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JDI元従業員「過去に経営陣からの指示で不適切な会計処理」。外部専門家の調査要請へ

ジャパンディスプレイ(JDI)は、21日に発表した、元従業員による5億7,800万円の着服に関連して、この元従業員から、告訴事由である取引実態の無い会社への不正送金及び収入印紙の不正取得とは別に、JDIの過年度決算について不適切な会計処理を行なっていたという通知があった事を27日に明らかにした。元従業員からの通知は26日で、「経営陣からの指示があったため」と主張しているという。

JDIは、2018年12月28日に元従業員を懲戒解雇処分としているが、それ以降、「決算について入念な精査を実施しており、適切な会計処理が行なわれてきたと考えておりますが、現在の当社の置かれている状況に鑑み、当該通知があった事実を開示することにした」と説明。

事実関係については、「当社の監査法人とも協議のうえ、当社にて調査を開始しており、今後速やかに外部の専門家の調査も求める予定。調査の結果は、判明し次第公表する」とし、「コンプライアンスの強化に向けた取り組みをより一層徹底するとともに、皆様の信頼回復に向け、全力で取り組んでまいります」とコメントしている。

既報の通り、管理部門の元従業員は、2014年7月から2018年10月にかけ、取引実態の無い会社と取引があると欺罔し、その架空の取引先会社に対して業務委託費等の名目で金銭を振り込ませ、会社資金を不正に取得。あわせて契約書等に貼付すると欺罔し、収入印紙を不正に取得。被害総額は約5億7,800万円。元従業員はすでに懲戒解雇処分となっており、現在刑事告訴されている。