型「Gold C250-5G」

3ウェイのセンタースピーカーで密閉型。MPD×1、64mm C-CAM Midドライバー×1、165mm RDTII Bassドライバー×2。周波数特性は40Hz~50kHz。クロスオーバー周波数は1.2kHz/4kHz。能率は88dB(1W@1m)。インピーダンスは4Ω。

外形寸法は537×330.6×205mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は14.5kg。

サラウンド用「Gold FX-5G」32万円(ペア)

サラウンド用「Gold FX-5G」

サラウンド用の2ウェイ密閉型。MPD×2、100mm C-CAM Bass/Midドライバー×2を搭載。周波数特性は60Hz~50kHz。クロスオーバー周波数は2.5kHz。能率は86dB(1W@1m)。インピーダンスは 4Ω。

外形寸法は342×160×270mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は6.2kg。

サブウーファー「Gold W12-5G」40万円

サブウーファー「Gold FX-5G」

アクティブのサブウーファーで密閉型。300mm C-CAM Subwooferドライバー×1、200mm Dual ABR(auxiliary bass radiator)も備えている。下限周波数は19Hz、カットオフ周波数は上限35~135Hz 可変。

入力としてLFE(XLR)×1、LFE(RCA)×1、STEREO L/R(RCA)×1を装備。出力はLFE(XLR)×1、LFE(RCA)×1、STEREO L/R(RCA-Link)×1。HypexのClass-D 600Wアンプを内蔵。

消費電力は600W、スタンバイ時は0.5W。外形寸法は410×433.5×445mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は27kg。