レビュー

あの“ピュアPCスピーカー”が高音質&ワイヤレス化で超進化。クリプトン「KS-11」

クリプトン「KS-11」

「パソコンやタブレットで良い音を聴きたい時、何を買えばいいのか?」というのは、意外に難しい問題だ。ヘッドフォン/イヤフォンもいいが、家の中でいつも装着するのは疲れる。いい感じのオーディオ用スピーカーを買おうとすると、ピュア用はデカくて机に乗らず、さらに駆動するアンプも置き場所がない。

小さなアクティブスピーカーを買おう! とお店に行くと、ペットボトルみたいな形のBluetoothスピーカーがズラリ。「いや、ステレオペアで、ノートPCの左右に置けるスピーカーを……」を探すと、DTM用モニタースピーカーに。だが、ガチなモニターはXLR入力だったり、ボリューム調整が背面だったりと、カジュアルに使おうとするとイマイチだったりする。

そんな中、“PCまわりで使いやすい小型アクティブスピーカー”を精力的に展開しているのがクリプトンだ。ピュアオーディオに詳しい人には説明不要だが、クリプトンは本格的なフロア型から実力派のブックシェルフスピーカーまで手掛ける、日本の“ガチな”オーディオメーカーだ。

そんなクリプトンが「手頃な価格で、気軽にハイレゾが聴けるスピーカーが無いとオーディオ市場が盛り上がるわけないじゃん」と、49,800円の小型スピーカー「KS-1HQM」を発売したのが2010年。価格を抑えるために直販サイト限定販売の商品ながら、コスパの高さが大きな話題となり人気モデルに。その後、「KS-55」「KS-9Multi+」など、シリーズ展開を続けている。

2010年に登場した「KS-1HQM」

パソコン歴が長い人はご存知だと思うが、一昔前は、音にこだわる高価なPC用アクティブスピーカーが市場には存在したのだが、最近は数が少なくなった。そんな市場で存在感を発揮しているのがクリプトンというわけだ。

前置きが長くなったが、そんなクリプトン製アクティブスピーカーの“原点”かつ、代表機「KS-1HQM」の後継機種が12月10日に発売された。名前は「KS-11」。今回も直販サイト限定で、価格は49,800円。コンパクトなサイズ感やデザインはそのままだが、外観に騙されてはいけない、結論から言うとスペックがアップし、Bluetooth接続できるようになったり、音がメチャ良くなっていたりと、進化っぷりがヤバいのだ。

最新モデル「KS-11」

外見は似ているが、中身は別物

実は、筆者のパソコンのメインスピーカーはKS-1HQMだ。日々、Amazon Music HDで音楽を聴いたりradikoを聴いたり、NetflixやYouTubeを見たり、ゲームをしたりしているが、それらの音をコンパクトながら高音質に再生してくれて満足している。

KS-11

KS-1HQMのデザインは毎日見ているが、新モデルのKS-11を横に並べると、あまり違いがわからない。ロゴの部分などは変わっているが、筐体サイズやユニットサイズは前モデルとまったく同じ。サイズだけでなく、ユニット自体もKS-1HQMに搭載しているのとまったく同じものだ。デンマークTymphany(旧Peerless)の63.5mm径。小口径だが、重低音再生が可能で、全帯域にわたってフラットな再生特性を持つコンケーブ型メタルコーン振動板が特徴だ。

63.5mm径のTymphany製ユニットを採用
左からKS-11、KS-1HQM

外観で最も違うのは、KS-1HQMの特徴だった“オーディオボード”が付属していない事だ。

KS-1HQMの特徴はオーディオボードがセットになっていたこと

スピーカーは御存知の通り、ユニットが振幅して音を出す。そのため、スピーカー自体が細かく振動する。それを机の上に置くとあたりまえだが、振動が机に伝わり、今度は振動した机から音が出る。その音がスピーカーからの音と混じると、音を汚し、音質が低下してしまう。

