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ソニー、360度映像を表示可能な円筒透明スクリーンディスプレイを開発
2019年7月29日 10:31
ソニーは、米ロサンゼルスで現地時間の7月28日から開催されている、コンピュータグラフィクスとインタラクティブ技術の国際会議「SIGGRAPH 2019」において、ホログラムスクリーン技術を使った360度映像表示可能な円筒透明スクリーンディスプレイの開発品を展示している。
透明な円筒スクリーンに映像を投影することで、周囲360度どこからでも映像を楽しむことができるディスプレイ。通常、光は透明な物体に対して透過するため、透明ディスプレイは、その透明度と投影された映像の輝度を両立するのが困難だった。
開発品では、高い透明度を保ちながら高輝度の映像表示が可能なホログラムスクリーンを新たに開発。また、独自の円筒投影光学設計により、360度全方位から鮮やかな映像の視聴を可能にしている。
技術的には、毎秒 1,000 フレームで撮像が可能な高速ビジョンセンサー(IMX382)を搭載した高速カメラを使い、視聴者の位置を360度シームレスにリアルタイムトラッキング。それに合わせ、常に円筒内にあるように映像を表示し、2D映像でありながら実在感の高い表現を実現した。
また、この開発品を複数台使用し、それぞれの映像を連動させたデモ展示も実施。映像クリエーターに新たな空間演出手法を提案している。
さらに、360度映像とそれに協調するサウンドをハンドジェスチャーでリアルタイムに操作し、新しいインタラクティブな体験が楽しめるアプリも用意。ソニー・インタラクティブエンタテインメントが開発したアプリで、デモ展示に協力している。
ソニーではこれらの技術で、周囲の空間と映像が融合した新たな映像体験を提供するという。これ以外にも、SIGGRAPH 2019 では、網膜直描技術を使ったフルカラーのARアイウェアの試作機も展示している。