ニュース

「初音ミク NT(ニュータイプ)」2020年夏発売決定

クリプトン・フューチャー・メディアは、歌声合成ソフトウェア「初音ミク」の新しいバージョン「初音ミク NT(ニュータイプ)」の特設Webサイトをオープンし、ダウンロード製品の予約受付を開始した。購入者は2020年3月中旬にプロトタイプ版を先行して、8月下旬にメジャーリリース版をダウンロードして利用できる。価格は19,800円(税込)で、優待価格は15,400円(税込)。パッケージ版は2020年夏頃予約開始予定。

「初音ミク NT(ニュータイプ)」

特別にカスタマイズされた歌声表現技術、ボイスライブラリー、ソフトウェア・インターフェイス、ボイスエフェクターが組み合わさった、初音ミク・パッケージ。

アップデートされたボーカル・エディタ「Piapro Studio」は、新たに開発された様々な機能を統合。歌詞とメロディを打ち込んで表現スタイルを選択するだけで、歌の方向性がコントロール可能となっており、発声のキレやスタッカート/レガートの具合、ピッチの動き方など歌い方の基礎が設定できる。

さらに、進化したボイスライブラリーと新開発のボイスエフェクターを組み合わせる事で、「聞き取りやすさを保ったまま、初音ミクらしく可愛らしい歌声、切ない吐息声から、怒り声やガラガラ声、デスボイスまで表現可能」という。ワンタッチで装飾発音も導入でき、幅広く歌声をプロデュースできる。

なお「Piapro Studio」には、スタンドアロン版(Windows/Mac対応)とプラグイン版(AU/VST)が付属。また、500種類以上の楽器を収録した音楽制作ソフト「Studio One」の特別エディション「Studio One APE」も付属するため、ボーカルトラックから伴奏制作まで、初音ミク NTを購入するだけで、すぐに歌作りと音楽作りが楽しめる。

初音ミク NTの日本語ボイスライブラリーは、新開発のリシンセシス技術で作られている。全ての声の素片は、発音の乱れや破綻が無いよう、子音と母音を解析しサウンドが調整されている。また声のレイヤーが可変式で、アクセントなどが生々しくコントロール可能。

「ORIGINAL VOICE」として2007年より親しまれている初音ミクらしい声の表情にアップデートを加えた、ボイスライブラリーも用意。その他、複数のボイスライブラリーを提供予定。

さらに、新開発のボイスエフェクターにより、多彩なサウンドデザインも可能。

「Voice Drive」は、声の震え成分をコントロールし、声の勢いや質感を調整するエフェクト。応用プリセットにより、ガラガラ声やデスボイスも表現可能。

「Voice Voltage」は、声のハリ具合や、強さ/弱さの成分をコントロールし、ダイナミックな声の抑揚を作り出すエフェクト。

「Super Formant Shifter」は、元の声の個性を保ったまま、インテリジェントに声質変化させる。実用的な範囲で、声の女性らしさや、チビ声への変調が可能。

これ以外にも多彩なエフェクトを搭載する。

初音ミク NTに同梱されるソフトウェアは以下の通り。

  • Piapro Studio(ピアプロスタジオ)
  • Studio One APE
  • PreSonusソフト音源
  • MUTANT VSTi版(Windows版のみ)
  • SONICWIREボーナスサンプル

なお、プロトタイプ版は、夏にリリース予定の「初音ミク NTメジャーリリース版」と異なり、現時点までに開発が完了した機能群をまとめた先行バージョン。付属するボーカル・エディタ「Piapro Studio for NT」はスタンドアロン版(Windows/Mac対応)のみとなる。また、付属のPiapro Studio for NTでは、VOCALOIDトラックの読み込みは出来ない。