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クリプトン小型ハイレゾスピーカーが進化、49,800円でBT再生「KS-11」
2020年10月16日 17:00
クリプトンは、コンパクトながらハイレゾ再生が可能で、PCとのUSB接続や、Bluetooth受信も可能なアクティブスピーカー「KS-11」を11月下旬に発売する。価格は49,800円。カラーはブラックとホワイト。直販サイト専用商品となる。
2010年似発売した「KS-1HQM」の後継機種が「KS-11」となる。筐体サイズやユニットはKS-1HQMを踏襲しながら、内蔵しているDDCやアンプを強化。従来は96kHz/24bitまでの対応だったが、192kHz/24bitまでの再生に対応。デジタルアンプの出力も、25W×2chから35W×2chと強化し、音質にも磨きをかけた。再生対応ファイル形式はWAV/FLAC/AIFF/Apple Losslessで、DSDは非対応。
Bluetooth受信にも新たに対応。コーデックはSBC/AAC/aptX/aptX HDをサポートし、PCやテレビだけでなく、スマートフォンやポータブルオーディオ機器とも、Bluetoothで手軽に、かつ高音質に連携・再生できるようになった。
入力端子は、USB、ステレオミニのアナログ、光デジタルを各1系統備えている。
また、KS-1HQMはスピーカーと別に、小型オーディオボードとインシュレーターも付属しているのが特徴だったが、KS-11ではそれを変更。オーディオボードは付属しないが、底部に、ネオフェードカーボンマトリックス3層材を使ったインシュレーターを新たに配置。インシュレーターの素材は、クリプトンのピュアオーディオ用のオーディオ用アクセサリにも使っているもので、設置面への振動の伝播などを防いでいる。
さらに、インシュレーターにOリングも配置。横滑りに強くなった。
ユニット自体はKS-1HQMのものと同じで、デンマークTymphany(旧Peerless)の63.5mm径。小口径ながら、重低音再生を可能としており、全帯域にわたってフラットな再生特性を持つという。コンケーブ型のメタルコーンを使っている。
エンクロージャーは高剛性のアルミ押し出しフレームを採用し、リアバスレフ。両サイドにはモールドを配している。ホワイトモデルでは、外からネジの頭が見えないように埋めるなど、デザイン面にもこだわった。なお、Bluetooth受信対応だが、アンテナは筐体に内蔵しており、外部には露出していない。
外形寸法は89.5×105×176.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は1.15kg(×2台 本体部)。付属のスピーカーケーブル長は2m。リモコンが付属する。
音を聴いてみる
コンパクトで高音質、ハイレゾも再生できるスピーカーとして大きな話題となった「KS-1HQM」の後継機種。この時点で要注目の製品だが、気になるのは筐体サイズやユニットが変わっていない事。音質の変化は少ないのかな? と思ってしまうが、実際に音を聴いてみると大幅に進化している。
特に、中高域の付帯音の少なさ。KS-1HQM自体、ピュアなサウンドのスピーカーだが、KS-11ではよりクリアで自然な音に進化している。低域まで含め、全体の分解能もアップしており、情報量の多いハイレゾサウンドが、より味わいやすく、聴き取りやすくなっている。また、出力がアップしたためか、音量を上げていっても全体的に余裕をもった鳴りっぷりになり、1クラス上のスピーカーを聴いているような感覚もある。
オーディオボードに乗せるスタイルから、インシュレーターを底部に搭載するスタイルへと変わったが、コンパクトな筐体を生かした空間表現の広さは継承されている。むしろ、サウンド自体がよりクリアになった事で、音場の左右の広がりや、奥行きがより見通せるようになり、音場自体が広がったようにも感じた。
PCなどをUSB接続し、ピュアオーディオライクにじっくりと聴く鑑賞にも耐えるが、新たにBluetooth受信が可能になった事で、スマホなどと手軽に連携し、BGM的に楽しむ事も可能になった。オーディオボードとのセット構成でなくなった事で、場所の移動もしやすくなっており、ちょっとした空間に置いて、いい音を楽しめるスピーカーとして活躍の場が広がりそうだ。