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JVC、D-ILAプロジェクタと曲面スクリーンで映像に没入できる新システム

JVCケンウッドは、高精細/高コントラストなD-ILAプロジェクターを使った「シリンドリカル・ディスプレイシステム」を開発して提供開始した。自動車、船舶、航空・宇宙、建設、教育・医療、アミューズメント業界など様々な映像表示分野での活用を見込んでおり、用途や要望に応じてカスタマイズできるという。

シリンドリカル・ディスプレイシステムのイメージ

同社がD-ILAプロジェクターの開発で培ってきた独自の高画質技術と、広視野角で映像を投写できるシリンドリカル(一方向に曲率をもつ形状の)スクリーンを採用。ドライブシミュレーションや建築物のデザインビューなどのほか、バーチャルリアリティ用途において、没入感・臨場感の高い映像表示を実現するという。

D-ILAプロジェクターは、これまでもフライトシミュレーターやプラネタリウムなどの高精細映像と広ダイナミックレンジを必要とするシミュレーションやバーチャルリアリティ用途で多くの導入実績を持つ。

新たに開発されたシリンドリカル・ディスプレイシステムは、D-ILAプロジェクターの特徴を活かし、シリンドリカルスクリーンの曲面形状へ歪みなく投写するマルチ投写技術や、複数台のプロジェクターを重ね合わせて投写するブレンディング技術などの同社映像技術により、高い没入感や臨場感を実現した。

LEDパネルや有機ELディスプレイなどと異なり、プロジェクター複数台を組み合わせて最適に配置することにより、実世界の明るさを再現する実輝度表示や忠実な色再現も可能にしており、灯体設計開発やデザイン検証などの活用もできるという。

開発されたシリンドリカル・ディスプレイシステムは、幕張メッセで10月15日より開催される「CEATEC 2019」に出展。ANAホールディングスが提唱する「ANA AVATAR VISION」への技術協力として、CEATECのANAHDブースに展示される。