ピュアオーディオであれば、スピーカーを設置する床を強固にしたり、それができない場合は“仮想的な床”として、重くて振動しにくいオーディオボードを設置したりする。このオーディオボードを小さくしたものが、KS-1HQMには付属していたのだ。

5万円以下のPC用スピーカーにオーディオボードを付属させるというのは、今考えても「マジかよ!?」という思い切ったアイデアだが、こうした“ピュアオーディオのノウハウ”をPC用アクティブスピーカーに持ち込んだ先駆者がKS-1HQMと言える。そして“本気っぷり”が注目を集め、実際に音も良かったので人気モデルになったわけだ。

新製品のKS-11にはオーディオボードが付属していない。だが“ピュアオーディオのノウハウを投入する”姿勢が変わったわけではない。その証拠は、KS-11をひっくり返すと見つかる。こんな小さなスピーカーの底面に、巨大な、そしてカーボンのような柄が見える3つのインシュレーターが取り付けられている。

KS-11の底部。巨大なインシュレーターが見える

そもそもPC用アクティブスピーカーで、ちゃんとインシュレーターを備えているものは稀だ。付属していたとしても簡単なゴム足がほとんど。こんな本格的なインシュレーターを備えている時点で、KS-11はいい意味で“異端”だ。しかもこのインシュレーターが普通ではない。「ネオフェード カーボンマトリックス3層材」という特殊な素材で作られている。

名前の時点でスゴそうな雰囲気は伝わってくるが、ただのカーボンではない。そもそもカーボンの板は、硬い床に落とすと「カコーン」と高い音で“鳴いて”しまう。キモとなるのは、三菱ガス化学が開発した「ネオフェード」という素材だ。これは、構造体の共振を抑えるための素材で、振動エネルギーを効率良く吸収し、熱エネルギーに変える効果がある。このネオフェードを真ん中にして、上と下から、CFRP(カーボン繊維強化プラスチック)の板でどら焼きみたいに挟んで3層構造にしたのが「ネオフェード カーボンマトリックス3層材」だ。

これにより、CFRPに伝わった振動をネオフェードが吸収し、熱に変え、下の机に伝えないと、インシュレーターの役割を果たすわけだ。なお、インシュレーターのまわりにはゴムのOリングも取り付けられており、スピーカーが滑りにくくなっている。この凝ったインシュレーターが、前モデルのオーディオボードの代わりというわけだ。

凝っているのはインシュレーターだけではない。スピーカーのエンクロージャーのフレームは、なんとアルミの押し出し。触ってみると剛性の高さがわかる。叩いても「コツコツ」と響きが少ない。パソコンスピーカーにありがちなプラスチックのスピーカーは、指で叩くと「コンコン」と響いてしまうが、それとはまったく別物だ。

フレームはアルミの押し出しだ

リアバスレフ方式で、背面にはポートを搭載。小型筐体ながら、低音再生能力を高める工夫だ。

バスレフポート

中身は最新に。Bluetooth対応が大きなポイント

さらに中身は“別物”と言っていいほど進化している。キーワードは「DDCとアンプの強化」そして「Bluetoothへの対応」だ。

右チャンネル背面の入力端子部

KS-11はUSB、ステレオミニのアナログ、光デジタルの入力を各1系統備えている。実はこのスピーカー、DACではなくDDCを搭載している。つまりデジタルで入ってきた信号はそのまま、アナログの場合はデジタル変換し、こちらもDDCで処理。

処理した信号をデジタルアンプで増幅し、ユニットの直前までフルデジタルで伝送。こうする事で、鮮度の高い音を維持するという考え方だ。

このDDCがKS-11では最新になった。従来モデルは96kHz/24bitまでの対応だったが、新たに192kHz/24bitまでに対応。再生対応ファイルはWAV/FLAC/AIFF/Apple Losslessで、DSDには対応していない。

デジタルアンプの出力も25W×2chから、35W×2chと強化されている。またこれも音質面には重要なポイントだが、電源の出力電圧が、従来の12Vから24Vに上げられ、電流も2.7Aと大きくなった。

