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実写版「シティーハンター」、神谷明"モッコリー氏"映像解禁
2019年11月26日 07:30
北条司の漫画を原作としたフランスの実写映画「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」が、TOHO シネマズ日比谷ほかで11月29日より日本全国で公開される。それに先駆けて"モッコリー氏"を演じた神谷明らが登壇した24日のトークイベントレポートが到着した。
アニメ「シティハンター」の冴羽獠である神谷明が本作のデラックス吹替版に特別ゲストとして参加。2役のうち、「モッコリー氏」(患者さん)の登場シーン映像「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション / 特別映像」が解禁された。
24日に行なわれたポップカルチャーイベント「東京コミコン」メインステージのトークイベント「東京COMIC CON Presents祝・芸歴50周年! ヒーロー声優界のレジェンド神谷明、降臨! 」に、神谷明と、なだぎ武、お笑いコンビ「バッファロー吾郎」の竹若らが率いる、よしもとアメコミ好き芸人ユニット「アメコミリーグ」が登壇した。
神谷明「一番やりたい」冴羽獠役への思い
神谷明さんは「私はデビューが23歳だったので少し遅かったんです。でも、遅かったからこそ年齢を重ねても若さを保てたと思います」と明かし、「どの役も全力投球で、叫び声も手を抜くことを知らなくて……でも逆にそれがよかったみたいです(笑)」と当時を振り返った。
俳優から声優になったことについて、「バイトより少し良いくらいのお給料でした。そんな中、先輩がストライキを起こして、一緒に西銀座をデモ行進したのを覚えています。そのおかげで、お給料が3.3倍になって……以前はアルバイト掛持ちしていましたが、声優一本で生活できるようになりました」と時代の変化とともに声優人生を歩んでいたことが垣間見えた。
神谷さんの初主演作品、昭和48年1月1日に放送が始まった「バビル二世」が挙がると、その場で当時の声まんまであるバビル二世の声を響かせ、アメコミリーグと観客からは感動の声が。
神谷さんは「本当に50周年を迎えられたのは皆さんのおかげだと思っています。“声優”が社会が動くほどのムーブメントとなり、声優の仕事がラジオ、歌など様々な場へ広がることができた」と感謝を述べた。50年の間、数えきれないほどの役を演じてきて、「当時は夢中だった」と明かす神谷さん。「過去演じたことのない新しい役が来るのはありがたかった」と、「めぞん一刻」では二枚目の三鷹瞬役を演じ、傍ら三枚目のキン肉マン役まで演じたことを振り返った。
役の幅を自由に操り、両方を演じることのできる神谷さんは別格だったとアメコミリーグたちが明かすと、神谷さんは「下地には山田康雄さん、熊倉一雄さん、納谷悟朗さんの存在があって、その方々の作品を穴が開くほど見ました」と先輩たちの存在を語った。ジャンプの黄金期に様々な役を演じていた神谷さんだが、編集部内では“神谷はもう演じすぎなのではないか……”との話が挙がっていたようだったとのこと。
たまたま、ジャンプのイベントで全国を回っていた神谷さんは、近くを通った際に編集部を訪問。そしてその場で編集部や編集長に「『シティーハンター』やりたい? 」と尋ねられ、神谷さんは「一番やりたい、絶対やりたい」と強く宣言。それを受けて新たなヒーロー像である冴羽獠役が決まったとの裏話も。
山田康雄さんからコミカルさやシリアスさを自由自在に操る演技の楽しさを聞いていたこともあり、なんとしてもやりたい役だったと明かしている。また、「当時、『北斗の拳』と『オヨネコぶーにゃん』が同日に収録する時があって、ケンシロウが残ってしまって大変だった(笑)そして、『オヨネコぶーにゃん』の収録の時に、『北斗の拳』の放送があって一緒に観たことがありました。そしたら、まさか僕だと思わなかったみたいで、誰が演じたのか話題になって嬉しかった」と当時のエピソードを語り、笑顔をみせた。
リクエストに応じて、ケンシロウのセリフを言うと、観客からは拍手と黄色い歓声が上がり、改めて人気を示すかたちとなった。今年公開を迎え、DVDとブルーレイも発売中の映画「シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>」で約20年ぶりに冴羽獠を演じた神谷さん。公開タイミングとほぼ同じ時期に、映画「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」も本国のフランスで公開している。
神谷さんは「先日、フィリップ・ラショー監督にお会いしましたが、緊張されていたようであまり話せなかったので残念。でも作品は観させていただきましたが、本当にシティーハンター愛に溢れている作品! 」と絶賛。アメコミリーグもアクションやコンセプトも素晴らしいと賞賛を送った。
今年は「シティーハンター」の劇場公開からDVDなどのパッケージ発売も立て続けにあり、「まさにシティーハンターイヤー(C.H.Y.)! 今年は『シティーハンター』で明けて、『シティーハンター』で暮れていく」と笑顔をみせる神谷さん。同年代である串田アキラさんも同じく50周年だそうで、「7月から50周年に入り、本当にありがたいです。『シティーハンター』も親から子供へと伝わっているようで、世代で受け継がれているのが嬉しい」と喜びをみせる。
最後、冴羽獠の決めセリフを披露し、「フランス実写版は来週末公開です! 原作のイメージから全く反しないので、ぜひ観てください! 『シティーハンター』をこれからもよろしくお願いします! 」とアピールし、トークショーは幕を閉じた。