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FOSTEX、高剛性・低歪み化した新フルレンジスピーカーユニット「NV」
2019年7月3日 07:30
フォステクスカンパニーは、スピーカーユニットの新しいラインナップとして「NVシリーズ」を発表。第1弾として8cmフルレンジの「FE83NV」と、10cm「FE103NV」の2機種を、それぞれ7月下旬より発売する。価格はFE83NVが5,200円、FE103NVが6,800円。
FE-Enシリーズの後継機種として開発されたスピーカーユニット。従来の明るく張りのある音色を維持しながらも、立体的な音場表現を目指した。
「FE83NVは、小口径ながら迫力のある低音再生能力と、中高音域の声や楽器の響きに一層の透明感と爽快感を実現。またFE103NVは、余裕感を持った低音再生と、繊細で艶やかな中高音域の表現により、充足感に満ちた音楽再生を可能にする」としている。
超叩解ケナフを主材料とするコーン紙を新採用。非木材パルプの長繊維と短繊維を混合することで適度な内部損失と剛性を持たせ、さらに副材に化学繊維と鉱石を混合することで伝搬速度の向上、高剛性化を達成したという。
またハトメによる重量バランスの不均等が、コーン形状振動板が持つ円環状の振動モード以外にも不等分割共振を生み中音域での歪みの原因となっていたが、新シリーズでは、全口径をハトメレス化。
ハトメレスと合わせ、ボイスコイルとダンパー、およびコーン紙を同一円周上で接着する3点接着を継続するために、FF-WKシリーズで開発されたポケットネックダンパー方式を採用。ダンパー形状と材料を見直すことで、Enシリーズよりも直線性の高い振幅特性を実現したとしている。
入力端子は、ファストン205タイプの低損失金メッキ端子を採用。スピーカーケーブルの確実な接合に加えて、音質劣化を防いでいる。
どちらも、インピーダンスは8Ωで、再生周波数帯域はf0~22kHz。出力音圧レベルは、FE83NVが87.5dB/W(1m)で、FE103NVが88.5dB/W(1m)。バッフル開口寸法は、FE83NVが73mm径、FE103NVが93mm径。スクリューやワッシャー、スペーサーなどを付属する。