付属のACアダプター

もう1つの進化点がBluetoothの対応だ。シリーズの上位機「KS-55」でBluetooth搭載が話題となったが、それが下位モデルのKS-11でも使えるようになった。スマホなどとワイヤレスで手軽に接続できるようになる事で、“パソコン用スピーカー”というイメージから、“家庭内のどこでも気軽に使えるスピーカー”と、活躍の場が広がりそうだ。コーデックもSBC/AAC/aptXに加え、aptX HDまでサポートしている。

ワイヤレス接続可能になった事で、例えば、ソファに寝転んでタブレットで映画を見ながら、音はKS-11から再生する、といった使い方も可能になるわけだ。使用頻度が高まる機能強化であり、これはそのままコストパフォーマンスの高さにもつながるだろう。

付属のリモコン

付属のリモコンもカードタイプから、しっかりしたボタンを備えたタイプへと変更された。握りやすく、操作もしやすい。Bluetoothでのワイヤレス接続など、スピーカーと離れた場所で聴いている時には重宝する。

前面の操作エリアをタッチする事でも、入力切替やボリューム調整は可能

全てが進化した音質

では気になる音質をチェックしよう。パソコンとUSB接続し、Amazon Music HDの排他モードでKS-1HQMと、KS-11を聴き比べてみた。

中身が変わったというのは理解しているが、見た目はほとんど……というかまったく同じ。ユニットまで同じなので、ぶっちゃけ「そうは言っても、そんなに変わらないでしょ」と思っていた。だが、音が出た瞬間、思わず笑ってしまう。音がまったく違う。毎日KS-1HQMを聴いていたので、KS-11との違いに気づきやすいとかそういうレベルではなく、2機種を今日始めて聴いた人も、一瞬でわかるほど音質が大きく進化している。

まずわかるのは、音の“質感描写”だ。もともとKS-1HQMは、PC用スピーカーとしては非常に音が良いのであまり不満点もなかったのだが、ちょっとだけ中高域に硬い付帯音がある。例えば「斉藤和義/歌うたいのバラッド」のような、アコースティックギターとボーカルだけで始まるようなシンプルな曲でわかりやすいのだが、ギターの音が金属っぽく聴こえる。

もともとギターの弦の音は、鋭く・硬質なものだが、木製のギター筐体に反響し、増幅された音はウォームな質感だ。弦の鋭い音と、ウォームな響きが組み合わさってギターの音が構成される。だが、KS-1HQMは中高域がやや硬質寄りであるため、ウォームな響きよりも、弦の鋭い音が多めに耳に入る。まあこれもキリッとした、爽やかな音で、悪くはないのだが、原音に忠実かというと少し色がついている。

KS-11ではその色付けがない。弦の鋭く硬い音はキチンと硬く、ウォームな響きはちゃんとウォームに、質感の違いがバッチリ描き分けられている。「米津玄師/感電」の冒頭、様々なSEが舞い踊るが、KS-1HQMは1つの色に染まって様々な音の違いがわかりにくいのに対し、KS-11はアコースティックな音、電子音など、音の質感の違いがキチンと描写されており、聴き分けやすい。

それゆえ、実は一聴するとKS-11の音の方が“地味”に聴こえる。KS-1HQMはソリッドでキツ目なので、“派手に聴こえる”わけだ。だが、しばらく聴いていると、楽器ごとの音の特徴や、人の声の自然さなどをしっかり描写できているのがKS-11なのだとわかる。そのため、KS-11の方が長時間聴いていても飽きない。

次に違うのが、音楽全体の“音の細かさ”だ。分解能というやつで、ギターで言えば弦がブルブルと震える様子や、ボーカルの口が動く様子など、細かな音がKS-11の方が多く描写されており、音楽がより味わいやすく、なおかつ聴き取りやすくなっている。言わずもがなだが、そうした細かな描写にこそ違いが出る“ハイレゾの良さ”が、KS-11で聴いているとわかりやすい。

また、1つ1つの音の“出方”というか、力強さもアップしている。デジタルアンプの出力が強化されたためというのもあるが、おそらく電源の出力電圧が12Vから24Vに上がり、電流も2.7Aと大きくなったことも寄与しているのだろう。音量を上げていくと「頑張って音を出している感」の漂うKS-1に対し、KS-11は「まだまだ俺の本気はこんなもんじゃないですよ」と言ってる感じで、余裕がある。

この感じは、ピュアオーディオにおいて、スピーカーはそのまま、より駆動力の高いアンプに買い替えた時の“あの感じ”とそっくりだ。それゆえ、価格帯は同じだが、KS-1よりもKS-11の方が“1クラス上”のスピーカーを聴いているような気分だ。

トランジェントが良くなり、SN感も向上した。「米津玄師/感電」を聴いていても、キレの良い音がズバズバと出る一方で、音がスッと無くなった部分の“無音ぶり”が、KS-11ではキチンと無音になる。そしてその無音空間からズバッと音が出る。こういう音は、ユニットの振動板をキッチリ駆動できるアンプでないとなかなか出せない。それだけアンプの駆動力が高まった証拠だ。そのため、ユニットの口径は同じだが、KS-11の方が低域が鋭く、タイトに、ズバッと沈み込み、その沈み込みもより深く感じる。

KS-1HQMと言えば、小型スピーカーの利点を活かした広大な音場表現を得意としていたが、KS-11でもその特徴は健在だ。むしろ、サウンド自体がよりクリアになった事で、音場の左右の広がりや、奥行きがより見通せるようになり、音場自体が広がったようにも感じる。

ノートパソコンで使っていると、ディスプレイの上空にボーカルがポカッと浮かんで定位する。輪郭もシャープで実在感がある。広大な空間に、トランジェントの良い音が明瞭に定位する気持ち良さは、まさにスピーカー再生の醍醐味と言っていい。ヘッドフォンでは味わえない世界だ。

音楽だけじゃない、ゲームや映像再生にも効果的

筆者は話題のバトルロワイヤルゲーム「Apex Legends」を楽しんでいるのだが、ゲームのサウンドもKS-11で再生すると強烈だ。

聴く前は、「サウンドが硬質なので、前モデルKS-1HQMの方が、銃撃音などは鮮烈でマッチするのかな?」と考えていたのだが、実際にKS-11と聴き比べると、KS-11の方が良い。SN比が良いので、鋭い銃撃音と無音部分にメリハリがあり、結果的に銃器の音がリアルに聴ける。

敵チームと味方チームが入り乱れる乱戦時は、そこらじゅうで銃声が飛び交う。KS-11はそんな大騒ぎのシーンを描きながらも、足が水たまりに突っ込んだ時の「ポチュン」という小さな音までリアルに描写してみせる。銃器の固くて鋭い音と同時に、水のなめらかな音も描き分けてみせる。「ゲームでもこんな質感描写が体験できるとは」と、なんだか感動してしまった

NetflixやAmazon Prime Videoで楽しむ映画も、KS-11の方が良い。俳優のセリフの生っぽさ、気分を盛り上げる背景BGMの深さ、そしてサウンド展開する空間自体の広大さも、映画とよくマッチしている。サラウンドスピーカーを使わなくても、空間描写に優れた2chスピーカーがあれば、映画は十分楽しめるというのがわかる。ノートPC内蔵スピーカーとは次元の違う世界だ。

より身近なコンテンツとして、YouTubeの音も凄い。最近は新型コロナの影響で外出もままならないので、YouTubeでモトブロガーと呼ばれる、バイクにカメラを取り付けて旅の様子を撮影した人たちの動画を見ている。それで自分が旅をした気分になっているのだが、これをKS-11で再生すると非常に面白い。「ブロロロロ!!」というバイクのエンジン音が、キレ良く、それでいて低域もタイトに描写されるため、聞いていてより“グッとくる”。無性にバイクを買って旅に出たくなる。原付免許しか持ってないんですけども。

興味深いのがYouTube再生中に挿入されるCMだ。普段ははやく動画の続きが見たいのでスキップするのだが、音が鮮烈なので、見慣れたCMでも「え、こんなBGMだっけ?」とか「このナレーション、こんな声だったんだ」という驚きがあり、ついつい最後まで見てしまう。これは驚きだった。

Bluetooth対応が便利、利用シーンが大幅に拡大

音質面の進化も嬉しいポイントだが、数日使い続けてみると“便利さ”もアップしたと実感する。

オーディオボードから大型インシュレーターに変更された事で、スピーカーの背が低くなったのが良い。机の奥に手を伸ばした時に、腕がスピーカーに当たる事が減った。また、インシュレーターに取り付けられたOリングの滑り止めが効いており、スピーカーに手が当たったり、何かの拍子にケーブルを引っ張ってしまった時に、前モデルはオーディオボードからスピーカー落ちて倒れる事があったのだが、それが無くなった。

さらに、スピーカー自体の移動も楽になった。前はオーディオボード+スピーカーという2ピース構造だったので、「まずはオーディオボードを移動させて、そのあとにスピーカーを……」とやらねばならなかったのだが、新モデルはケーブルを抜けばガシッとスピーカーを掴んですぐ移動できる。パソコンで使いつつ、テレビで映画見る時はテレビの前に移動させる、みたいな使い方をする時には便利だ。

なお、テレビ前に設置する場合は、背が低くなったとはいえ、テレビ画面にかぶってしまう。その時はスピーカーを横にして設置するのもアリだろう。薄型テレビに繋いで使うと、映画やドラマに限らず、普通のニュース番組でも音がバツグンに良くなる。人の声に厚みが出て、男性アナウンサーの低い声もしっかりお腹から出ていることがわかる。音が良くなると人の声が聴き取りやすくなるので、芸能人が沢山出てきて喋り合うような番組も、内容が頭に入りやすい。薄型テレビ内蔵スピーカーのスカスカした音では、声とBGMの聞き分けしづらいが、そうした不満を一気に解決できる。

そして利便性の面で圧倒的進化だと感じるのは、やはりBluetoothへの対応だ。

例えば、外で、スマホ+イヤフォンでストリーミング音楽を聴きながら帰宅。音楽の続きを部屋でも楽しみたい時に、前モデルではパソコンを起動して音楽サービスにアクセスして……などとやらねばならなかった。

KS-11では、スマホとペアリングし、ソースで「アナログ」を選択すると、受信したBluetoothのサウンドを再生できる。Bluetoothは、アナログ入力と排他使用というわけだ。

Bluetooth接続のサウンドも高音質。SBC/AAC/aptX/aptX HDと対応フォーマットは豊富だが、ワイヤレス接続であっても、音が急に痩せるといった事はない。前述の通り、クリアかつパワフルなサウンドになっているため、ワイヤレス接続でも、音が力強く、描写も細かいため、あまりワイヤレス接続の音質面のマイナスを感じさせない。

“いちいちパソコンを起動しなくて良い”、“ベッドに寝っ転がりながら、スマホ操作だけで曲が再生できる”というのは、使ってみるとやはり便利だ。パソコンと繋いでじっくり聴くだけでなく、ワイヤレス接続でBGM的に音楽を流したり、スマホのradikoアプリで受信したラジオを流すなんて使い方もできる。結果的にKS-11を使う時間がグッと増えるため、製品のコストパフォーマンスを高める進化と言えるだろう。

価格を抑えるために今回のモデルも直販限定なのが悩ましいが、多くの人に聴いて欲しい完成度の高さだ。もはや「PCスピーカー」ではなく「小さなピュアオーディオスピーカー」であり、さらに「小さなワイヤレス・ピュアオーディオスピーカー」でもある。“新しいオーディオのカタチ”を、このサイズで、そしてこのスピーカーだけで体現できている注目機だ。

(協力:クリプトン)

山崎健太郎